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コラム/2021-04-05

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HSPの人と愛着障害

<前回からの続き>

HSPの提唱者であるエレイン・アーロン博士は、

「ストレスの多い不幸な家庭で育ったHSPは同条件下で育った非HSPよりも 
 ”悲観的”、”自己肯定感が低い”、”落ち込みやすい”、”抑圧されてる”、
 ”不安症”、臆病で怖がりになりやすい”、”愛着スタイルが不安定型”
 という特徴がある事がわかった」

そして、

「HSPの半数が”幼少期に問題があり、成人してからの愛着スタイルが
 不安定型だ”とインタビューに答えている」と述べられています。


これは、
HSPの気質を持って生まれた人の半数「不安定型の愛着スタイル」
(=広い意味での愛着障害)を示し、
結果として、自己肯定感が低くなったり不安や落ち込みに襲われやすく、
生き辛さを感じている、と理解できます。


つまり、
HSPの人の半数は「愛着の問題」(=広義の愛着障害)を抱え、
成人後も生き辛さを感じていると言えるでしょう。

それではまず、ここで言うところの「愛着」とか「愛着障害」
とは何なのでしょうか?

その辺りからお書きしてゆきたいと思います。




①愛着(アタッチメント)とは?



「愛着」は、イギリスの精神科医ジョン・ボウルビィが提唱した
愛着理論の中での定義で、簡単に申しますと、

「乳幼児が危機的状況に瀕したり、それを予知し恐れや不安を強く感じた時に
 特定の他者(主に親)への近接(くっつく事)を通して、
 不安・恐怖を鎮め、安全・安心の感覚を回復・維持しようとする傾性」

という事です。


つまり、乳幼児の心身の不快な事柄や危機的状況に対して、
養育者(主に)が安全・安心の基地になってあげる事が
その後の子供の発達にとって不可欠であるという事です。

そして、
その様な愛着を基に、子供は安心して外の世界に対する探索行動
(友達や他者との交流や遊び、学習等)を行ってゆく事ができ、
健やかな自我の発達が成されてゆく、という事です。




②愛着障害とは?


→この愛着形成がうまく行われた場合は、
愛着スタイル・パターン」は「安定型」を示し、

何らかの事情でこの愛着形成がうまくなされなかった場合は、
「回避型や両価型」(不安定型)を示します。

(ボウルビィの共同研究者のエインスワースによる分類)


そして、
子供の時に身についたこの「愛着スタイル」(安定型か不安定型か?)は、

多くの場合大人になってからも続き
その後の人生が「生き辛くなるか、否か?」を左右すると考えられます。

※精神医学的には、アメリカの診断基準である「DSM-5」には
「反応性愛着障害」「脱抑制型対人交流障害」の2つが定義されていますが、

 いずれも子供に対しての診断で、
 ここで言うところのもっと広義な「大人の愛着障害」全体を
 説明しきれてはいません。



それでは何故、
その後の人生を左右しかねない(広義の)「愛着障害」になってしまう
のでしょうか?

そして、
何故HSPの人は「愛着障害」に成り易いのでしょうか?

その辺りを次回、お書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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