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コラム/2021-01-08

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気質は認め、変えられる部分を変える①

<前回からの続き>

今回からは前回取り上げたAさんの例で、

変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」

変えられる部分(=個性・行動・習慣・傾向・趣向)」
とに分けて詳細に分析し、

「変えられる部分をどう変えて行けばいいのか?」
についてお書きしてゆきたいと思います。

前回のAさんの例で分析すると、

Aさん:(あれ?!お母さんの声に何だか険がある。
     声のトーンもいつもより低い。それに表情もいつもと微妙に違う。
     私が何か怒らせる様な事をしたのかなあ・・・)


<分析>Aさんは何故そう受け取ってしまったのか?

この部分では、母親の表情や声・口調、態度、雰囲気など
いつもと違う小さな違いに気づく事と、

感じたものに対して深く捉えて考える事
(=私が昨日あんな事を言ったからかなあ?とか、以前もお母さんが
 こんな様子をしてた時の記憶を思い出し、理由や意味を見出そうとする)

即ち、”感度の鋭さ””深い処理を行う”の2点は
変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」と言えるでしょう。


但しもしここで不安や相手の怒り、嫌われる事等に特に敏感であるとすれば、
(恐らくAさんもこれに当てはまると思われます)
その部分は「変えられる部分(=習慣・傾向)」であると言えると思います。

何故なら、
生まれ持って「ネガティブな事にだけ敏感」という気質は存在せず、
もし敏感な気質を持って生まれたとすれば、
「ネガティブな事象」と同じくらい「ポジティブな事象」にも敏感である
はずだからです。

<考察>:Aさんは何故そういったコミュニケーションパターンに陥るのか?

恐らくAさんはHSPで、(感度の鋭さ深い処理を行う点と
後述の強い感情反応と共感力神経の高ぶり易さからの推測)

生後~今までの記憶のフォルダーの中に
「私はダメな娘、だから怒られる・ダメ出しされる」といった
(深く処理した結果の)”結論”が沢山入っているのかも知れません。

(勿論このフォルダーの中身や結論は変える事ができます)

エレイン・アーロン博士も、
特にHSPの方で、愛着形成等の幼少期に問題があった場合に
「自分の悪い点のみを一つのフォルダーに保存している事が多い」
と述べられています。


だとすれば、
”感度の鋭さ”から読み取った母親のいつもと違う様子に対して、
その「私(=ダメな娘)フォルダー」を引っ張り出して深く処理し、
母親に投影(母親が私の事をダメだと思ってるに違いない)してしまってる
と考えられます。


<対策>:どこをどう変えればいいのか?

まず、Aさんの”フォルダー”を整理し直す必要があると思います。

 →例えば「自分」フォルダーには「ダメな娘」を証拠づける記憶や結論
  が沢山入っていると思われますので、

 「自分」フォルダーの中身を書き出して、
  そこへ「自分の良い部分」「評価できる部分」を赤文字で書き加えて
  ゆきましょう。

  ※もしここで「私には良い部分なんて一つもない!」と思っちゃった方は
   一つの事柄についてとても深く処理をしてきた方だと思います。

   そういった方は、フォルダーを更に細かく分ける事がコツです。

   例えば「私の能力」というフォルダーを作り、
   「ダメな所は数学ができない、運動音痴、人付き合いが苦・・・」
   「良い所は英語がまあまあ得意、音楽に詳しい、絵が上手、
    人に気が使える・・・」
   等と書き入れてゆきます。

   或いは「私の容姿」というフォルダーを作り、
   「嫌いな所は、一重の瞼、鼻の形、顎のライン・・・」
   「嫌いじゃない所は、顔の輪郭、体つき、手の指・・・」
   等も書き入れていきましょう。

   そしてついでに「お母さんのイライラ」フォルダーの中身が
  「私が怒らせた、ダメ出しされる」等が多数を占めてるのであれば、

  「ストレスで疲れ切ってイライラしてる」
  「腹が立つ出来事があったのかも?」
   等の別の中身(ファイル)も考えて赤文字で書き加えて増やして
   ゆきましょう。

 ※注意:フォルダーの整理や(特に赤文字部分の)書き足しは
     できれば毎日行いましょう

次に、意識していつもとは違うフォルダーの中身を引っ張り出して
 みましょう

→例「お母さんは、ストレスで疲れ切ってイライラしてるのかも?」

そして、その考えを深く処理してゆきます。

→例「お母さんは遅くまで起きてる受験生の京香に気を遣って夜食を作ったり、
   気になって遅くまで起きていたり、睡眠時間も減ってるよなあ。

   それにあまり仲のよくなかったお祖母ちゃん(姑)を介護してるけど、
   痴呆が入ったお祖母ちゃんに誤解からよく怒られて、
   この前なんか陰で泣いてたよなあ~。きっと一杯一杯なんだ。

※家族療法や(そこから派生した)短期療法などでは、
 お母さん側のコミュニケーションパターンも変えてゆく事も有効ですが
(例:母親が険のある表情をしたまま黙っていずに、娘に妹や姑の愚痴を言う、
   とか悲しそう・つらそうな表情を見せる等)
 ここでは割愛します。

それでは次回も引き続きAさんの例で
分析・考察・対策(どこをどう変えればいいのか?)を行ってゆきたい
と思います。

<次回へ続く> 



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