コラム/2015-12-11
本当の感情とは?~夫や親や子に怒りをぶつけてしまう人へ
「月に何度も夫に怒りが爆発してしまいます」
「私の不幸は全て毒親(母)のせいです!」
「言う事を聞かない我が子を叩いてしまいます」
夫や親、我が子に突然怒りが湧いてきて、
それが最早制御不能になってしまっている人もいらっしゃいます。
通常、感情はそれを伝えたい相手に直接伝える事で
意識化され解消される事が多いです。
でも、何度相手に怒りを直接ぶつけても解消できない場合は、
①ぶつける相手が違う
②自分の人生に責任を持つ自信が無い為に
無意識が「怒りを手放すものか!」とそれに執着してしまってる
③本当の感情では無いものをぶつけてしまっている
と考えられます。
今回は「③」の場合を取り上げます。
では「本当の感情ではないもの」とはどういう意味なのでしょうか?
例えば、
「子供時代に親が自分の事を全否定して来た・・・。
その為に、私はアダルトチルドレンになってしまい、
今でも人間関係がうまく行かず苦しんでいる。
”全て親のせいだ”と思い、親に何度も怒りをぶつけて来たのに、
全然おさまらない・・・。」
こういった場合は、
「私は親に全否定された(に違いない)」
⇒「だから許せない」
⇒怒りの感情
⇒攻撃的な言動
といった、短絡的な自動思考→怒りの感情⇒言動が繰り返されている訳です。
では、そこの隠されている「本当の感情」とは何なのでしょうか?
まず感情を掘り下げる為には、思考を掘り下げる必要があります。
例えば、
「私は親に全否定された」という思考が出て来た時に、
「本当は親にどうして欲しかったか?」という自問を入れて、
それに対する答えの思考と感情を導き出してみましょう。
例「私は親に全否定された」
⇒「本当は親にどうして欲しかった?」
⇒「本当は私をもっと認めて欲しかった」
⇒「そう思って、どう感じる?」
⇒「悲しい、淋しい・・・」(感情)
次に、そこまでして相手に執着してしまう感情を導き出す自問です。
例「何でそこまでお母さんに捉われるの?」
⇒「大好きだから・・・」(感情)
⇒「そこまで求める相手は他にいる?」
⇒「否、お母さんだけ」
⇒「それはどういう事を意味してる?」
⇒「お母さんが一番好き」(感情)
更に相手への執着を絶ち切る為の自問。
例「本当はお母さんとどんな関係になりたかった?」
⇒「何でも話せる姉妹みたいな親子になりたかった」
⇒「その願いは叶う事かな?」
⇒「無理!絶対無理・・・。」
⇒「そう思ってどんな気持ち」
⇒「辛い」(感情)
⇒「辛いよね。この辛さに寄り添って感じてあげよう・・・」
この例では、「怒り」の感情に隠された「悲しい・寂しい」、「大好き」、
「辛い」といった感情が、自問する事によって導き出されました。
この様にもし「怒り」以外の感情を掘り当てる事ができたなら、
その「悲しさ」「淋しさ」、そして求めても最早得る事ができない「辛さ」
にきっちりとフォーカスして、「本当は私は淋しいんだ。悲しいんだ」
「求めても得られなくて辛いんだ」「でも、もうどう転んでも叶わない・・」
と、手放す(諦める)事ができるまでとことんそれらの感情を感じてみる
のもいいかも知れません。
それでも手放せない場合は、お気軽にご相談下さい。
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