Google+ で検索

カウンセリング 大阪府大阪市 心理療法  返金保証 超短期  コーチング

コラム/2022-06

Top / コラム / 2022-06

2022/6/29 (水)

陰キャラをやめたい人はどうすれば良いのか?~中

<前回からの続き>

<”陰キャラ”を変える為のヒント~中>


③白黒(全か無か?)思考を手放す

自分の事を”陰キャ”とみなしてしまう方は、
その時点で白黒思考が垣間見られます。

だとすれば、
目指す”陽キャ”も完全を求めてしまう可能性が大きいでしょう。

また
「クラス(職場)の全員、誰一人からも嫌われたくない!」
とか

「みんなから”陰キャ”と思われたくない!」
等も白黒思考が入っています。


そういった自分を追い込む白黒思考の手放し方のヒントとして
部分に分けて整理する事が役立つと思います。

例えば、
「クラス(職場)の中で、誰と関係を結びたくて誰はどうでもよいのか?」
 (どうでもよい人からの評価は手放しましょう)

また、
自分の中で”陰キャ”の部分と”陽キャ”の部分を分ける事も必要でしょう。

例えば、
”陰キャ”=「影子」”陽キャ”=「陽子」等と決めて
「影子」が出現するTPO
(例:”絵を描いたり、好きな英語を勉強している時、
   一人で漫画や本を読んでいる時、等)

「影子」の性格(長所)
(真面目で几帳面、好きな事にとことん集中できる、等)

「影子」が役に立っている事
(例:「影子」が出て来てくれるお陰で他人に煩わされずに、
   勉強したりまったりと休息が取れたり、ゆっくり考えられる、等)
 
「陽子」が出現するTPO
(例:”推し”の歌を歌って踊っている時、親友と好きなアニメの話題で
   盛り上がっている時、等)

「陽子」の性格(長所)
(気の合う友達と自分の好きな事を話すのが好き、楽しい事が好き、
 美味しい物が好き、等)

「陽子」が役に立っている事
(例:「陽子」が出て来てくれるお陰で楽しい時間を過ごせて
   ストレス解消になっている)

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/27 (月)

陰キャラをやめたい人はどうすれば良いのか?~上

<前回からの続き>

前回までのお話で、私の推論での”陰キャラ”になる原因として、

A.感覚過敏による易刺激性を有している

B.ドーパミンよりセロトニンを希求する傾向が強い

C.脅威に対して逃走・回避という防衛の仕方を採る

といった3つの要素を挙げました。


これらは遺伝的な要因、もしくは幼い頃からの反応パターン
だと考えられますので、変える事は非常に難しいと思います。


でも、
「そんな私を変えたい(=”陽キャラ”になって人との関わりで楽しみを
 見出したい)」という「ドーパミンを求める割合が比較的多い人」
はどうすれば良いのでしょうか?


今回からはそういった方に向けてのヒントをお書きしたいと思います。




<”陰キャラ”を変える為のヒント~上>

①自分のどんな部分も否定しない

「なんで私は他人の顔色を気にし過ぎてしまうんだろう?」(A)
とか

「お母さんからも、”なんであんたは友達の輪に入れないの?
 みんなと仲良くして学生生活を楽しみなさい”と言われる・・・。
 それができない私って、ダメだなあ・・・」(B)
とか

「友達を作りたくても、どう声を掛けて何を話したらいいのか?
 わからないので話し掛ける事もできない私は意気地なしだなあ・・・」(C)

等と、
変える事が困難、或いは難しい部分を否定すると、より自信を失い、
益々人と関わる事への脅威が強くなり、益々逃走・回避してしまうでしょう。


ですから変える事が難しい部分も
「これは私のせいではなくてお母さんの遺伝だ!」
等と、否定しない事が先決だと思います。

②変え難い部分と変えられる可能性がある部分に仕分けする

例えば
「感覚過敏」の部分や、それによって「脅威を感じ易い」部分は
変えられないでしょうが、

「ドーパミンを求めたくても求められない」部分(=変えられる)は
「脅威を和らげる」(=変えられる)事で
「逃走・回避」という防衛の仕方(変えられる)を変えてゆく
は可能です。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/24 (金)

何故陰キャラになるのか?

<前回からの続き>

今回は、
「何故陰キャラになるのか?」
を私の推測に基づいてお書きしたいと思います。




<陰キャラになる原因(推測)>

①感覚過敏による易刺激性を有している


 持って生まれた先天的なもの
 または後天的な対人関係におけるトラウマチックな出来事によって
 他者の反応を脅威とみなしてしまう

②ドーパミンよりセロトニンを希求する傾向が強い


 脅威に対する防衛反応としては、
 「闘争」「逃走・回避」「服従」等が考えらます。

 (持って生まれて)ドーパミンを求める傾向が強い人
 「戦って勝利する、支配する」(=ドーパミンが出る)、

 「服従してでも仲間との楽しみを享受する」(=ドーパミンが出る)
 という方向へ行くと考えられます。

 これは「闘争」「服従」といった防衛反応で、脅威から身を守り、
 同時に快の刺激(ドーパミン)を得る
 という”陽キャラ”的な反応だと言えるでしょう。

 ※昔のヤンキーが「目が合った」事が気になり(感覚過敏による脅威)
  いちゃもんをつけて喧嘩を売ったり(闘争反応)、
  先輩には逆らわず(服従)、仲間と楽しむ、等は典型的な例だと思います。

 一方、セロトニン(安心)を求める傾向が強い人は、
 感覚過敏によって生じた他者からの脅威に対して、
 「逃走・回避」という防衛反応を採る事によって安心を得ようとして、
 結果として”陰キャ”とレッテルを貼られるのかも知れません。

 ※この「セロトニン希求型」の人が、他者からの脅威に対して
  「服従」という防衛反応を採った場合は、相手に合わせ過ぎる事で
  人間関係で疲れ果て、誰かと一緒に居る事に楽しみを見出すどころでは
  無くなってくると思います。


 
③脅威に対して逃走・回避という防衛の仕方を採る


「②」でお書きした様に、ドーパミン(快の刺激)よりもセロトニン(安心)
 を求める傾向が強い人は、
(他者に対する)脅威に対しては「逃走・回避」
 という防衛反応を採る事が自然であると考えられますので、

 結果的には「他人との関わりを避ける”陰キャ”な奴」とみなされる事
 が多いでしょう。
 
 ただ、「それでも人と楽しく関わりたいので”陰キャ”を改善したい!」
 と思っておられる「ドーパミン希求」の部分も
(セロトニン希求と)同じくらい有している人は、
 どうすれば良いのでしょうか?


次回は、そんな方に向けて
「陰キャラの改善?の仕方」をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/22 (水)

陰キャラはダメなのか?

<前回からの続き>

今の時代、
”陰キャ”を否定し、”陽キャ”を肯定する風潮が強くなっている
と感じます。

それでは、本当に”陰キャ”はダメなのでしょうか?

昔の文豪作家、芸術家その道の職人の多くは、繊細で無口な人、
つまり”陰キャ”な人が多かったと想像します。

また、
昔の日本の所謂”村社会”においては、
無口な子も明るく元気な子も等しく容認されていたのでは?
と思います。


ところが戦後の欧米化資本主義の浸透によって、
”村社会”という構造や価値観が崩壊し、大家族制度も解体して
”個の時代”が到来しました。

そうなってくると、
味方になってくれたり個人を守ってくれる協力的な集合体が無くなり、
最早競争相手である他人に対して、
個々人が己を守ってゆく必要が生じるであろうと想像できます。

それ故、
一足早くそうなったであろう欧米の民族と同様に”社交”によって、
”敵”の攻撃を避けて己を守ってくれる”味方”を増やしてゆく必要
が生まれるでしょう。

その時代の流れからすると、社交的な”陽キャ”は推奨され、
非社交的な”陰キャ”は受け入れられにくくなるのも頷けます。


ただ、それはあくまでも単なる時代の要求であって、
相対的な価値観にしか過ぎない事を意識するべきだと思います。

(日本の昔の価値観では「男は黙って・・・」とか
「女は(はしゃがず)大人しくおしとやかに・・・」だった筈です)


しかもその目的は「己を守ってくれる味方を作る事」だとすれば
”陽キャ””陰キャ”に関わらず可能であると思われます。


”陰キャ”の人を排除しようとする人達(例えばクラスの自称”陽キャ”グループ)
にも問題があると思いますが、
繋がり・絆を強く持つ事に必要なオキシトシン等のホルモンは、
”敵”とみなした相手をより強く排除する傾向がある様ですので、
”陰キャ”=敵とみなされた人はたまったものではありません。


ですから”陰キャ”で悩んでいる方は”陽キャ”の人を
「己の保身のみ考える、資本主義に毒され欧米に洗脳された人達」
と思って良いですので、
兎に角ご自分を否定されない様にして頂きたいと思います。

次回は「何故陰キャラになるのか?」を私の考えに基づいて
お書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/20 (月)

陰キャラで悩んでいる人へ

「他人と話す時に何を喋ったらいいのか?・・・

 変な事言ってしまって嫌われたらどうしよう?
 と怖くてオドオドしてしまい、最近ではクラスメイトの目も見られなく
 なってきた。

 休み時間の間、独りでポツンと居る私の事をきっとみんなは
 ”陰キャ”だ!と思ってるに違いない・・・。」

テレビ番組やユーチューブ、SNS等のメディアでは
今の時代の必然なのか、意図的なのか、”陽キャラ”がもてはやされる時代
だと感じます。


反面、
”陰キャラ”だと思い込んでしまっていたり、周囲にそうみなされた人は
人知れず悩んでいらっしゃると思います。


今回からはそんな”陰キャ”で悩んでおられる方に向けて
お書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/17 (金)

過去の後悔・心の傷から脱出するには?

<前回からの続き> 

今迄お書きしてきました様に、”過去の後悔”の本来の目的

「自分が幸せに生きる為には今から何を心がけて行けば良いのか?
を過去の出来事から学び、それを今に落とし込みなさい」

という事だと思います。


ところが、不快刺激や感覚に対する感受性が鋭すぎる人
それに圧倒されてしまい、”学び”どころではなくなってしまう

学ばないから「いつになったら学ぶんだ?!」
 無意識は何度も繰り返し忠告を与える

→それによってより強い不快刺激を感じて、更に学びどころでは無くなる
 ・・・

といった悪循環があるのでは?と想像します。


だとすれば、
どうすればその”悪循環”から脱する事ができるのでしょうか?

今回はそのヒントをお書きしたと思います。




<過去の後悔・心の傷から脱出するヒント>

①今の不快刺激を減らす


前述の「A子さん」の例で言えば、彼女の不快刺激は
彼氏を失ったショック(トラウマ)、
彼氏への未練、
過去の自分を責める自責の念
の3つだと思います。

「B男君」の場合は、
 つまらない勉強をしなきゃいけない事
 と
 遊ぶ暇も無い(快刺激の不足)の2つであると感じます。


「A子さん」の場合は彼氏への未練の解消:

 彼氏へ謝罪と感謝を書き出して、彼との出逢い~別れで学んだ事
 も書き出しましょう。

 そしてそれを何度も読み返してみて、悲しみを感じ切ります。

 涙が出なくなったら、「彼から学んだ事」だけを残して、
 あとの紙は破り捨てましょう


「B男君」の場合は「こんな人生を歩みたいといった自分の理想の人生
 を思い浮かべ、今の勉強がそれにどう結びついてゆくか?」を考えて、
 そのストーリーを書いてみるのもいいでしょう。

 更に、時間がたっぷりあったらやりたい事・楽しみたい事
 できるだけ多く書き出してみて、今の限られた時間の中でも
 できる事・できる部分に〇を付けてやってゆきましょう


  
②過去の自分を否定しない


「A子さん」「B男君」、その”間違った”事をした過去の自分を
 責める気持ちを書き出してみましょう。

 そしてそれに対して、過去の自分になったとして自己弁護でいいので、
 その時そうしたもっともな理由を書き出してみましょう。

 その自己弁護を今の自分として読んでみて、納得できれば
 責めてしまった事への謝罪の気持ちを書き出してみましょう。

「A子さん」は、傷ついた過去の自分に対して、寄り添ってあげる様な
 手紙を書くのも良いと思います。

 

③過去の出来事で学んだ事を意識し、それを今に落とし込む


◎今後、過去の後悔と似たようなシチュエーションが訪れた時は
 どうするのか?を書き出して、それのみを携帯し、
 過去の後悔が襲って来れば、それを読み返す
 という事を習慣にすれば良いでしょう。


「A子さん」の場合は、彼への未練が出て来る度に
 もう一つの「彼から学んだ事」の紙を読み返す事を習慣にする
 のも良いと思います。


※お独りでは難しい場合はお気軽にご相談下さい。



パーマリンク

2022/6/15 (水)

後悔を引きずる人と引きずらない人の違い

<前回からの続き>  

今回は
同じ様に過去に失敗をしたり、痛い目に遭っても
それを引きずる人と引きずらない人の違い
私なりの観点からお書きしたいと思います。




私の考えでは、
その違いは不快刺激や感覚に対する感受性の違いだと思います。


例えば、
前述の「A子さん」の場合は、
彼氏と別れた事(不快刺激)がショック過ぎていつまでも
そのトラウマから脱する事ができずにいると言えるでしょうし、

「B男君」の場合は、
今の勉強のつまらなさや遊ぶ暇も無い事による不快刺激が大きすぎて
現実に向き合う力が保てないと言えるでしょう。


そして二人共、感受性が鋭すぎるが為に
不快刺激が耐えられないレベルに感じて、そこから逃れる為に、
過去の後悔へと逃避・回避しているのではないでしょうか?

一方、
そういった不快刺激や感覚に対する感受性が鈍すぎる人も問題だと思います。

そういった人は、過去の後悔を感じなさ過ぎて、同じ過ちを繰り返し続ける
人も居ると思います。


つまり、
「感受性が鋭すぎると、不快刺激に圧倒されて過去の後悔に逃げてしまい、
その経験を今後に活かしてゆく事ができなくなる」し、

「感受性が鈍すぎてもその過去の経験を活かす事ができなくなる」
と思います。


だとすれば、
感受性が鋭すぎる人はどうすれば過去の後悔・心の傷から脱出する事ができる
のでしょうか?

そのヒントを次回お書きしたいと思います。


<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/13 (月)

後悔・傷つく事の意味・大切さ

<前回からの続き>

前回お書きした「A子さん」「B男君」の例の様に
何年経っても過去の後悔を引きすり続けて、現在(今)の生活に
支障が出てきてしまっている方もいらっしゃいます。


では、
後悔を引きずる事の(本当の)意味とは何なのでしょうか?

そして、
引きずらない人と引きずる人では一体何がどう違うのでしょうか?


・・・その辺りを今回から私の考えに基づいてお書きしたいと思います。




まず私が考える”後悔の意味”とは、

「過去の失敗を基に二度とそうしない為には、今からどういう事に
 気を付けて行けば良いのか?を学び、実行してゆきなさい」

という教示であると思います。


例えば、
カエルが蜂を食べた時に、蜂に刺されて痛い思いをしたならば、
「何であの時、蜂を食べちゃったんだろう?・・・」ではなく、
「これからは蜂を食べないでおこう!」になる筈です。


つまり、
過去の後悔を学びとして、自分が幸せに生きる為には
今から何を心がけて行けば良いのか?の「幸せのヒント」を
後悔が繰り返し教えてくれていると言えるでしょう。


ところが、
今後の幸せのヒントを繰り返し教えても、
その学びを今に落とし込めないでいる人には

「あの時あんなに傷ついたでしょ?何でそれを学びとして
 これからどうすべきか?を考えようとしないの?!」

と忠告し続ける訳です。


そういう意味で言うと、
「A子さん」「B男君」過去の後悔(教訓)を今に落とし込めていない
と言えるでしょう。


でも世の中には、過去の後悔を殆ど引きずらない人もいらっしゃる様です。


では「引きずる人」と「引きずらない人」は何が違うのでしょうか?

その辺りを次回お書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/10 (金)

過去の後悔・心の傷を引きずっている人へ



(1)ОLのA子さんの例


「何故あの時、彼氏にあんな事言ってしまったんだろう?・・・
 あんな事言わなければ、別れずに済んだのに・・・(涙)
 3年も前の事だけど、今も四六時中その事ばかり考えてしまい
 仕事も手につかない。」




(2)大学生のB男君の例


「何故進路選択の時、理系を選んでしまったんだろう?・・・
 大学に入ってみて授業はつまんないし、実験ばかりで遊ぶ暇も無い。
 本当に俺は浅はかでバカだった・・・もう大学通う気にもなれない。」




誰しも過去の自分の選択を後悔したり、
その事を思い出すと自分を否定したり後悔したり、
怒りが沸いきたり、心の傷がうずいたりする事があると思います。


ただ、
多くの場合は「日にちぐすり」で段々その記憶も薄れ、
思い出す頻度も減ってゆき、
そのうちにいつもの日常に戻ってゆけるのではないでしょうか?


ところが、
上の「A子さん」「B男君」の例の様に
その過去の後悔を呼び起こす場面が片時も頭から離れず
うつうつとなり続けて、元の日常に戻れない方もいらっしゃいます。


では、
何故いつまで経っても後悔を引きずり続けるのでしょうか?


次回からはその理由と対処法を私なりの考えで
お書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/8 (水)

心理士・心理師・対人援助職の方へのSV

心理士(師)を始め、精神保健福祉士、社会福祉士、教師の方等
所謂対人援助職の方の中でも、ご自分一人では行き詰ってしまうケース
を抱えておられる方もいらっしゃると思います。


そんな時に、身近にスーパーヴァイザーがいらしゃれば良いのですが、

「身近にそういった人が居ない」
「職場にそういったケースを経験した人が居ない」
等の理由で、
SV(スーパービジョン)が必要なのに受けられないという方
も見受けられます。


私は開業カウンセラーとして10年以上、臨床1本で約4,000ケース
を経験して参りました。


主訴としては、
個人のあらゆる種類の依存症、強迫、不安障害、パニック、うつ、
(複雑性)PTSD、人関関係の悩み、発達障害、子供の不登校・虐待・暴力
から
解離性(同一性)障害、パーソナリティー障害、双極、統合失調症様の障害
等の精神病圏に至るまで、ありとあらゆるケースを経験しました。

(唯一統合失調症の急性期の陽性症状が酷い場合等、
 カウンセリング不能な場合は、病院をお勧めした事もあります)


私の場合は、短期療法・家族療法を基に、認知や行動に働き掛けたり、
感情に働き掛けたり、葛藤やトラウマの処理をしたり・・・
と様々な学派・流派の折衷スタイルです。


SVが必要な先生がいらっしゃれば、また違った視点から
困難なケースの解決の糸口をご提供差し上げる事ができると思います。


もしご興味がお有りでしたら、お気軽にお問合せ下さい。



パーマリンク

2022/6/6 (月)

カウンセリングでは具体的に何をするのか?⑥介入例

<前回からの続き>

今回は前回お書きした私なりの「ポイント」を踏まえて
引き続き架空のA子さん(の母親)への介入の例をお書きしたいと思います。




<クライアント(A子さんの母親)への介入例>

①母親の自他に対する否定的な認知を減らす、無くす


例えば、
「A子さんは生来の性格特性・傾向によって、感覚過敏が強い。」

「その為、騒がしい教室に耐えられない」

「でも、そんな中、中一までは頑張って通っていた」

「愛着形成が不十分なので、より耐性が無く母親に依存したいが
 それができなくて苦しんでいる」

「かといって、感覚過敏がある為に愛着形成がうまく行かなかったので
 母親の接し方や育て方は一切問題は無い」

「A子さんはその苦しみへの防衛反応として、母親に怒りをぶつけたり
 希死念慮が出てきている」

「でもそんな中、母親も娘を助けたい一心で仕事を休んでまで
 ”問題”から逃げずに一生懸命取り組んでおられる」

「そして恐らく父親も同様の感覚過敏を有している為に些細な事に反応し、
 怒りをぶつけるといった防衛反応のパターンができていた。
 ただ、最近はそれを抑える方向で頑張っておられる」等々。




②クライアントとカウンセラーのお互いが合意した目標を作る


例えば話し合いの結果、母親の当面の目標として
「娘が元気になって欲しい」

①「まずは笑顔が増えて欲しい」②「生活リズムが元戻って欲しい」
 が挙げられ、お互いが合意できたとします。




③その目標を達成する為の手段の提案をする
 (母親が抵抗なくできる事)


例えば
 (動画を見て踊っている時や弟とゲームしてる時は娘が笑顔なら)
 「お母さんが一緒に踊ったり、弟に”お姉ちゃんともっとゲームして”
  と頼むのはどうですか?」

→(母親)「一緒に踊るのはちょっと・・・でも息子には頼んでみます」

 (娘が絵を描いている時は柔和な顔だとすれば)
 「見せて!と頼んで、絵に興味を持って、肯定的な感想を述べて
  ”もっと描いて”と頼んでみるのはどうですか?」

→(母親)「やってみます」

或いは、
 (父親に恐怖を感じているので父親が寝静まるまで娘が寝られない
  と考えると)
 「1階でご主人と息子さん、2階でお母さんと娘さんというふうに
  寝る場所を変える事ができますか?」

→(母親)「主人は嫌がります」

 「なら、ご主人の癇癪を抑える努力を労いつつ娘さんの感覚過敏の話をし、
  ご主人に協力を依頼し、ご主人が癇癪を起さなかったり、
  ドアの開け閉めや階段を昇る音に気を配ってくれたら、
  感謝を伝えるのはどうでしょうか?」

 →(母親)「・・・あの人にそんな事言うのは嫌ですが・・・
       わかりました、娘の為なら頑張ってみます!」


※他にも母親か父親が学校側に働きかけてクラスを変えてもらったり、
 別室登校する事をお願いしてもらったり、教室でのノイズキャンセリング
 やイヤーマフの使用の許可を取り付けたり等の環境調整、

 愛着形成を狙っての、母娘間での交換日記、

 娘が笑顔を見せたり、少しでも早く起きたり等の良い変化に対する
 賞賛や労いの「褒めLINE」を送ったり、

 お家の手伝いを頼んでみてしてくれた部分には感謝を伝える
 (但し娘が感謝されて嬉しそうなら、ですが)等、

 母親の合意の元で、娘の抵抗が無ければですが介入のパターンとしては
 色々考えられます。




④結果のフィードバックと母親自身への労い・賞賛


双方が合意した介入を母親がやってみた結果をフィードバック
してもらいます。

この時に、
「うまく行った介入」は続けて頂き、
「うまく行かなかった介入」についてはまた別の介入を試してみる
提案を行います。

そして何よりも、
娘の為に我慢して頑張っているお母さんへの労いと力づけが大切
だと思います。



パーマリンク

2022/6/3 (金)

カウンセリングでは具体的に何をするのか?⑤介入

<前回からの続き>

今回は「見立て」に基づいた私なりに考える介入のポイント
お書きしたいと思います。




<介入のポイント>

①変えられる(変え易い)部分と変えられない(変え難い)部分に
 仕分けする

⇒IP(”問題”を有していると認識されている人物)や家族成員、
 重要な関係他者等の性格特性・傾向、認知・思考~行動・防衛パターン、
 環境面等の要素を、
 変えれらる(変え易い)部分変えられない(変え難い)部分仕分けします

※通常は来談者以外の人(譬えIPである子供でさえ)の要素は
 変え難いでしょうし、
 個々人の(持って生まれた)性格特性・傾向は変え難く、
 認知・思考パターンは比較的変え易いでしょうが、
 防衛パターンは変え難いと思います。

②変えられない(変え難い)部分は肯定する

⇒特に来談者本人やIPの変えられない部分や過去の後悔等は
 比喩や心理教育、脳科学的な説明、客観視をしてもらう等によって
「否定的な見方」→「肯定的な見方」といった所謂リフレーミングを行う

③変えられる(変え易い)部分を変える方向へ導く

⇒いくら変えられる部分だとしても、
 それを変える事への心理的な抵抗が生じるものです。

 ならば、いつものパターンではうまく行っていない事実
 いつもと違うパターンで”たまたま”うまく行った例外的な事象
 探ったり、リフレーミングによってその抵抗を取り除いてゆきます

④最小の努力と勇気づけ・力づけ

⇒”問題”を維持している要素・パターンを変える事への
 クライアントさんの抵抗が減じたら、
 最小の努力で済むような介入手段を提案し、合意して頂ければ、
 それを共通の合意した目標とします。

 但し、それを行う事へのためらいや、不安があるのが普通ですので
 勇気づけや力づけが必要になると思います。

⑤報酬の用意

⇒目標に向かって新しい方法に取り組む事はとても大変な事ですので、
 それに取り組んだ人に対しては「褒める、労う」等の精神的な報酬や、
 特に子供などの場合は物理的な報酬を用意してもいいと思います。

 ※できなかった事やうまく行かなかった事には批判的にならずに
  できた部分のみ取り上げるといった”加点主義”が大切だと思います。

⑥介入結果をフィードバックする

⇒「介入」→「実行」→「結果のフィードバック」→(見立て直し)
 →「修正した介入」・・・といった様に、
 期待した通りの結果になる様に常に介入結果をフィードバックし、
 うまく行ってない部分に対しては見立て直したり新たな介入を考える必要
 があるでしょう(PDCAのサイクル)




次回はこれらのポイントを基に引き続き架空のA子さん(の母親)
への介入の例にお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2022/6/1 (水)

カウンセリングでは具体的に何をするのか?④見立て(3)

<前回からの続き>

前回は
「見立て」の前半部分である「情報収集」についてお書きしましたが、

今回は後半部分の「”問題”の原因分析」(原因の想像)について
引き続き架空のA子さんを例にしてお書きしたいと思います。




<A子さんの不登校”問題”の原因分析(想像)>

・恐らく持って生まれた触覚過敏父親の怒声によって(或いはこれも生来の)
 聴覚過敏が生じ回避自責・恥といった防衛パターンができ、
 自己否定的な認知が形成された


・中二になった時に騒がしいクラスになり、
 それを抑えられない無力な担任という状況下に置かれ、
「父の怒声から母親が守ってくれずに恐怖を感じていた」という
 トラウマが再演され、そのストレス反応により感覚過敏が亢進し、
 いつも使っている防衛反応のパターンである回避によって不登校になった


・一番理解し味方になって欲しい母親の態度から「味方になって欲しいのに
 そうなってくれない!」という葛藤の苦しみが生じ、その苦しみに対する
 防衛反応である闘争のパターン+母親への依存から希死念慮や母親への怒り
 が生じていると考えられる


我慢する耐性の低さや、他者へ自己表現できないといった自信の無さ
 恐怖や不安に対してセルフケアできない点等は愛着形成の脆弱さ
 から来ていると考えられる。

 但し、それは母親側の問題と言うよりも、A子さん自身の感覚過敏
 父親の癇癪といった環境に依る所が大きいと考えられる


・そしてその”問題”を維持する結果となってしまっている
 A子さんの認知~行動+防衛パターン母親・父親の認知~行動パターン
 加えて環境の未調整が挙げられる




ここまでで、
”問題”の情報収集と原因分析が一通り終われば一応見立てができましたので、
次に「介入」へ移ります。


「見立て」は絶対ではなく、次の「介入」がうまく行かない場合は
 情報不足による原因分析の誤り、介入の仕方のまずさ等も考えられますので、
 「見立て」自体も変えたり加えてゆく柔軟さが必要だと思います。
 (見立て⇒介入の結果⇒見立て直し⇒介入の結果・・・)

次回は「見立て」に基づいた「介入」の(私なりの)ポイント
お書きしたいと思います。



<次回へ続く>



パーマリンク

powered by HAIK 7.0.2
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional