コラム/2012-10-28
死の恐怖と悔いのない人生~桑名正博さんを偲んで
先日ミュージシャンの桑名正博さんが亡くなられました。
桑名さんと言えばカラオケの締めの「月のあかり」という名曲や「セクシャル
バイオレットNO.1」等で有名でしたが、実業家であり音楽教育や震災の
チャリティー活動等様々な事をされて来られました(お若い時はやんちゃも
されてましたが(笑))
倒れられる前日に「もう、やり残した事ないわ」とふと洩らされたそうです。
余りにも早い死(享年59歳)でしたがきっと悔いの無い人生を生きられた
んだと思います。
そして誰でもいつかは死ぬ事は知っていながら、それを見ない様にし、口では
「悔いのない人生を行きたい」と思ってる人も多いでしょう。
そういう私自身も、かつてはそうでした。
恐怖や不安は、見ないようにしているといつまで経っても消えないですし、
しかも恐怖や不安をしっかり見据えたら得られるはずの対抗手段や予防策を
講じる事ができず、恐怖や不安が的中した時に、ただただ翻弄されてただけで
何の対抗策もそれを行う力も持ってない、成長してない自分に気が付いて
愕然とします。ーーこれが後悔の原因です。
そして人間の全ての恐怖の根底には「死の恐怖」があります。
⇒例えば「愛する人を失う恐怖」「職を失う恐怖」「失敗するかも知れない
不安」・・・。
それらがもし完全に実現してしまったらどうなりますか?
⇒大抵の人はそれらの恐怖や不安を突き詰めていけば「そうなったら生きて
行けない!」=死んじゃう!という所に辿り着くと思います。
そうです。全ての恐怖や不安の根底には「死の恐怖」があるんです。
だからそれを払拭し、備える為にはまず自分の「死の恐怖」と対峙しないと
ダメです。
しっかり見つめないと一生恐怖に振り回され何も手を打たないまま、その時
を迎えます。
そうして後悔だけが残るのです。
ですから、自分の死をしっかり見据えその恐怖の本丸に入って行き「恐い!
わあ、このまま死んだらこんな悔いが残ってしまう!死んでも死にきれんわ
!」というものを持って帰って来て、
⇒じゃあ、その後悔をしないように今日からどう生きるか?
を考え実行して行く・・・。
そうすればもしかしたら桑名さんのように「悔いのない人生」に少しでも近
づけるかも知れません。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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