コラム/2020-04-19
「新型コロナウィルス に関する不安,恐怖への対処法➉-1」
前回の記事では、
新型コロナウィルスへの不安や恐怖について、
「心理学的に変えられる部分」である
「⑦」の情動反応と生理的な変化の一部を変えるヒント
をお書きしました。
今回は、
「⑧」の部分を変える方法をお伝えしたいと思います。
「⑧」の結果(反応・行動)を変える方法
不安・恐怖によって引き起こされる一連の反応の結果として、
仕事や家事・育児、学業や目標・夢・趣味等への
行動や没頭といった普段の日常生活が妨げられたり、
ギャンブルやゲーム、ネット、買い物や食べる事、アルコール等への依存、
DVや家庭内暴力等の衝動性が高じてしまう事も考えられる、
と以前お書きしました。
不安・恐怖によって、何が一番困るか?
と言えば、その人個人の生産的な日常の行動が妨げられたり、
逆に問題行動が出現してしまうという事ではないでしょうか?
それでは、
不安・恐怖によって乱れてしまった行動を取り戻す為には
どうすれば良いのでしょうか?
そのヒントを以下にお書きしたいと思います。
A.望む行動を増やし、 望ましくない行動を減らしてゆく
(1)今までお書きしたヒントをフル動員して、
ご自身が立てたスケジュールに沿って、決めた行動を行ってゆきます。
例:朝8時から10時までは家事に没頭し、
10時から11時の間は趣味に没頭する。
そして、子供にイライラしても怒鳴らない。
(2)目標は低い(できそうな)所から始める
→いきなり高い目標を立てて、もしそれが
できなければ「自己効力感」が低められ、
より不安・恐怖に巻き込まれ易くなってしまいます。
例:「10分だけ家事に没頭する」事なら
8割がた自信がある=それを目標にします。
(最近、日に何回も子供に怒鳴ってしまう人)
「子に怒鳴るのを日に3回までにする事なら
8割がたできそう」=それを目標にします
(3)(減点方式ではなく)「加点方式」で自己評価する
→折角目標を立てたのにできなければ「自己効力感」が下がります。
ですので、できなかった事には目をつぶり、
できた部分をカレンダーや日記に日々書いてゆきましょう
(4)目標を達成できれば、
「あとほんの少し意識すればできそうな事」
を次の目標にし、
目標立て→実行→結果の評価
というサイクルを繰り返してゆきます。
例:「ここ3日間は子供に怒鳴るのを
3回に抑えられてるので、
今日は2回にするのを目標にしよう」等
(こういった目標の立て方を「スモールステップ」と言います)
<次回に続く>
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