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コラム/2020-05-13

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何故超短期でのカウンセリングが可能なのか?②

<前回からの続き>

前回の記事で、
「行動(アウトプット)を変える」為には、

①五感(或いはイメージ)での知覚(インプット)

②(それに纏わる)記憶の想起

③思考・意味づけの形成(認知)

感情・情動の生起→生理的な変化

⑤反応・行動(アウトプット)

のどれか一つ、或いは全てを変えれば良いとお書きしました。


例えば、「来談者中心療法」」でしたら、
「①」~「⑤」のいずれも、積極的に変えてゆく働きかけは
殆どされないでしょう。

しっかりと傾聴し、共感する事によって、
お客様が「①」~「⑤」の変化を自ら起こしてゆけるような働きかけです。

ですから何より安全ですし、聴いてもらえてすっきりすると思いますが、
短期間での変化は難しいと思います。


また、「認知行動療法」では、
「①」の一部(例えば環境調整)と「③」と「⑤」 に働きかけようとします。

ところが、
トラウマチックな記憶の想起がフラッシュバックの様に生じてる場合の
「②」の部分や、

感情の抑圧によるイライラや涙が出て止まらない、等の「④」の部分は
直接的には扱いません。

(それを補う形の第三世代の認知行動療法として
 「マインドフルネス」や「ACT」等が出ていますが・・)

ただし、認知行動療法の利点とすれば、
メジャーな症例毎にマニュアルがありますので、
それに沿ってカウンセリングを行えば、
当たり外れがなく、かなり確実な改善が証明されているという事です。


一方、
「ブリーフセラピー」(短期療法)では積極的で効果的なリフレーミング
(物事の捉え方の枠組みを変え、意味づけや思考を変える)を行い、
「①」、「③」、「⑤」、特に「⑤」の行動(や言葉)を変える事を促します。

加えて、
家族や集団の中で、誰か一人の「⑤」(アウトプット)が変わる事によって、
他のメンバーの「①」(インプット)が変わります。

=例えば、母親がゲームを止めない息子に対して、
 「いつまでゲームしてるの?!やめなさい!」
 と言い続けても子がゲームを止めないパターンがあった場合、

 カウンセラーが、母親がすんなり納得できるようなリフレーミングを行い、
 ゲームを止めない子供に対して、
 何も言わず、肩を落として悲しそうな顔を浮かべ立ち去る・・・
 という様に母親の「⑤」を変えたとすれば、

 母親に対する子供の「①」のインプットが変わり、
 当然以下の「②」~「⑤」の、
 特に問題となってる子供の「⑤」の行動も変わる訳です。

 そして、子供の「⑤」が変われば、母親のみならず
 父親や兄弟等、家族全員のその子に対する「①」が変わり・・・と、

 家族や集団自体が有機的に望む方向へ変化し続けてゆきます。

 しかも実際の家族や集団の中で実行し続けるので、
 家族や集団の「①」~「⑤」の変化が相互作用で維持され続けるので、 
 定着・般化が速やかに生じ、短期での改善が見込まれます。

※私見ですが、同じ「①」「③」「⑤」を変える事を目指しているのに、
 認知行動療法とブリーフセラピーの改善までの時間の差があるとすれば、
 以下の点の違いだと思います。


・「⑤」の行動(アウトプット)に変化を生じさせる様なリフレーミング戦略
  持っているか否か?
 (認知行動療法でも「コラム法」等のリフレーミング手法がありますが、

  ブリーフセラピーの場合は、「いかに無意識の抵抗をかい潜って、
  お客様の心にスッと入るか?」を考えた、
  瞬時に強力なリフレーミングを戦略として行います)


・「⑤」」の行動(アウトプット)を変える部分での実行のし易さ

 (認知行動療法では「暴露療法」等、
  お客様にかなり頑張ってもらわないといけない課題を出す事もあります。

  それゆえ、カウンセラーが励ましつつ、寄り添い
  少しずつ変えてゆくので当然時間がかかります)


・家族や集団等の対人的な相互作用を利用するか否か?
 (これに関しては上述した通りです)


・そのお客様が持っている、リソース(性格や目標・人間関係等の資源)
 に注目し、それを生かそうとしているか?否か。

 (ブリーフセラピーでは、「お客様に問題がある」とは考えず、
  たとえ困難な症状でさえ、時にそれさえもカウンセリングに生かそう
  としたり、

  ”毒親”でさえもリソースとして生かそうと考えたりします)

  そしてそれによって、その人の自己肯定感や自己効力感にも影響が出たり、
  家族や集団全体を一気にリフレーミングしたり、
  等による事で「効率」に差が出たりすると思います。

但しお断りしておきますが、
私は決して「短期療法」が他より優れていると考えてる訳では、ありません。

傾聴や共感はどんなお客様にも必要な絶対条件だと思いますし、
それを望まれて、それによって楽になられる方には、それに徹します。

また、強迫性障害や依存症、不安障害、恐怖症などでは、
認知行動療法が不可欠だと思っています。

つまり、
「そのお客様の願いをできるだけ早く叶える為にはどうすれば良いか?」
といった「効率」を重視しています。

その為には「使えるものは何でも使う」といった、
ある種「功利主義的」なカウンセリングを目指しています。

次回は、私自身のカウンセリングについてお書きしたいと思います。

<次回に続く>



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