コラム/2020-11-11
どうすれば子供への虐待を止められるのか?③
<前回からの続き>
今回と次回は、
子供への虐待を止めるポイントの2つ目として
②愛情ホルモンと言われる「オキシトシン」(女性の場合)や
「バソプレシン」(男性の場合)の分泌を促してゆく
についてお書きしたいと思います。
「プレーリーハタネズミ」というげっ歯類は一夫一婦制で共同で子育てをし、
不安を持つ子や別の仲間に対しても共感を示す行為を行う事が
わかってきました。
一方、
同じ「ハタネズミ」の仲間である「アメリカハタメズミ」は一夫多妻制で、
雄は子育てしないし、雌も子や仲間に共感を示す行為を行わないらしいです。
この違いの原因の1つは、
雌(女性)側の母性を司る愛情ホルモンである「オキシトシン」と
雄(男性)側の父性を司る愛情ホルモンである「バソプレシン」が
関係しているらしい、という事がわかってきました。
即ち、
それらの愛情ホルモンの受容体遺伝子の活性の違いである、という事です。
つまり、
人間においても恐らく女性の場合の「オキシトシン」、
男性の場合の「パソプレシン」が脳内できちんと作用しないと、
虐待やネグレクトに繋がる恐れが強くなると考えられます。
もしそうだとすれば、
これらの愛情ホルモンがきちんと分泌され、作用する様にすれば
自ずと虐待やネグレクトは防げる筈です。
※幼少期に親から虐待されたとか、愛情を受けたか否か?によっても
愛情ホルモンの受容体の活性に影響が出ると思われますが、
それも、大人になってから他者と愛着形成をやり直す事で回復できる
と考えられます。
それでは次回は
それらの愛情ホルモンの分泌を促してゆく具体的な方法について
お書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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