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コラム/2021-07-12

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強迫性障害(OCD)の特徴とメカニズム

<前回からの続き>

今回は、
「強迫性障害(OCD)」について、
”刺激”という観点も取り入れて、そのメカニズムについて
私見を述べてみたいと思います。




<強迫性障害の特徴とメカニズム>




①易刺激性(感覚過敏)を有している

まず最初に考えられるのが、OCDの人(恐らく生まれつき)
刺激に対する敏感さを持っていると想像します。

ですから、ちょっとした不安や恐怖によっても扁桃体の興奮が高まり、
それが耐え難いものになってゆくのではないでしょうか?




②こだわりの強さを有している

OCDの人回避行動強迫行為・儀式は、その人独自のルールに基づいて、
それを容易に変える事はありません。(より複雑な”ルール”になってゆく事
もありますが)

その自分が決めたルールに則って、同じ事を繰り返してゆく部分には
こだわりの強さが感じられます。(これも恐らく生まれつき)




③「N」→「S」システム優位型で、しかも強い「D」システムを
 有している

OCDの人は不安や恐怖を感じ易く(=「(ノル)アドレナリンシステム」)、
それ故、安心を求める傾向も強くなっていると考えられます。


即ち私の考えでは、
 「N」「(ノル)アドレナリンシステム」
   (=恐怖・不安・怒り・行動化)」
「S」「セロトニンシステム」
   (=安心・安定・幸せ・満足・繋がり・所属と愛の欲求)

のシステムが優位なタイプと考えられます。

(※家族等を巻き込んでしまう所謂「巻込み型」は
 「S」のうちの繋がりや所属と愛の欲求を満たす為なのかも知れません)


但し、OCDの人の手の込んだ回避行動や強迫行為・儀式や、
容易にそれらを止める事ができない部分から、
それら一連の行動には何らかの報酬が絡んでいるのでは?と想像しています。

思うに、「D」「ドーパミンシステム」(=快の刺激、報酬)によって、
それらが維持されているのでは?と推測します。


例えば(OCDではありませんが)多くの方は試験前には
「受かるだろうか?」「落ちたらどうしよう?」等の不安に襲われる
と思います。

そして「S」の安心を求めて、「N」システムを起動させ、
試験勉強を頑張るでしょう。

そして眠くなってくれば、「まあ、何とかなるか?」
参考書を畳んで寝てしまう・・・。(「N」→「S」システムの完結)


ところが、
「①」「②」が強い人は、眠たくなってもそれを許さずに
「徹夜してでも、この参考書を全部覚えよう!」と自分の決めた”ルール”
を貫いて、「こっくり、こっくり」となる度にペンを掌に突き立ててでも
勉強に(過)集中し続け、朝を迎える・・・。という人もいると思います。


そしてこの後者のタイプの人は、最早安心(「S」)を得る事だけが
目的ではなくなって、「自分で決めた事をやり遂げる」という達成感
をも目的としてると言えるのではないでしょうか?

(例えば、「安心・安全な場所を得たい=「S」ですが、
 その”聖域”を守る為に努力し続ける事でそれを達成する=「D」
 によるものではないでしょうか?)


もしそうだとすれば、この「達成感」に突き進ませているのは
「D」「ドーパミンシステム」(=快の刺激、報酬)と言えると思います。

そして、
この「D」が絡んでいるからこそ、(恐らく全ての依存症と同様に)
「わかっちゃいるけどやめられない」という状態に陥ってしまってる
のではないか?と考えます。




それでは次回からは
「強迫性障害(OCD)克服のヒント」をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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