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コラム/2014-06-21

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トラウマや怒りを手放せない人

「俺が仕事に就けないのは幼い頃に父親に暴力を振るわれてたからだ! 
 父親が俺を養うのは当然だ!」と、成人しても社会に出られない人。

「子供時代に母は厳しくて私を愛してくれなかった。そんな母を許せない。
 私の恋愛がうまく行かないのは母のせいだ」と、大人になってから母に怒りを
 ぶつけ続けてもおさまらず反面母に依存してしまい、
 母から離れられないでいる人。

基本的な僕の考え方としては「大人になってからの生き辛さや症状の多くは
子供時代に負ったトラウマや親への怒りや未完了の想い(心残り)が原因なので
それを解消したり、怒りや未完了の想いを表出し、完了させる事がまず第一歩」
というものです。

※そういった意味ではフロイトやその後の交流分析、ゲシュタルト療法的な考え方を
 基本にしていると言えると思います。

所が、中にはいくらトラウマの解消をお手伝いしても未完了の想いを完了するワーク
をして頂いても変化されない人もいらっしゃいます(ごく少数ですが)

そういった人達の特徴としては、

①仕事や恋愛・結婚、人間関係等がうまくいかないのは自分のせいじゃなく
 親のせいだと確信している

②親に対して強い怒りを持ち、成人した後でも実際に親に怒りをぶつけたり
 「あんな酷い目に遭わされたのだからしてもらって当然」という過剰な権利を要求し
 それを拒否した親にキレる場合もある(※中には親が充分反省し、
 謝罪しても許さずにその様な事を続けてしまう人もいます)

こちらから見ればまるで「トラウマや怒りに執着しそれを復讐の道具に使っている」
と感じる事もあります。

それでは、何故その人達はトラウマや怒りを手放せないのでしょうか?

それは恐らく「トラウマや怒りを手放してしまうと恋愛・結婚、交友、仕事等の
人生の課題がクリアできないのをもはや親のせいにできなくなるのを怖れている」
からなのかも知れません。

もし、そうならトラウマや怒りに執着する事でそういった人生の課題に
自分で責任を負わなくて済みます。

フロイトの弟子のアドラーはその後フロイトと対立し
師匠とは全く反対の説を唱えました。

例えばアドラーは「対人恐怖があるから人と関われない」とは考えずに
「(失敗するのが怖くて)交友関係を結ばない、と決めたから
恐怖症を作り出してる」という様に考えました。

僕はアドラーの考え方に全面的に賛成する訳ではありませんが、
この場合は彼の考え方がとてもぴったり当てはまる気がします。

アドラー風に言えば、さしずめ「人生の課題に失敗する事が怖くて、
それに挑む事を避ける為にトラウマや未完了の想いを創りだした
(或いは維持している)」とも言えるかも知れません。

確かに中にはトラウマを空想の世界で創り上げた人もいると思います。
(親の証言と本人の記憶が大きく食い違う等)

ただ僕は、譬え空想の産物が混じっていようが、誇張された記憶であろうが、
本人の受け止め方に沿ってその解消を図る事が先決だと考えています。

但しいつまでもそこに執着し、人生の課題を回避しようとされる場合は、
自分の人生の課題に取り組む事への怖れに気付いて欲しいと思います。

そして、その”怖れ”は確かに子供時代のトラウマや親との関係の中で、
勇気をくじかれ、自信や自己肯定感が育まれず「劣等感」を持ってしまったから
なのかも知れません。

もしそうだとしても自分自身でそれらを育んで人生の課題に取り組んで行ける
という事に気付いて欲しいです。

順番から言えば親は先にいなくなり、遅かれ早かれ
自分自身の人生の課題に取り組まざるを得なくなる日が来ますから・・・。

※注;勿論、僕が現場でこの様に感じる人はごくごく少数ですし、
  多くの方はトラウマの解消や未完了の想いを解消する事で良い変化が訪れます。



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