Google+ で検索

カウンセリング 大阪府大阪市 心理療法  返金保証 超短期  コーチング

コラム/2020-04-03

Top / コラム / 2020-04-03

「新型コロナウィルスへの不安,恐怖への対処法②」

新型コロナウイルスによる肺炎等の感染症の情報で、

「私や私の大切な人達が感染したらどうしようか?」

「これから先、世の中はどうなってしまうのか?」
などと、不安や恐怖に憑りつかれて

「不眠」「うつっぽい」「仕事や家事や勉強が手につかない」
といった日常生活に悪影響が出て困っておられる方も多いと思います。


新型コロナへのそれに限らず、
不安恐怖「闘うか、逃げるか」反応と言って、
個体を危険から守り、生物としての種を絶やさず、
遺伝子を継承してゆくという大切な役割を果たしている
情動(急激で強い感情)と言えると思います。


ただ、
その反応が強すぎたり長期に渡って継続してしまうと、
何らかの症状が出たり、日常生活がままならなくなる
といった大きな障害にまで発展してしまいます。


では
不安や恐怖と言った、本来必要なストレス反応が
「脳内でどの様に生じるのか?」

「何故、それが止められなくなるのか?」
について今回はお書きしたいと思います。


①新型コロナ等の情報を得る

②扁桃体が主に関与していると思われる情動を伴った記憶を
 次々と想起してゆく(不安や恐怖に纏わる過去の記憶)

③それにより、「もうだめだ~!死んでしまう・・・」等の
 極端な思考が形成される(ここまでは前頭前野が働いています)

④その結果、ノルアドレナリンやドーパミン(ノルアドレナリンの前駆体です)
 等の神経伝達物質が放出される

⑤それらの神経伝達物質により、前頭前野の活動が低下する

(前頭前野の働きによって、思考力や意思決定、正常な判断等が保たれ、
 偏った思考や過度な情動・欲求等を制御しているのだが)
 その制御が効かなくなる事によって視床下部が下垂体に命令し、
 副腎がコルチゾールを放出する。

⑦こうしてノルアドレナリンやコルチゾールの濃度が高まると
 扁桃体は不安や恐怖等の情動記憶を反芻し、情動反応を強め、
 ドキドキしたり、苦しくなったり、血圧が上がったり、
 眠れなくなったり等の生理的な変化をももたらす。

⑧その結果として仕事や家事・育児、学業や目標・夢・趣味
 等への行動や没頭といった普段の日常生活が妨げられたり、
 ギャンブルやゲーム、ネット、買い物や食べる事、アルコール
 等への依存、DVや家庭内暴力等の衝動性が高じてしまう事も
 考えられます

という流れの様です。
(※脳の事はまだはっきりと解明されている訳ではありませんし、
  まして私は脳科学の専門家ではありませんので、あくまで推測
  として捉えて頂ければと思います)

つまり、簡単に言えば
理性的な正常な思考や判断を司る人間本来の脳の部分である前頭前野が
視床下部や扁桃体と言った、古皮質や旧皮質(「哺乳類脳」や「爬虫類脳」?)
に乗っ取られてしまっている状態とも言えると思います。

ただここで、同じ情報を得ても、
「恐怖や不安が強い人」

「そこまでは強く感じない人」
がいらっしゃるのは何故でしょうか?


その個人差は
脳内の因子やノルアドレナリンやドーパミンの分解酵素の量
等の遺伝的な要因もありますが、
過去のトラウマになるような体験が重なり、
前頭前野自体が委縮してしまうという事も考えられます。

それでは、前頭前野が乗っ取られ、
正常な思考や判断が難しくなってしまった人はどうすれば良いのでしょうか?

それに纏わるヒントを次回からお書きしたいと思います。



コメント


認証コード(4308)

powered by HAIK 7.0.2
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional