愛着形成と愛着の回路①愛着とは?
愛着形成と愛着の回路①愛着とは?
目次
見捨てられ不安、社交不安、醜形恐怖、等所謂不安障害や強迫性障害。
或いは、何らかの心身の”症状”が出る事によって、
親の許で生活する事になったけど、より症状が酷くなってゆく息子・娘達。
学校や職場等、社交の場に行けずに家の中で暴れたり親に暴力を振るう子供達。
普通の日常生活が送れなくなる程の酷い抑うつに襲われている人達。
或いは妻や彼女にDVを行う夫や彼氏。
我が子を否定し続けたりキレてしまう親達。
更には、
ギャンブルやアルコール、過食・拒食、買い物、ゲーム等に依存
してしまっている人達。
パーソナリティー障害や解離性(同一性)障害、双極性障害(Ⅱ型)と診断
された方。
そして心のどこかで「死にたい」といつも生き辛さを抱えている人達
・・・。
そんな苦しみに襲われている人の(全てとは言いませんが)多くは、
恐らく「愛着の形成」の部分に問題があると私は推測しています。
それでは、
ここで言うところの「愛着」(アタッチメント)とは何なのでしょうか?
①愛着(アタッチメント)とは?
「愛着」はイギリスの精神科医ジョン・ボウルビィが提唱した
愛着理論の中での定義で、簡単に申しますと
「乳幼児が危機的状況に瀕したりそれを予知し恐れや不安を強く感じた時に
特定の他者(主に親)への近接(くっつく事)を通して、
不安・恐怖を鎮め、安全・安心の感覚を回復・維持しようとする傾性」
という事です。
つまり、乳幼児の心身の不快な事柄や危機的状況に対して、
養育者(主に親)が安全・安心の基地になってあげる事が
その後の子供の発達にとって不可欠であるという事です。
そして、
その様な愛着を基に、子供は安心して外の世界に対する探索行動
(友達や他者との交流や遊び、学習等)を行ってゆく事ができ、
健やかな自我の発達が成されてゆく、
という事です。
子供側からすれば例えば、
お腹が空いて「オッパイが欲しい!」と泣いたら、オッパイがもらえたり、
淋しかったり不安を感じたり神経が高ぶった時に泣いたら、
優しい笑顔で抱っこされ、そういった不快感情を和らげてもらえたり、
安心・安全や落ち着きを与えてもらったり・・・。
言ってみれば、
「自分が欲する通りの反応」を継続的にしてくれる相手が
乳幼児には必要だと言う事だと思います。
ところが、子供時代にその様な「愛着形成」が成されていないと、
後の人生が生き辛くなったり、様々な疾病や障害に繋がると思われる、
所謂「愛着障害」と呼ばれる状態に陥ってしまう可能性が生じます。
次回からはこの「愛着障害」についてお書きしたいと思います。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
②愛着障害とは?
それでは、
「愛着障害」とは何なのでしょうか?
今回はそれについてお書きしたいと思います。
②愛着障害とは?
前回お書きした「愛着形成」がうまく行われた場合は、
「愛着スタイル・パターン」は「安定型」を示し、
何らかの事情でこの愛着形成がうまくなされなかった場合は、
(ボウルビィの共同研究者のエインスワースによる分類によれば)
「不安定型」である「回避型や両価型」を示します。
(※後に「無秩序型」も加えられた)
そして、
子供の時に身についたこの「愛着スタイル」(安定型か不安定型か?)は、
多くの場合大人になってからも続き、
その後の人生が「生き辛くなるか、否か?」を左右すると考えられます。
例えば、
或る女性の子供時代の母親が、
その人に「あんたなんか産むんじゃなかった!」等と時々暴言や暴力・DV
を行っていたり、家から締め出したり、時に外出先で置き去りにしたりした
とします。
でも、
一方ではお弁当を作ってくれたり、病気の時には看病してくれたり、
母親の優しさを感じた事もあった・・・。
更にはシングルマザーで女手一つで苦労して育ててくれてる姿を
目の当たりにしていたとします。
こういった場合は、
この人にとって愛着の対象である母親は、
ある時は安心・安全をもたらす「理想的な優しいお母さん」で、
「助けてあげなきゃ!」「良い子でいなきゃ!」と感じ、
またある時は恐怖や危険をもたらす「恐ろしい存在」であって、
脅えて凍り付いたり、逃れようとしたり、でも逃れられない苦しみから
死を意識したり、「いつか復讐してやる!」等と感じたかも知れません。
やがて
その女性成長して大人になって、恋人ができたとします。
最初は「理想的な優しい彼」(安全基地)とみなして、
彼に甘えたり、気遣ったり、尽くすかも知れません。
ところが、
彼が自分の思い通りにラインの返信をすぐくれなかったりすると、
見捨てられる恐怖等から不安定になり、猛烈な罵倒のラインを送り続ける
かも知れません。
また、
それに業を煮やした彼がその女性から距離を取れば、
その気配を感じた女性は、その恐怖からまたも不安定になって
「死んでやる!」と自傷行為を行うかも知れません。
(※その女性を精神科へ連れて行ったとすれば
「境界性パーソナリティー障害(BPD)等と診断されるかも知れません)
また、
別の女性の子供時代では、
何らかの事情で親に放ったらかされて育ち、いつも淋しくて不安な夜を過ごし、
親がたまに帰って来た時に「ねえねえ!ママ、学校でね・・・」
と話し始めても、
「また今度にして!ママは忙しいの」とそそくさと化粧を整える親に
「行かないで!ずっと傍に居て!」と言えずに、
また苦しい夜を過ごす事になってしまったとします。
やがてその女性が成長して、
友達や彼氏と親しくなればなる程、何故か不安になって、
関係を絶ってしまったり、離れて行ってしまう事を繰り返して、
いつも孤独を感じているかも知れません。
ですから、
子供時代における「愛着形成」はそれほど大切なものだと思われますが、
私はこういった典型的なケースではなくても、
根っこに愛着障害と思しきものを抱えて生き辛くなっておられる方
とも数多く接して来ました。
(同じ親・成育環境の許でも、兄弟姉妹によってはそうなる人とならない人
が居らっしゃると思います)
それでは、
何故「愛着障害」になってしまうのでしょうか?
次回は
「愛着障害になる原因」を私の推察に基づいてお書きしたいと思います。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
③何故愛着障害になるのか?
前回お書きした様に、
乳幼児期に愛着形成がうまく成されないと、
愛着スタイルが「不安定型」(「回避型や両価型」,「無秩序型」)
の所謂「愛着障害」に陥ってしまう可能性が高まります。
そして、
成長してからも人間関係で苦しんだり、「〇〇障害」や「××症」
と呼ばれるメンタル不調に悩まされるリスクが大きくなるでしょう。
それでは、
「何故愛着が形成されずに愛着障害になってしまうのか?」
今回はその原因について私見をお書きします。
③愛着障害になる原因
(1)親側の要因
親(主養育者)の育児放棄や虐待、激しい夫婦喧嘩、怒鳴りつける等の
子の面前でのDV・モラハラ等、
「安全基地」である筈の親が、その役割を果たせない環境であったり、
親が気分屋であったり、
条件付きの愛情(例:子が言う事を聞く時のみ優しく、
言う事を聞かない時はキレる等)で育った場合。
※親が仕事で忙しかったり、病気であったり、
母親自身も夫からDVを受けていて子の安全基地にはなり得なかった、
等の不可抗力的な理由の場合もあるでしょう。
(2)子供側の要因
子供側がもし、先天的或いは成育環境によって「感覚過敏」を有していると、
例えば、
母親に抱っこされる事が、決して”快”を感じられず安心感を得られない
かも知れません。
また、
母親が疲弊していたり、不安や悩みを抱えていると、
いくら無理して笑顔で接しようとしても、子はそれを見抜いてしまう
かも知れません。
或いは、
感覚過敏によって外部の刺激が過多になって、子の脳が圧倒されてしまい、
母親の愛情を感じるどころでは無くなってしまうかも知れません。
それでは、
その様な原因によって、所謂「愛着障害」になってしまったとすれば、
その子はこの先も「安全基地」が無い、生き辛い人生を送らないと
いけないのでしょうか?
私は、そうは思いません。
何故なら、
乳幼児期に様々な事情で「愛着形成」が成されていなくとも、
脳の可塑性によって、何歳になっても「愛着の(再)形成」が可能だと
推測されるからです。
但し
「愛着を(再)形成」するには、まず親(主養育者)との関係性によって、
子供の脳の中に「愛着の回路」とも言うべき、神経回路が形成される必要
があるはずです。
でないと、子はいくつになっても親離れできなくなるでしょう。
子が親元から離れ自立してゆけるのは、
子の脳の中にこの「愛着の回路」が形成されているからだと思います。
次回はこの「愛着の回路」についてお書きしたいと思います。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
④愛着の回路について
前回までに、
「何らかの要因によって、乳幼児期に親(主養育者)との間で
愛着が形成されていないと、その後の人生が生き辛くなる、
所謂”愛着障害”になる事が多い」
「但し愛着が形成されていなくても、
何歳になってからでも”愛着の(再)形成”は可能である」
「その為には、脳に”愛着の回路”とも言うべき神経回路を形成する必要
がある」
と述べました。
今回は、私が考える”愛着の回路”についてお書きしたいと思います。
④愛着の回路とは?
”愛着の形成”を脳の働きから見た場合、
親(主養育者)は、ストレスから子供の興奮が高まったら、
安心を与え落ち着かせたり、
逆に子供の気分が落ち込んでいる時は、
気分転換させたり元気づけたりして活力を取り戻そうとするでしょう。
こういった、子供の自律神経系の調整をする事を
「相互調整」(他者によって落ち着く)と言います。
そして、
こういった感情と身体の体験を繰り返してゆくと、
それが潜在的な手続き記憶となり、
子供の脳の右眼窩前頭前野の発達が促進され、
自己慰撫力や感情の耐性、
つまり「自動調整」(自分独りで落ち着く)する能力が身について来る
と考えられています。
つまり、
親(主養育者)による相互調整が繰り返された結果、
それが潜在的な手続き記憶となり、「自動調整」できる様になる・・・。
私はこの「自動調整」できる様に働く脳の神経回路の事を
”愛着の回路”であると考えています。
ところが、
2~3歳までに、親(主養育者)との間で
「相互調整」が行われていなかった場合は、
当然「自動調整」に繋がってゆく潜在的な手続き記憶がありませんので、
成長してからも、不安・恐怖、怒り、落ち込み等に耐える力や
自分で感情を調整する事ができなくなるでしょう。
そして、その事で様々なメンタル不調や〇〇障害に苦しんで
「自分ではどうしようもない」状態に陥り易くなるでしょう。
それは「自動調整」してくれる”愛着の回路”が形成されていないから
だと思います。
それでは、
乳幼児期に”愛着の形成”が成されなかった人は、
一生この”愛着の回路”を形成できないのでしょうか?
私はそうは思いません。
”愛着の回路”はいくつになってからでも形成可能だと考えています。
次回は、私がそう考える理由をお書きしたいと思います。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
⑤愛着の回路は形成可能である
前回、
「2~3歳までに、親(主養育者)との間で
”相互調整”が行われていなかった場合は、
当然”自動調整”に繋がってゆく潜在的な手続き記憶がありませんので、
成長してからも、不安・恐怖、怒り、落ち込み等に耐える力や
自分で感情を調整する事ができなくなる」=愛着形成不全。
そして
「その状態で成長して行った場合は、様々なメンタル不調や〇〇障害
に苦しんで、自分ではどうしようもない状態に陥り易くなる」
=”愛着の回路”が脳に無いから。
けれども、
「”愛着の回路”はいくつになってからでも形成可能である」
といった私の考えをお書きしました。
今回は、
”愛着の回路”が何故何歳になってからでも形成できるのか?
についてお書きしたいと思います。
⑤愛着の回路は何故形成可能なのか?
もし”愛着の回路”が、幼い頃の親(主養育者)との間での「相互調整」
による、手続き記憶に基づいているとすれば・・・。
例えば自転車に乗る事を例に挙げてみましょう。
子供が自転車に乗ろうと練習を続けると、
”乗り方”の手続き記憶にアクセスできる神経回路が脳にできる筈です。
言ってみれば”自転車回路”です。
ですから、
何年も自転車に乗っていなくて、久しぶりに乗ろうとすれば
”自転車回路”が働いて、昔の様に乗れる訳です。
一方、
子供時代に自転車に乗った事が無い人は、
大人になってからいきなりは乗れないでしょう。
それは、
その人に”自転車回路”が無いからです。
では、
子供時代に”自転車回路”が出来てない人は
一生自転車に乗れないか?というとそうでは無いですよね?
いくつになってからでも、自転車に乗る練習を重ねれば
”自転車回路”が出来て乗れる様になる筈です。
脳には神経回路を新しく形成したり、配線を変えたりする事ができる、
といった可塑性と言われる性質があるからです。
ですから、
”愛着の回路”も同様に、いくつになってからでも
作る事ができると考えられます。
だとしても、
「どうすれば”愛着の回路”を新たに作る事ができるのでしょうか?」
その為のヒントを次回からお書きしたいと思います。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
⑥愛着の回路を形成するヒント(1)
今回からは、
幼少期に親(主養育者)との間で愛着が形成されずに、
所謂”愛着障害”や”アダルトチルドレン”になってしまい、
大人になってからも生き辛さや〇〇障害等といった、
メンタル不調に苦しまれている方に向けて、
愛着の回路を(再)形成するヒントをお書きしてゆきたいと思います。
⑥愛着回路を(再)形成する(1)
(1)自分の中で相互調整できる様になる事を目標とする
”愛着の回路”は、幼い頃の自分と親(主養育者)との間での
「相互調整」による、手続き記憶に基づいていると考えられます。
つまり
回路の形成には、二者間の身体的・心的な関わり(言語・非言語での)が必要
であると言えるでしょう。
ところが、
この関わりを成長してから親や恋人・配偶者等に求めても、
大人になったあなたに対して、
まるで乳幼児の様に付きっ切りで関わってくれる人はまず居ないと思います。
(それでも尚「私の気持ちをわかってよ!」「いつも傍に居て慰めてよ!」
等と、”自分の思う通り”の反応を相手に求め続けると相手は離れて行って
しまうでしょう)
ですから、
愛着回路の(再)形成に必要な「相互調整」は、
「自分(のある部分)」と「自分(の別の部分)」といった二者間で行う必要
があると思います。
だとすれば、
どうすればそれが可能になるのでしょうか?
次回から、その具体的なヒントをお書きしてゆきたいと思います。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
⑦愛着の回路を形成するヒント(2)
前回、
(大人になってからの)愛着回路の(再)形成に必要な「相互調整」は、
「自分(のある部分)」と「自分(の別の部分)」といった二者間で行う必要
がある
といった私の考えをお書きしました。
今回からは、その具体的な方法をお書きしたいと思います。
⑦愛着回路を(再)形成する(2)
(2)自分を”親の部分”(大脳皮質側)と”子供達の部分”(大脳辺縁系側)に分ける
”自分”を「自分(のある部分)」と「自分(の別の部分)」の二つに分ける、
とはどういう意味なのでしょうか?
例えば、(架空の)A子さんは動物が大好きで、
いつもワンチャンの事を考えています。
「ワンチャンが淋しがるだろうから」と外泊は避け、
仕事が終わると真っすぐに帰って来てワンチャンと触れ合い、
休日はずっと一緒に居ます。
彼氏とのデートで家を離れる時は「ごめんね!」と抱擁して、
少し後ろめたい気持ちを抱えながら出掛けます。
そしてワンチャンが少しでも元気が無いと心配になり、
あらゆる手を尽くします。
ところが、彼氏に対しては・・・。
彼氏がラインや電話をマメにくれなくなったり、
「会社の飲み会があるから・・」と
デートを断ったくせに、彼のSNSをチェックしたら
宴会で職場の女性と楽しそうに盛り上がっている画像がUP
されていたりすると、
「なんで私の事を一番に思ってくれないの?!!」
「どうせ私の事なんて、大切だと思っていないんでしょ?!!」
と彼氏にキレてしまう事を繰り返してしまいます。
上のA子さんの例では、
ワンチャンに対して主に出てきているA子さんの部分は
「理性的で愛情溢れた養育的な部分」で、
彼氏に対して主に出てきている部分は
「感情的に怒ったり拗ねたりしている子供っぽい部分」
と言えるでしょう。
この様に人は誰でも
理性的で養育的な「親の部分」(大脳皮質側)
と
感情的で保護や感情調整が必要な「子供達の部分」(大脳辺縁系側)
に、
(大きくは)分けられると思います。
そして分ける為には、
それぞれの部分(「親の部分」と「子供達の部分」)に
アイデンティティーを付与する、つまり名前を付ける事が有効だと思います。
例えば、
「私の親の部分は、えっと・・・”A子ママ”で、子供達の部分は・・・
そうだ!”怒りんぼちゃん”と”拗ね子ちゃん”、”甘えたちゃん”かな?」
等々。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
⑧愛着の回路を形成するヒント(3)
前回お書きしたヒントを基に、
自分の中の「親の部分」と「子供達の部分」それぞれに名前を付ける事
ができれば、
今度は、
それぞれの部分が一体化しない様に距離を保ち続ける工夫が必要
だと思います。
例えば、
母親が我が子の不安に巻き込まれてしまって、
自分まで不安になってうろたえてしまえば、
不安を和らげてくれる存在が居なくなります。
ですから、
「親の部分」は「子供達の部分」の強烈な感情や感覚、思考に呑み込まれずに
距離を保ち続ける必要があります。
今回は、その為のヒントをお書きしたいと思います。
⑧愛着回路を(再)形成する(3)
(3)自分の”親の部分”(大脳皮質側)と”子供達の部分”(大脳辺縁系側)の
距離を取る
A何らかの引き金によって、
身体的な変化(体の緊張・硬直、心臓がバクバクして呼吸が速くなる、
頭が真っ白になる、言葉が出て来ない等)
や
感情の変化(不安・恐怖、怒り、悲しみ、寂しさ、無価値感、自己嫌悪、
罪悪感・恥、希死念慮等)
が生じた時に、
「子供達の部分」の誰かが活性化したと意識しましょう。
Bそして”どの子”が出て来たのか?を感じ、考えてみます。
例「私の中の”寂しがり屋さん”が泣き始めて、
”怒りんぼちゃん”が出て来てる」
等々。
C特定できた”その子”の訴えを聴きましょう
例「怒りんぼちゃん、何を怒っているの?」
⇒「だって、私の妹の”寂しがり屋さん”が淋しいよって泣いてるのに、
ママ(彼氏)は傍に居てくれないの。
だから私がママに”何でこの子を放っておくのよ?!”って叱ってあげたの
・・・」
ここまでで大切な事は、
・”親の部分”は感情的・感覚的な”子供の部分”に決して巻込まれずに
冷静に距離を取る事、
・”子供の部分”のどんな訴えも決して否定せずにちゃんと聴いてあげる事
だと思います。
(余裕があれば”子供の部分”の訴えを紙に書き出してみるのもいいでしょう)
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
愛着形成と愛着の回路
⑨愛着の回路を形成するヒント(4)
前回お書きしたヒントを基に、
ご自分の中の”親の部分”が距離を保ったまま”子供の部分”の訴えを聴く事
ができれば、
「相互調整」に移ります。
以下、そのヒントをお書きします。
⑨愛着回路を(再)形成する(4)
(4)自分の”親の部分”(大脳皮質側)と”子供達の部分”(大脳辺縁系側)との間
で相互調整してゆく
A”子供の部分”の訴えを否定せずに共感的に聴く
例「”怒りんぼちゃん”は、”寂しがり屋さん”が寂しがって泣いてたから
助けてあげようと思って、あの人を叱ってくれたんだね?!」
Bその”子供の部分”に謝罪と感謝を伝える
例「なのに私はあなたの事を否定してきた・・・今迄ゴメンね。
そして、助けようとしてくれてありがとう。」
Cその”子供の部分”へ愛情表現をする
例「そんな優しくて強い”怒りんぼちゃん”は私にとって大切な存在よ!
今迄何度も妹達を守ってくれたんだね!」
と(イメージで)肩をポンポンと叩く。
Dその”子供の部分”の反応(感情・感覚等)を感じる
例(そう言われてそうされてる”怒りんぼちゃん”はどう感じているのかな?)
とイメージし、
「あっ、”怒りんぼちゃん”はわかってもらえたと感じて、
表情も和らいで、肩の力も抜けてうるうるした目で私を見つめている
・・・」
E”子供の部分”の反応によって生じた自分(”親の部分”)の反応(感情・感覚等)
を感じる
例「この子の今の様子を感じて、私まで胸が熱くなってウルウルきちゃった
・・・」
F上記の「D」「F」を子供と親の”両方の部分”が落ち着くまで繰り返す
例「私のこの様子を感じて、この子はどう感じてるかな?・・・
なんか、”わかってもらえた”って感じて、
笑顔になって抱きついて来た感じ・・・」
※その「抱きついてる感じ」と「抱きつかれてる感じ」を交互に感じます
Gその出来事に関わりのある全ての”子供の部分”に同様の相互調整を
行ってゆく
例「(”怒りんぼちゃん”との相互調整が終わって)
次は寂しがり屋さんとお話できる?」
等と他の”子供の部分”に対しても相互調整をしてゆく。
以上、
愛着形成と愛着の回路についてお書きしてきましたが、このやり方は、
ほんの一例をお書きしたに過ぎませんので、その人に合った方法を
見つける必要があると思います。
「愛着回路の(再)形成」はかなりデリケートなものになると思われますので、
お独りでは難しい場合は、お気軽にご連絡を下さい。
#愛着障害のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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