カウンセリングで大切なポイント④悩みの根本原因を想像する
カウンセリングで大切なポイント④悩みの根本原因を想像する
<前回からの続き>
<カウンセリングで大切なポイント④お悩みの根本原因を想像する>
私の場合は、
「何が原因でその症状や悩みが出てきているのか?」
を想像しながら、
”根本原因”(と思しきもの)へと掘り下げてゆきます。
<例>
例えば、
電車に乗るとドキドキし始め、失神しそうになるので、
電車に乗れない、
等の所謂「パニック障害」で苦しんでおられる場合。
(以下「CO」=カウンセラー、「CL」=クライアントさん)
①CO:「”例外”的に電車に乗れた時は最近ではいつありましたか?」
CL:「・・・そう言えば1週間前に、どうしても電車で出かけないと
いけない用があって、各駅停車で3駅先まで行きました・・・
無理やり我慢してですけど。」
CO:「それは凄いですね!・・・あなたの今の状態なら、
とても無理な筈なのに! どうやって我慢されたのですか?」
CL:「気を紛らわす為に、好きな音楽をヘッドホンで聞きながら、
母親とずっとLINEをしてました。」
②CO:「もし、そうやって気を紛らわさなければ、
どんなイメージや感覚等が出て来てしまうのでしょうか?」
CL:「・・・なんかこう、閉じ込められて逃げられずに、
目の前が真っ暗になる様な。」
CO:「その感じに暫く留まる事はできるでしょうか?
・・・どんな気持ちが出て来ていますか?」
CL:「なんか、怖い!恐ろしい!」
③CO:「怖い!恐ろしい!・・・そう感じていると、
どんな考えが浮かんで来ますか?
例えば”〇〇しなきゃいけないけど、できない”等。」
CL:「独りじゃ無理!誰かに助けてもらわなきゃ・・・
でもそんな事できない!」
<解説>
「①」の”例外”を引き出す事でSFT的に介入する事もできるでしょう。
但し、
根本原因を突き止める為に、「②」「③」の様に、
感覚や感情⇒思考を掘り下げてみます。
ここで、
「認知(思考)」に焦点を絞り、
認知行動療法的に介入する事もできるでしょうし、
フォーカシング等で「感情」に焦点を当てる介入もあるでしょう。
そしてそこから更に自我状態療法の抵抗架橋法やホログラフィートーク等で、
過去の未解決なトラウマ場面まで遡る介入も可能でしょう。
※但し、被虐待的な家庭環境で育った人や
そうではなくとも(不快)刺激への敏感さ故に発達性トラウマ
を抱えていたり、複雑性PTSDになっている人は、
上記のアプローチだけでは難しい場合もあると思います
<次回へ続く>