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2012/8/20 (月)
金メダル内村航平選手のメンタルの秘密~原因分析を放棄する
ロンドンオリンピックで体操個人総合の金メダルを取った内村選手。
でもその前の団体戦で鉄棒やあん馬で落下して”不調”と見られていました。
記者の「不調の原因は何ですか?」という質問に対して「わからないですね」
と答えていましたが「”わからない”と言って原因分析を放棄した事」が
個人総合の金メダルへの大きなポイントになったと私は思います。
時間が何日もあって修正が効くのであれば原因分析は有効なのかも知れません。
でも日にちが無い時に原因分析する事の無意味さ、もっと言えば”弊害”を
無意識的に彼はわかっていたのかもしれません。
この”原因分析の弊害”というのは、失敗の原因に目を向けて原因を探し続
けるという事ですから意識を常に「失敗にフォーカスし続ける」事になります。
そうすると”引き寄せの法則”じゃないですが、無意識に失敗がインプット
されて、益々失敗し易い状況に陥ります。
例えば営業マン等は毎日上司から「原因分析して悪い所を修正して、明日の
指針を考えろ!」等と毎日日報を書かされるはずです。
でも、それでうまく言ってる人はいいですが「どこが悪いんだろう?」と原因を
探って行くと落ち込んで来ますからそんなしんどい作業が続けられず、適当に
ごまかす様になって来ます。(勿論成績が上がるわけありません)逆に真面目
にやればやるほど抑うつ状態に陥る人もいるでしょう。
そしてこれは所謂”メンタルの病気”にも当てはまります。
原因分析しても、本当の原因なんて殆どわかりません。
じゃあ、色んな所で原因分析してきて治らないのであれば「そんな弊害のある
事は止めましょう!という事なんです。
(症例によっては原因分析に基づいた治療で良くなる事もありますし、私も
する時もありますので100%否定してるわけではありませんが・・・)
では、原因分析の代わりに何をすれば良いのか?ですが、多分内村選手は、
オリンピック選手なら誰でもやってるイメージトレーニングを行ったはずです。
自分が成功してる姿、金メダル取った時の周りの様子や自分の感情を繰り返し
イメージしていたはずです。
ならば同様に原因分析で行き詰ってる営業マン、ビジネスマンなら、それを
止めて、代わりに上手く行く為の方法や上手く行った後のイメージをすれば
いいんです。
そして原因分析的な治療で行き詰まってる”メンタルの病気”だと診断された
人も少しでも辛さを無くすヒント(”調子が良い日”にヒントが隠れています)
や良くなった後のイメージの方に常にフォーカスする事の方がいいんです。
2012/8/9 (木)
女子レスリング小原日登美選手金メダル!~うつ病を乗り越えて
やりました! おめでとうございます。
以前、新聞記事に出ていた小原選手の記事に対するコラムを書いたのですが
すごく辛い事を乗り越えての金メダル。
本当に涙が止まりませんでした。
世界で無敵だった自分の階級がオリンピックには無くて、やむを得ず階級を
上げて吉田沙保里選手と戦うも、完敗。
うつになって引退。
そして家族の支えで復帰して、金メダル。
彼女の良さは「心の強さ」。普通だったら心が折れてしまう状況でも何度もそこから
立ち上がり、夢を実現する精神力って並大抵ではないですよね。
今でも誤解されてる人も多いと思うけど、 「心が弱い人がうつやメンタルの
病気になる」のではないのです。
逆に、並はずれて心が強かったり並はずれて優しかったり、並はずれて人に
気が使える方がそういったお悩みを抱えてご相談にいらっしゃるケースが殆
どです。
小原選手の場合は、普通の人なら「なんて酷いんだ!私の階級を五輪種目に
入れないなんて!」と怒りを他所にぶつけるか、「あ~あ、ついてないな。
でも仕方がない、諦めよう」と諦めるかのどちらかではないでしょうか?
でも、彼女はそのやり場のない怒りを八つ当たりせず、諦めずに正面から向
き合った。そして吉田選手に敗れた時でさえ責任転嫁せず、怒りや悔しさを
全部自分で背負い込んだ。結果としてそれが自分を苦しめる事になった。
「うつ」ってそういう病気なんです。
普通の精神力だったら、そこまでできませんよね。
だから私はメンタルのご病気で苦しんでおられる方を尊敬しています。
そして、そこから夢を掴まれた小原選手に本当に感動させて頂きました。
ありがとうございました。
★以下のコラム記事に関連する情報をお書きしております
◎うつ病を克服してオリンピックへ(小原日登美選手)