コラム/2014-05-06
最近、訳もなく涙が出てしまう人へ
カウンセリングを受けに来られる人の中でも、始まってすぐに涙が溢れ出てしまう人
や、ずっと涙を流しながら話をされる人も多いです。
こういったクライアントさんは「涙もろい人」、「すぐに泣く人」とは逆に
「泣いちゃダメだ」と必死に涙をこらえて来た人が多いような気がします。
※それと同様に「イライラして最近怒りっぽいので、
怒りをコントロールできる様にカウンセリングして下さい」と仰る人の多くが
「怒りを出しちゃいけない」と怒りを抑え込んで来た人達だと感じます。
感情は言葉にせずに蓋をして抑え込んでいれば表情や姿勢、動作や行動、涙等に
表れます。でもそれさえ許されない場合は、表情や態度にも出さずに、
心の奥底にしまい込んでしまいます。
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例えば幼い頃、誰にも頼らずに夜遅くまで一生懸命働いて家事も育児もこなして
女手一つで自分達を育ててくれていたお母さん・・・。
幼い娘はそんなお母さんの苦労が手に取る様にわかったから
自分が学校で辛い目に遭ってるとは言えず、寂しさや悲しさを言葉に出さずに
いつもお母さんに気を使っていた・・・。
それどころか、自分の辛い気持ちを表情や態度にも決して出さずに、
お母さんが帰って来ると、飛び切りの笑顔を作り、
お母さんの愚痴や相談の聞き役になってお母さんを助けた・・・。
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感情を言葉や表情・態度に出さずに抑え込んでしまっても
自然と消える事は、まずありません。
やがて身体に変調をきたしたり(心身症等)、神経症等のメンタル面で
辛い症状が出て来る事がよくあります。
※言ってみれば感情が「ここにある事を気付いてよ!外に出してよ!」と
心身の症状になって訴えかける訳です。
そして一杯一杯になった感情は、蓋に亀裂を生じさせて
本来は関係の無い人に向かって怒りという形で噴出したり、
関係の無い場面で涙が溢れだしてしまう、という事になったりします。
もしあなたがそういう状態であるならば、涙があふれて来た時や怒りが湧いて
来た時に、それを止めずに、思い切り感じてみるのもいいかも知れません。
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例:(急に涙が出て来た時にそれを止めずに想いきり泣いて)
「今、私は何を感じてるのだろう?」
→「何故だか、悲しい・・・。」
→「その”悲しさ”を思い切り感じよう・・。何が私を悲しくさせてるのだろう?」
→「旦那に気持ちをわかってもらえなかった・・・。」
→「私が幼い頃、気持ちをわかってもらいたかったけどわかってもらえなかった人は誰?」
→「お母さん?・・・」
→「お母さんにどんな気持ちをわかってもらいたかった?」
→「淋しかった。」
→「私、淋しかったんだ・・・。お母さん、淋しい。」
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と、これはあくまで例ですが、感情が噴出した時にそれを止めずに自問してゆき
その奥にある感情(多くは子供時代)を捕まえたら、
それを口に出して外に出してやる、という事も役に立つでしょう。
ただ、中には感情にとても分厚い蓋をして来た人や、
感情を感じない様に、記憶から切り離してしまった人もいらっしゃいます。
そういった人は、カウンセラーの導きが必要な場合もありますので、
お気軽にご相談下さい。
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