コラム/2013-06-23
依存症からの脱出~①何故やめられないか?(脳内物質との関係)
◆「どうしても依存症から抜け出せないんです」
◆「リストカットや過食嘔吐を止められません」
アルコール・ギャンブル・恋愛・性・買物・ゲーム・携帯等の依存。
或いは、過食嘔吐やリストカット等の自傷行為・・・。
どれも「止めたくても止めれない」から辛いですよね。
では、何故「意志の力」ではやめられないのでしょう?
それは、どちらも脳内物質が関係した脳の働きだからです。
例えば依存症の場合は、それをする事によって「ドーパミン」という
”快感”を感じる脳内物質が分泌されます。
それをすると→ドーパミンが放出されて快感を感じる→だからまたそれをしようと
する→またすると快感を感じ、もっとしようとする・・・。
と言うサイクルが出来上がっちゃう訳です。
しかもそれが繰り返されると、快感を感じる神経が鈍くなって行き、少しの刺激では
快感が得られなくなり(耐性)「もっと、もっと」とエスカレートして行きます。
加えて、それを止めようとすると「禁断症状」が出る為に中々止める事ができず
常に「ドーパミンを求め続ける状態」が続きます。
これって、麻薬の耐性や禁断症状と同じですよね。
だから止められない訳です。
一方(過食)嘔吐やリストカット(自傷行為)等は、それをする事によって
アヘンに似た脳内麻薬物質であるオピオイド(エンケファリン、β-エンドルフィン等)
が分泌されると考えられます。
オピオイドは、「戦う事も逃げる事も不可能」な強いストレスに晒された時に
「もう観念します」と思考や感情を自分から切り離しある種の「安らぎ」
をもたらします。
そして、このオピオイドも同様に、耐性や禁断症状があるので、
中々止める事ができません。
(※余談1:このオピオイドは自分を窮地に追い込んだ時に出やすいので、
マラソンでのランナーズ・ハイもこのオピオイドがもたらすものですし、
荒行・苦行でもそれが出るでしょう。そして化学組成自体が麻薬とよく
似てるので、LSDを使った時の様な幻覚や幻聴などのある種の”神秘体験”
が生じる事もあると思います)
(※余談2:ある種のカルトや新興宗教にも、これらのドーパミンやオピオイド
を使って人を”依存”させてしまう所もあるかも知れません。
→普通の人は「快楽系」へ行き、ドMの人は「苦行系」へ・・・。
因みに僕はドMの苦行系ですが(笑))
では、これらの「”依存”から脱出ぬるにはどうすれば良いか?」を
次回、私見を交えてお書きしたいと思います。
コメント