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コラム/2021-06-30

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対人恐怖症(=社交不安障害・SAD)の薬物療法

<前回からの続き>

今回は「対人恐怖症(=社交不安障害・SAD)の薬物療法」について、
私見を述べさせて頂きたいと思います。

※私は医師ではありませんので、薬物療法について口を挟む立場ではない
 とは思いますし、今お医者さんのお薬で満足されておられる方は記事を
 スルーして頂ければと思います。

 ただ、お薬で余り効果を感じられない方や、そもそもお薬に抵抗がある
 は参考にして頂ければと思います。




<対人恐怖症(=社交不安障害・SAD)の薬物療法>


①抗うつ薬

通常お医者さんでは、対人恐怖症の第一選択薬として
抗うつ薬SSRI)が処方される事が多いと思います。


対人恐怖症は(お書きしている様に)私の考えでは、

元来、不安・恐怖を感じ易い部分は共通で、

「安心、愛情、繋がり」を求めるタイプの人

「承認、優越感」を求める気持ちが強い人

2種類のタイプがあると考えられます。

 
即ち、

 「N」「(ノル)アドレナリンシステム」(=不安・恐怖・怒り・行動化)
→「S」「セロトニンシステム」(=安心・安定・幸せ・満足)優位型


 「N」
→「D」「ドーパミンシステム」(=快の刺激・承認、優越感等の報酬)
優位型

2種類のタイプ


ここで、SSRIの作用機序としては、

「S」(セロトニン)の再取り込みを阻害し、脳内のその流量を増やす。

→結果として「N」(ノルアドレナリン)や「D」(ドーパミン)を制御し、
 それらの暴走を防ぐ、という事が考えられます。


そうした場合、(私の推論を基に考えますと)

「N」→「S」システムが優位な人にとっては、不安・恐怖が抑えられ、
「S」が得られる訳ですから、効果はあると思います。


一方、

「N」→「D」システムが優位な人にとっては、
不安・恐怖が抑えられるけれども
「D」の”報酬”まで抑えられてしまうので、

もしかしたら
”報酬”を得る為に薬に抗って、脳が「N」システムを活性化し、
(別の?或いは尚一層の?)不安・恐怖を作り出す事も考えられると思います。

②抗不安薬


ベンゾジアゼビン系の抗不安薬も治療に用いられる事が多いと思いますが、

この薬も、抑制系の神経伝達物質であるGABAの働きを強めて
「N」(ノルアドレナリン)や「D」(ドーパミン)を抑制するという効果
があります。

ですから、

上に述べた抗うつ薬と同様に、「N」→「S」システム優位型の人
にとっては効果があると思いますが、
「N」→「D」システム優位型の人には少し疑問を感じます。

③タンドスピロン


これは抗うつ薬等とは逆に、
一時的にセロトニンの合成及び放出を抑制するお薬です。

そしてこのお薬は対人恐怖症に効果がある場合もあります。

それは恐らくセロトニンを抑制する事で、
「N」や「D」に対するストッパーが外れ、

「N」→「D」システム優位型の人にとっては、
「快の刺激・承認、優越感」等の報酬が得られた状態を体感できるから、
それ以上の「N」(不安・恐怖)を必要としない状態になるのでは?
と思います。

※④メチルフェニデート(リタリン・コンサータ)


これは、中枢神経を直接的に刺激し、
「N」(ノルアドレナリン)や「D」(ドーパミン)の再取り込みを阻害し、
それらの流量を増やすお薬です。


この薬に纏わる私の恥ずかしい昔の体験を少しお書きしたいと思います。

当時学生だった私はある考え方に囚われていて、

「自分は誰よりも優秀・特別の人間でありたい」(D)という強い思い
と、
「周りから”変な奴”と思われてるんじゃないか?」(N)という
不安・恐怖を抱え、

典型的な(「N」→「D」システム優位の)対人恐怖があり、
他人の視線が怖くて電車に乗るのも辛い時期がありました。

そんな或る日、友人が「ナルコレプシー」(過眠症の一種)と診断され、
薬を処方されていて、私は興味本位で一錠もらって服んでみました。
(今から思えば恐らく「リタリン」だったと思います)

すると、帰りの電車の車中で「自分は周りの乗客と違い特別な存在だ!
自分は優れている、勝っている!」という高揚感と全能感を感じ、
暫くの間は対人恐怖を感じずに済みました。

(お恥ずかしい話ですし、中枢神経を刺激する薬を勝手に服む事は
 絶対に避けないといけませんが、若気の至りとしてご容赦頂ければ
 と思います)


今から振り返ると、恐らく「N」→「D」システム優位型の私は
劣等感を作り出して、対人恐怖になっていたと思いますが、

「リタリン」によって、速やかに「快の刺激・承認、優越感」
等の報酬が得られた状態を体感できたから
それ以上の「N」(不安・恐怖)を必要としない状態になったのでは?
と分析しています。




※薬物療法は医師の処方によりますので、
 私が書いた事はあくまでも参考程度に留めておいて頂ければ幸いです。



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