「現実を見ろ!」の功罪
「現実を見ろ!」の功罪
(いつもゲームや携帯ばかりいじってテストで赤点取ってきても
勉強に身が入らない子供に)
「こんな点数なのに、遊んでばかりして・・・。現実を見なさい!」
と、ついつい怒ってしまう母親。
(夫は自分の夢を語ってはいるが、いつまでもうだつが上がらず、
家計がひっ迫してる家族)
「もう、いい加減に現実を見てよ!」と夫にキレてしまう妻。
その一言で「ハッ」と我に返り、親子・夫婦関係が丸く収まれば、
何も言う事はありません。
でも、実際には「現実を見ろ!」という親や妻の言葉に、
余計に意固地になってしまう子や夫もいるでしょう。
確かに「現実を見てない」様に感じられる相手に対して
心配や不安に襲われてる側は「現実を見なさい!」と言う事があると思います。
(僕も妻に言われます(笑))
ただ、一方ではそう言われた相手側も反発や違和感を感じる場合もあるでしょう。
それは、どうしてか?
ー まず「現実」とは、個人個人が今実際に起きてる事実や事象の
どの部分を切り取って、それに対して自分の中の常識と照らし合わせて、
どの様に解釈しどんな意味づけを含ませるか?によって、無数に作られるもの
だと思います。
例えば、先程の赤点を取った息子の母親の場合。
ここでわかる事実は「ある教科のテストが赤点だった事」と
「子供がゲームや携帯をいじってる事」です。
ここで無視されている事実は「他の教科の点数」であったり、
「ゲームや携帯をいじってない時間」であったり、
そもそも「テストの点数や遊び以外の息子の行動や特性」等、
沢山ありそうです。
つまり母親は数多くの事実の中から、ある一部分だけを意図的に切り取った訳です。
そして「勉強ができない子はダメだ」等といった母親自身の常識に照らしわせて
「ゲームや携帯ばかりしてるから赤点を取ったんだ」という解釈をした
のかも知れません。
そこで「現実を見なさい」という言葉に
「ゲームや携帯ばかりしてるから赤点を取ったに違いない。
そんな事してたら落ちこぼれになってしまい、
あなたの将来に私の希望が持てなくなっちゃう。だから怠けずに勉強しなさい!」
という意味を含ませたのかも知れません。
つまり、母親は「自分の常識」にとって都合の良い事実を敢えて切り取って
「自分の解釈」を加え「現実を見なさい」と「自分の考え」を提示した訳です。
(かなりまわりくどい方法です(笑))
勿論双方ともに「同じ事実」を共有し、「同じ常識でものを考え」、
「同じ解釈」をすれば子供も気が付いて素直に従うかも知れません。
でも多くの場合は、そううまくかみ合う事がないから子供は反発してしまう
でしょう。
(かみ合ったらかみ合ったで”痛い所”を突かれた子供も反発するかも知れません)
では、子供とかみ合わずに困ってる親御さんはどうすればいいのでしょうか?
ー まず、親としてできる部分は、
①自分がどの事実だけを切り取ってるのか?を考え、
それ以外の事実に目を向けてみる
②自分の「常識」や「解釈」が果たしてそうなのか?
別の考え方はないのか?と疑問を投げかける
そして、子供に対しても
①この子にとっての「現実」とは何だろう?
②この子は「どういう「常識」や「解釈」をしているのだろう?
とまず考える
もしそれがわからなければ、「何を考えてるのかわからない」と諦めずに、
自分の「事実」「常識」「解釈」を一旦白紙に戻し、子供のそれらを
(廻りくどい言い方ではなく)興味を持って教えてもらおう!と聞いていく
のもいいかも知れないです。
そうして行けば、子や夫とかみ合う機会が増え
「現実をみなさい」と腹を立てる機会も減ってゆくかも知れません。
※但しすぐには「自分の事実」や「常識」、「解釈」を加えない事。
それをやっちゃうと、恐らく子供から聞き取りができないまま
「やっぱり何考えてるかわからん」となって元の木阿弥になると思います。
#人間関係(夫婦,親子)の悩みのカウンセリングについては、
こちらにおお書きしてますので、ご参照ください
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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