コラム/2012-02-05
男性のストレス
数年前の私は、ある営業会社のマネージャーとして、
70余名の数字の責任を背負っていた。
毎週/毎日、社長から「今週〇千万円足りない!
このままだと、社員に支障が出るぞ!」と言われ続け、
(管理職の給与や交通費の遅配は当たり前だったが
一般社員への遅配は会社としても避けたかった)
ある月末に、とうとう〇百万円足りない事態になって
しまった。
その時、一瞬「自分が死ねば、その保険金で、不足分
を補えるのでは?」と本気で考えた。
家に帰って女房にその事を言うと、「あんたは経営者
でもないのに、何を馬鹿な事を言ってるの?!」と言われ、
思いとどまった。
思えば自分では、元気であったし、「命を懸けて仕事を
していた」ので、抑うつ症状もなかったが、「自分が
死ねば・・・」という明らかな「認知の歪み」があったし、
ちょっとした事にでもすごく「キレ」やすかった。
経営者やビジネスマンの方々もそんなご経験がないだろうか?
今、その時の事を冷静に分析すると、
1.過度のストレス下で、戦闘態勢に持って行く
為の、ノルアドレナリンの過剰放出が続く。
2.それを制御する為に、セロトニンが大量に放出
され続ける。
3.ノルアドレナリンの放出が生成を上回ってしま
い、小さな刺激でも「臨戦態勢」をとれる様に
なる(俗に言う「キレやすい状態」)
4.セロトニンの方も放出が生成を上回って来ると
「抑うつ状態」に陥る。
これは、あくまで脳内伝達物質の変化に的を絞った
「仮説」に過ぎないが、それに当てはめるとしたら
私は当時、「3」の状態で、「キレやすかった」の
であろう。そして、もしそのままの状態で推移していれば、
「4」に移行していたかもしれない。
⇒では、どうすれば良かったのか?
今の私から当時の私にアドバイスできれば、
1.認知の歪みに気付いて、それを変えてゆく。
→(仕事中毒の彼は、多分聞き入れないだろう)
2.感情に寄り添って、認めてもらう(フォーカシング)
→(これによって、気付きが起きる可能性もある)
3.解決志向で、未来像/解決像を見てもらう。
→(もしかしたら、ハタと気付いて自分のやりたい
天職を見出すきっかけができるかも)
4.ゲシュタルト療法やインナーチャイルド癒しで、
「責任を背負い込んでしまう心癖」や「自己犠牲」的な
考え」を癒す。
→(あるがままの自分を取り戻しストレスの少ない
生き方をしているかも)
当時の私は、あと一歩で相当危険な状態でしたが、
経営者やビジネスマンの方は似たりよったりでは
ないでしょうか?
私個人の体験を、あなたの「苦しさ」にきっと活かせる
と信じております。
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