カウンセリングで大切なポイント②CLの個性・特性を知る
カウンセリングで大切なポイント②CLの個性・特性を知る
<前回からの続き>
<カウンセリングで大切なポイント②CLの個性・特性を知る>
前回お書きした「①」によって、
カウンセラーがCL(クライアント)さんの(一時的な)「安全基地」となれば、
今のお悩みや症状等の解消に向けて
”探索行動”や”治癒”に向けての精神力動が働くか?と言えば、
必ずしもそうではないと感じています。
何故なら、
特に被虐待的な環境で育った方や、
そうではなくても(不快)刺激に対する過敏さをお持ちの方は、
多くの場合「発達性トラウマ」と呼ばれる
無数の心の傷を抱えておられる場合が多いと実感しております。
そしてそれ故、
今のお悩みや症状に繋がっていると考えられる、
自己否定的な認知パターン等の元となるネガティブなスキーマ・中核信念
が邪魔をして、その解消に向けての”探索行動”
や
”治癒”に向けての精神力動が働かない事が多いでしょう。
それに加えて、
自身の長所やリソース、ポジティブなナラティブ等を引き出す事も
妨げられているでしょう。
ですから、
(私の場合は)
家族歴・成育歴・症歴・エピソードをお聴きする場合は、
(発達性)トラウマの有無だけではなく、
CLさんの「敏感さの度合い」や「何に対して敏感か?」
といった敏感さの対象、
「敏感さが自分だけに向いてるのか?
それとも他者の快・不快にも敏感なのか?」
といった敏感さの方向性等もアセスメントしてゆきます。
そして、
そういった”敏感さ”が持って生まれたものなのか?
それとも被虐待的な環境下でのトラウマによって生じたのか?
等もCLさんの個性・特性を知る為には必要な事だと思います。
<次回へ続く>