統合失調症⑥回復期の症状の特徴~具体例

統合失調症⑥回復期の症状の特徴~具体例

<前回からの続き>

今回は
「統合失調症」回復期に多く見られる”症状”についてお書きします。






(4)回復期に多く見られる症状

「統合失調症」回復期とは、急性期の脳の過覚醒によって疲弊した心身が、
休息期の低覚醒を経る事によって消耗したエネルギーが少しずつ回復し、
徐々に意欲が戻ってきて行動範囲が拡がり、
周囲の出来事に関心が持てるようになってくる時期と言えます。

但し、多くの場合はまだ陰性症状や認知機能障害が残っています



ここで言う「認知機能障害」とは、
注意力や物事の捉え方・考え方、記憶力、情報処理・問題解決能力の低下
等を意味します。



つまり、
まわりで起きている出来事をキャッチし、置かれている状況を理解し、
どう対応するかを考えたり準備したりする、

或いは、
経験から学んだり、それを他の場面に生かすことが難しくなっている状態
と言えるでしょう。

「認知機能障害」の例



不要な刺激が気になり、考えがまとまらず、混乱しやすくなる



複雑な状況や変化に弱く、ついていくのが難しくなる



ひとつのことに注意を集中することが難しくなる



一度に憶えられる量が限られてくる



以前の経験を今に生かすことが難しくなる



言われた事を、忘れやすくなる



同時に2つ以上のことをするのが難しくなる






次回は「統合失調症」診断基準についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く> 

#統合失調症のカウンセリングについては、
  こちらにお書きしてますので、ご参照ください