コラム/2020-08-10
やる気を出す方法②ドーパミン不足の場合
<前回からの続き>
今回は
「やる気を出す方法」の2番目のポイントとして、
ドーパミン不足の人の場合についてお書きします。
②ドーパミン不足の人の場合
「好きな事には夢中になるのに、
しなければいけない事をいつも先延ばしにしてしまう」
「いつも現実を見ずに刺激を求めて衝動的に行動し、
やるべき事がおろそかになって、後で後悔する」
→こういった傾向がある人は、
恐れく先天的にドーパミンが不足しているので、
ホメオスタシスが働いて、
無意識にドーパミンが出る方向の行動をとってしまう
のでは?と考えられます。(私自身がこのタイプです)
だとすれば個体維持機能であるホメオスタシスに逆らって、
無理やりドーパミンが出ない方向に向けてしまうと
うまく行かないと思います。
(こういった傾向のある人は、
「我慢」を司る脳の帯状回の働きが弱いともいわれています。
何故そうなってるのか?は恐らく、
不足しているドーパミンを補う事が最優先で、
我慢はそれを妨げるからでは?と私は考えています)
例えば、そういう傾向を持つ子供に対して、
「何いつまでゲームばかりしてるの?!早く勉強しなさい!」
と親が子を叱った場合は、
ドーパミンが出るゲームを妨げられ、
ドーパミン出ない方向(この場合は勉強)に向けようとしても、
うまく行かないでしょう。
それでは、どうすれば良いのでしょうか?
そのヒントを以下にお書きしたいと思います。
(1)報酬を用意する
例えば、
「勉強を1時間すれば、そのあとゲームを1時間していいよ!」
とか
「テスト前3日間の勉強を一日3時間ずつ頑張ったら、
(テストの結果に関係なく)、
テストが終わった日はゲームをやり放題にしてもいいわよ」
等々。
(報酬は、ご自分が快感を感じるものにしましょう
→例えば、ゲームや買い物、食べ物、趣味、性的な事等々)
(2)やらなければいけない事自体でドーパミンが出る様に工夫する
例えば、
「志望校に入る為に、受験勉強をしないといけないけど
どうもやる気が起きずに、ついついYOU-TUBEを見てしまう」
→恐らくこの例では、受験勉強よりもYOU-TUBEの方がドーパミンが出る
のだと考えられます。
もしこの受験生に、
「受験勉強を頑張ったら、どんな快感を感じると思う?」
と私が質問したとしたら、
「快感?・・て言うか、やっとプレッシャーから解放されたと感じるかな?」
と答えたとしたら、
これではドーパミンが出そうにもありません。
でも、
「ある日突然、嫌な事でも進んでできる力が手に入って、
君が持ってる能力を100%発揮する事が永遠にできるようになれば、
どんな最高の未来になると思う?」
と質問したとします。
その問いに対して受験生が、
「え?!・・・もしそうなったら、志望校を1ランク上げて、
〇〇大を目指すかも?」
→(私)「もし、〇〇大に合格すればどんな気持ちになる?」
→(受験生)「え?!・・・僕がやりたい研究ができそうで、
おまけに親や親せきも周りの人に自慢するかも?」
→(私)「そうなったら、どんな気持ちになる?」
→(受験生)「そりゃあ嬉しいし、”やった!”って気持ちになると思う」
・・・。
ここでようやく、ドーパミンが出そうな目標にたどり着けました(笑)。
つまり、
今のあなたの(やる気が出ない)目標を頑張って達成したとして、
その先にワクワク感や快感が待ってるのか?否か?が大事な事
だと思います。
もし、ドーパミンが出そうにないのであれば、
上記の様な自問を繰り返して、
ドーパミンが出る様な目標に変えてゆきませんか?
そして、この時の注意点とすれば、
「自分の能力をフルに発揮したら達成できそうな事」
を目標にする事で、
「簡単に達成できる事」や”頑張っても無理だろう”と感じる
「達成不可能な目標」は避ける、という点だと思います。
例えば
「どこでもいいから大学へ入る」とか「大統領になる」等は、
殆どの人にとっては、恐らくドーパミンが出る様な目標にはならない
と思います。
パチンコを例にすると、
「いつでも大当たりします!」という店があれば、
ドーパミンはすぐに出なくなるでしょうし、
逆に
「絶対に当たりません」という店でもドーパミンは出ないでしょう。
大当たりするにはかなり困難があって、でも可能性がゼロではないからこそ、
ドーパミンを求めてギャンブルにはまってゆく訳です。
また、
快感を求めての、その困難な過程でさえもドーパミンが出ている
とも言われています。
これはドーパミンによって、パチンコに対する「やる気」が過剰、
つまりドーパミンを希求する働きが過剰になってるとも言えるでしょう。
だから、
「やる気があってもできない」というドーパミン不足の逆で
「やめたくてもやめられない」というドーパミン過剰(希求)、
つまり”依存”になってゆくのだと思います。
<次回へ続く>
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