コラム/2014-02-02
自己否定・自己嫌悪から抜け出すには?
「過食をやめられない自分は、なんてダメな人間なんだろう・・・」
「夫にイライラしたり必要以上に依存してしまう私は、自分でもダメな妻だと
思ってしまう・・・」
うちに相談にいらっしゃる方の殆どが「自己否」や「自己嫌悪」に苛まれて
いらっしゃいます。
そして、僕が思うに「自己否定」には大きく分けて2種類あると思います。
(※僕が勝手に名づけました(笑))
一つは「自己完結型の自己否定」で、初めの「過食」の例や
「うつで仕事に行けない自分は情けない」等の本来だったら自分でコントロール
できるはずの事をコントロールできない時に生じます。
そして、もう一つは「対人関係の中での自己否定」です。
これは初めの「夫にイライラ」の例や、「子供が引きこもってるのは
母親の私の過保護。過干渉のせいだ」等、間に夫や子供、友人・職場の人等の
”対人関係”が挟まった場合です。
そしてどちらにも”自己否定の悪循環”というものが存在していると思われます。
例えば「自己完結型の自己否定」の場合は
「ストレスが溜まる→食べ過ぎる→自己否定する→それによって増々ストレスが増える
→増々食べ過ぎる・・・」という悪循環のループにはまって行きます。
一方「対人関係の中での自己否定」も、
「ストレスが溜まる→夫にイライラする→夫が妻を否定する・責める・無視する
→それによって増々夫にイライラする→そんな自分を自己否定する・・・」
という悪循環のループが考えられます。
では、どうすればその”悪循環”から抜け出せるのでしょう?
その考え方としては”悪循環の輪”をどこかで断ち切れば良い訳です。
例えば上の「食べ過ぎ(過食)」の例で言うと、断ち切るポイントとしては
A「ストレスを溜めない」(或いはストレスの元となってる原因を解消する)
B「過食自体を治す」、C「自己否定しない」等のポイントがあります。
また、その下の「夫にイライラする」等の「対人関係の中での自己否定」
の悪循環を断ち切るポイントとしては、
「夫が妻を責めない様な対人関係のパターンを築く」等の”対人関係を変化させる為に
自分の言動を変える”というポイントが加わります。
所が、今の多くの”治療”と呼ばれているものは、
「過食を治す」「イライラを抑える」のポイントばかりに目を向けて
他の可能性を考えていない場合が多いと思います。
僕のカウンセリングの場合は、どれか一つの”断ち切りポイント”が
うまく行かなければ、他の”断ち切りポイント”を使わせて頂いてます。
(ある意味優柔不断です(笑))
ただ、この記事では「自己否定・自己嫌悪」に焦点を当てていますので
「ストレスの軽減・解消」や「症状自体の解消」、「対人関係への変化の及ぼし方」は
別の記事をご参照ください。
では、自己否定・自己嫌悪から抜け出すにはどうすればいいのでしょうか?
ーそのヒントを以下にお書きしたいと思います。
<自己否定・自己嫌悪から抜け出すヒント>
①過食やイライラ等は(無意識から)勝手に湧いてくるので
「コントロールできなくて、当たり前」と思う事。
→例えば、大食いで有名なギャル曽根さんが過食の自分を自己否定し、
「過食をやめたいんですけど」と病院に行けば「過食治療」が行われるでしょう。
或いは、いつもイライラしてる感じの泉谷シゲルさんやマツコ・デラックスさんが
イライラしなくなると、番組に呼んでもらえなくなるかも知れません。
②他の人の”視点”を利用する事
→もし仮にあなたに子供がいたとして、あなたと同じ境遇で育ち、今と同じ
環境の中で同じ症状に襲われて自分を責めていたとすれば、
「あんたは何てダメなの!? 最低の子供よ」とお子さんを責めるでしょうか?
或いは、あなたが一番信頼してる友達があなたと同じ悩みを相談して来たら
「あなたが悪いのよ!」とお友達を責めるでしょうか?
②自己肯定できる部分を探してゆく事。
→過食やイライラ等の”症状”がマシだった時を探し、
普通は絶対負けてしまう様な無意識の力に少しでも対抗できた自分の力を
認めてあげる。
或いは、そんな辛い中でも頑張って前を向こうとしたり、過食に襲われながら
学校や職場に行ったり、イライラしながらも家事やパートや育児をしてる自分を
労ってあげる。
(※別の記事に書きましたが、相手があなたを否定する等の対人関係で自己否定に
追い込まれてる場合は、相手のアラ探しをして、相対的に自分の価値を上げてゆく方法
等もあります)
等、色々試してみませんか?
但し、ご自分では難しい場合や、別のポイントで”悪循環”を断ち切りたいと
思われる方は、お気軽にご相談下さい。
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