コラム/2019-05
2019/5/2 (木)
我儘になってはいけないの?~自己中と我儘①
「自己中だと思われたくないから
友達の前では自分の思っている事は言えません」
「私の我儘な性格を知られると彼が離れて行きそうで
本音を言わず、いつも彼に合わせてしまって疲れます」
最近は子供同士の間でも「ジコチュー!」と言う言葉がかなり否定的に使われ、
その様に目された人は嫌われたり、イジメの対象になったりしている様です。
(「K・Y」等もそうですね)
そういった時代の風潮もあって、自分の本音どころか言いたい事も言えず、
したい事もできずに悩んでおられる方も多いと思います。
では、
そもそも「自己中」や「我儘」はそんなにいけない事なのでしょうか?
まずその前に、
「自己中」と「我儘」の意味を理解してみたいと思います。
(辞書等に依ります)
自己中(自己中心性)とは、
事象を自分の立場あるいは一つの視点からしか分析・認識できない事。
だから相手の視点には立てず、また自分を客観視できない為、
自らを反省する事もない
⇒元々は心理学者のピアジェが唱えた 児童の発達段階理論から来る言葉で、
2~7歳児に特徴的な認知の仕方です(乳幼児は自己中ですから(笑))
一方「我儘」とは、
自分の都合を中心に物事を考え、行動するさま。他人の都合を顧みないさま。
とあります。
⇒つまり、(他人の視点に立ったり、自分を客観視できるといった
発達段階はクリアーしてるけれど)他人の都合よりも自分の都合を優先する、
といった所でしょうか。
もしそうだとすれば、あなたは「自己中」ですか?「我儘」ですか?
中には、
発達段階をクリアーできていない「自己中」の人もいるかも知れませんが、
(尤も、発達していないのであれば遅まきながら発達させればいいだけ
だと思いますが)
そんな方はその事で悩んだりはしない筈です。
ですから、
悩んでおられる方の殆どは「自己中」ではなく「我儘」であると言えるでしょう。
では、
あなたが「我儘」に分類されるとして、
それは、そんなに忌み嫌う事、正すべき事なのでしょうか?
<次回「我儘になってはいけないの?~自己中と我儘②」へ続く>