コラム/2014-04-01
失敗やミスで落ち込んでいる人へ
「取り返しのつかない失敗をしてしまった」
「ミスばかりしてる自分が嫌になってしまう」
誰でもそんな風に感じて落ち込んでしまう事があると思います。
この失敗やミス→落ち込むというパターンは誰にでもあるし、当たり前の反応
だと思います。
でも、その落ち込みがず~っと続いてしまい「いつまでクヨクヨしてるの?
早く忘れなさい」と言われても立ち直れない人もいらっしゃいます。
そういった人の中でも「”やっぱり”失敗してしまった」とか
「”どうせ”私はダメ人間なんだ」と思っちゃう人は、もしかしたら
「自分には価値が無い」とか「自分には欠陥がある」とか「自分は無能だ」とか
「自分は失敗する」等の間違った信念(スキーマ)を持っているのかも知れません。
認知行動療法を発展させたスキーマ療法の創始者のヤング博士によると、
これらのスキーマに対して個々人が今迄行ってきた対処方法(コーピングスタイル)
としては「スキーマへの服従」、「スキーマの回避」、
「スキーマへの過剰補償(反発)」の3つがあります。
そして、その人が持ってるスキーマへの対処方法から様々な禁止令=ビリーフ
(「~すべき」、「~してはいけない」)が生まれ、それらが自分を縛り上げ
苦しくさせてる一因だと思います。
例えば、
ー
「失敗スキーマ」を持っている人が「過剰補償(スキーマへの反発)」という
対処法を取ってると、「(失敗しない様に)完璧でなければいけない」等という
禁止令が生じるでしょう。
そして(勿論全てを完璧にできる訳ではありませんので)完璧にできない自分を
責めてしまって苦しくなる訳です。
そして、「やっぱり私は失敗ばかりしてしまう(スキーマへの服従)」という対処法
に変わると、「成功してはいけない」等の禁止令が活性化し、無意識レベルで
成功を妨げる(失敗する)様な状況を作ったり、自分の成功を認めなくなってしまう。
そして、「スキーマの回避」という対処法に変わると、「目立ってはいけない」
等という禁止令が活性化され、能力に合ったキャリアアップを拒んだり
「集団に属してはいけない」という禁止令が活性化されれば仕事を辞めてしまう・・。
ー
これはあくまで一つの例ですし、個人によって持ってるスキーマや
身に付けて来たスキーマへの対処法は違います。
そしてその対処法が今のところ功を奏して、生き辛くない状態の人もいるでしょう
(例えば、失敗スキーマへの過剰保障という対処法で社会的に成功する人など)
ただあなたが今苦しいのなら、その対処法では通用しない状況
に置かれてるのかも知れません。
(どの対処法も結局はスキーマの維持に加担してしまいます)
もしあなたに思い当たる所があるのなら、
①スキーマを特定し、それに対抗する為の反対の証拠集めをする
(例えば、認知行動療法や失敗しなかった場面を見つけてゆく等)
②個々のコーピングスタイルに対抗してゆく為に禁止令を緩める
③スキーマが作られた頃のイメージワークをする
(※例えば、スキーマを刷り込んだ親等に対抗し傷ついたインナーチャイルドを
再養育する等=ヤング博士が言うところのスキーマモードワークです)
等の方法がありますが、一人でされるのは大変難しいですので
もしご興味のある方はお問い合わせ下さい。
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