毒親、毒母、AC~愛のボタンの掛け違い

毒親、毒母、AC~愛のボタンの掛け違い

最近は、うちのルームに来られる方の半数位が
所謂アダルトチルドレンとおぼしき方だと感じます。



アダルトチルドレンの方は、一言で言うと”子供時代の親(特に母親が多い)
との関係の中で「自分は無条件には愛されるはず(価値)がない」と
大人になってからも信じ込んでいる状態”と言えると思います。



例えば「他人を助け、甘えずに、他人を優先して完璧に頑張り続けて、
初めて私は愛される。そうでないと嫌われてしまう。見捨てられてしまう・・・」等

「〇〇し続けて初めて愛される、認められる、価値が出る」というのを基に、
必死でその”ルール”を守り、自分に鞭打って頑張り続ける訳です。



そうやって、子供時代に求めても得られなかった親(特に母親)からの愛情を
自分で作った”ルール”に従って大人になってからも必死になって
周囲の人(特に恋人や配偶者)に求め続ける・・・。

でも、その愛情を求めても得られないから苦しくなる。



しかも、その厳格な”ルール”を守り続ける事に疲れ果ててしまう。

言わば「ダブルパンチ」を喰らっちゃう訳です。



それでも尚それを求め続けてると、自分の傷や痛みがどんどん増えちゃうし、
それを諦めようとすれば、孤独感に苛まれてしまう・・・。

逃げ場がなくなる様に感じてしまう事が多いと思います。



ーやがてあなたは、ACの本やネットの記事やセミナーで
 「私の生き辛さは”毒親”、”毒母”のせいだ」と気が付くかも知れない。



でも、相変わらず親への満たされない想いと怒りを抱えたまま、
それを何とかうっちゃって、結婚するかも知れない。

優しい旦那さんや子供に恵まれて、”心の傷”が癒されるかも知れない。



でも、もしかすると自分自身が我が子に対して自分の親と同じ様な接し方
をしてる事にふと気がつくかも知れない。

・・・「このままじゃ、私自身もお母さんと同じ”毒母”になっちゃうかも?」
と自分を責めてしまう。(これは、あくまでも一例です)



僕は”毒親”とか”毒母”という言葉は余り好きじゃない。
好きこのんで”毒になる親”になった人は一人もいないと思います。

どんな親でも子供に愛情を持たない親はいないと思う。



所が、親自身が(そのまた親に対する)満たされない想いを抱えていたり、
それを満たしてもらう為の自分で作った”ルール”に縛られていると、

自分が相手(旦那や子供)に求める愛情の方が強すぎて
逆に相手(旦那や子供)へ向ける愛情を上回ってしまう。



つまり、自分が相手に求める愛情>相手に与える愛情
或いは自分のルールに従った愛情表現≠子が求める愛情表現となってしまう。



そんな中でも親はあなたに、
その時できる精一杯の愛情を注いだのかも知れない。

でも、親は満たされない想いと”ルール”に縛られて一杯一杯だったから
あなたが求める程の愛情を与える余裕はなく、
結果としてあなたも満たされなかった・・・。



これが子供に愛情を表現できなかったり、虐待やネグレクトしてしまったり、
子供に依存したり取り込もうとしたり、支配する”毒親”の正体だと思います。



ー子供への愛情がない訳ではない。けど、自分が満たされていないから
 「私を満たして!」という欲求の方が勝ってしまう。



或いは、自分が従って来た”ルール”に則った愛情が正しい!と思い込み
子供が求める愛情の形を無視してしまう。



その「満たされない愛への希求」や「ルール」が
結果として”毒”になってしまう。

そう考えれば”毒”も愛の変形だと思います。



ー結局「自分が思う形でもっと愛して欲しかっただけ」なんだよなあ・・・。

そうして、その”毒”の為にあなただけではなくあなたの親も、
もしかしたら祖父母も、ご先祖もあなたと同じ様に苦しんだのかも知れない。



丁度最初のボタンを一つ掛け違うと、その後のボタンをきっちり留めていっても
どうしようもない、というのと似てるかも知れません。



でも、あなたがその”毒”の正体に気が付いたのなら安心して下さい。

あなたの子や孫や子孫には”毒”が廻らない様にする事ができます。



あなたの満たされない想いを満たし、自分を苦しめていた”ルール”を書き換え

「お母さんも、本当は親にもっと愛して欲しかったんだな」と分かれば
あなたの一族を苦しめた”毒”を”愛”へと変えてゆく事ができるでしょう。



きっと、”毒”の為に代々苦しんだあなたのご先祖や子や孫たちも、
あなたがその”毒”を中和する事を願っていると思います。

※ACの”毒の中和”や世代間連鎖を食い止める、等の
 心理療法をご希望の方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

#アダルトチルドレンのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#人間関係の悩みのカウンセリングについては、こちら

 

 

親と子の愛情の行き違い①

 

「これだけお母さんの為に頑張ったのに、
 なんで認めてくれないの?・・・」

「女手一つであんたを一生懸命育てて来たのに
 なんで私の言う事にいちいち逆らうの?・・・」

「私がこれだけ貴方に尽くしてるのに
 なんであなたはわかってくれないの?・・・」

「ユミの為にと思ってしてあげたのに
 なんで喜んでくれないの?・・・」

親子、兄弟姉妹、夫婦、恋人、友人・・・。

人間関係の距離が近づけば近づく程、
「愛情の行き違い」で苦しんだり、
喧嘩して距離が離れてしまう事がよくあると思います。

お互いが好きなのに、何故そうなってしまうのでしょう?

勿論、「性格の問題」や「コミュニケーションの仕方」の拙さ、
等色々要因はあると思いますが、
ここでは「コミュニケーションの仕方」について取り上げたいと思います。

最初に、便宜上
「与え手」=相手に気を使ったり、何かをしてあげる側
と
「受け手」=相手に何かしてもらいたい側
と定義します。

まず「与え手」の注意点として、

①相手(受け手)が望んでいるものを明確にする

②それを与える事によって、自分が得たいものを明確にする

③それらをお互いに合意した上で与える

例えば、

「会社の売上の為に頑張って残業しよう」と会社の為に自分の時間や労力を
「与えよう」と考えた人を例にしてみると、

①相手が望んでいるもの=売上を上げる事

②自分が得たいもの=昇給・昇進等の評価

そして、
それらが(暗黙の上でも)「③」の合意されているものであれば、
何の不満も出て来ないと思います。

ところが、
「③」の合意が不十分な為、
「②」の自分が得たいものが手に入らなかった時には
「これだけ頑張ったのに評価されなかった」
と不満が湧いてくるでしょう。

また例えば、
被災地へボランティアへ行った時を例にして、

「ボランティアをして被災者に感謝されたい、笑顔になってもらいたい」
という気持ちで必要だろうと思って持って行った物資が
不評だった為にがっかりして帰って来たとします。

この場合は
①の相手が望んでいるものを明確にしていなかった事
と
②自分が得たいもの(笑顔・感謝)が手に入らなかった事
が原因で不満が生じた訳です。

ですから、
「愛情の行き違い」を防ぐ為には
基本的にはまず「①」~「③」をはっきりさせておく必要があります。

次回は、ある親子を例にして、
「愛情の行き違い」が生じにくいコミュニケーションの仕方
をお書きしたいと思います。

 

#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

 

 

親と子の愛情の行き違い②

 

例えば、
子「お母さん今度のテストで学年で10番以内に入ったら(①)、
  新しいゲーム機を買ってよ(②)」。

母「わかったわ!頑張ってね(③)」

このコミュニケーションでは「①」~「③」の全てが満たされていますので
不満は出ない筈です。
(教育上の問題はさておいて(笑))

ですから、
「愛情の行き違い」が頻繁に起きる方は、

①「与え手」側は、相手が望んでいるものを聞く事

 ⇒”察する”のではなく「どうして欲しい?」「何が欲しい?」
   と聞いて、相手が望んだものだけを与える
   (相手が望んでもいない物を与えるのはただの”押し付け”だと思います)

   「受け手」側も”察してよ”ではなく、
   自分が望んでいるものをはっきり伝える
   (”察してよ”のコミュニケーションが増えれば増える程、
    お互いに「行き違い」が増えるでしょう)

②「与え手」側は自分が得たいものを相手に伝える事

 ⇒ここで問題になるのは、例えば「感謝されたい」、「認めて欲しい」
  等は言えないですよね?(笑)

  しかも、感謝するとか認めるとかは相手次第です。
  ですから、合意はとても難しくなります。
  それでも「与え手」が与えたいのであれば
  得たいものが得られないかも?と覚悟しておく事が必要だと思います。

  「受け手」側も相手から「与えてもらった」と感じたら、
  「有難う!代わりに私はあなたの為に何が出来る?」
  と聞いてみる事も良いでしょう。
  (”察してよ”コミュニケーションの撲滅の為にも(笑))

③お互いが合意する事

 ⇒ここで、
  「与え手」側は、相手(受け手)の反応に左右されず(合意がなくても)
  得たいものを得る方法があります。

  それは例えば
  「何か僕にできる事はありませんか?」と被災地に乗り込んで、
  「じゃあ、がれきを片付けてくれたら助かる」と言われ、
  誰も見ていない所でがれきを片付けて、感謝もされず帰って来た時に
  「少しでも役に立ったかな?」と満足感を感じる人もいるでしょう。

  これは「①」のみで「②」と「③」が不要な「与える行為」です。

  つまり、
  「与える」事によって相手から何かを得るのではなく
  自分の中から貢献感か満足感が得られる訳です。

次に「受け手」側の注意点としても同様に、

①相手(与え手)が望んでいるものを明確にする

⇒(○○してくれて有難う!)「代わりに私はあなたの為に何ができる?」
  等

②自分が相手(与え手)から得たいものを明確にする

⇒「〇〇してくれたら嬉しいんだけど・・・」等

③それらをお互いに合意した上で与える

以上結論を言いますと、

A:人に愛情を与えたり受け取る場合は
”言わなくても察してよ”のコミュニケーションをできるだけ排除し、
「①」~「③」を念頭に置く事

B:それでもお互いの合意が難しい場合、
 「与え手」側は自分の望むものが相手から返って来なくても良い
  と覚悟した場合のみ与えるか、
  返って来る相手に与え、返って来ない相手には与えないようにする事

C:相手から得ようとばかりせず、
  自分の中から貢献感や満足感が得られるものを与える事も考えてゆく
  事が大切だと思います。

 

#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

 

 

アダルトチルドレン~親の責任、子の責任

 

「私が今生き辛いのは、母や家庭環境のせいだった気がする。
 うちの家族が”機能不全家族”でなかったらもっと幸せな人生を歩めてたかも?

 でも、我が子にも母と同じ様に接してしまう私が情けない。
 両親にも育ててもらった感謝もある。
 そうやって、いつまでも親を恨んでる自分がいけないのかも?」

所謂アダルトチルドレン(※以下「AC」)とおぼしき方は、親を恨む気持ちと
親に感謝する気持ち、そして自分を責める気持ちで揺れ動いている場合が多い
と思います。

ー「母が憎いけど、恩があるし許さなきゃ。
 でもいつまでも引きずってる自分が悪いのかも?」

そんな葛藤を抱えていると、恐らく前へ進む事は困難になると思います。

そこで今回は「親の責任」と「子の責任」をはっきりとさせたいと思います。

まず子供がACになる家族では、多くの場合親もACである可能性が高いです。

そして親自身がACであれば、親もまた自分の親に対する「満たされない想い」
(本当は私の求める形で愛して欲しかったのに、してもらえなかった・・・等)
を抱えています。

そうした場合「自分の満たされない想い」を子に求め、
自分が相手に求める愛情>相手に与える愛情となってしまい、
今度は子が「満たされない想い」を抱えてしまう事になってしまうでしょう。
(ACの世代間連鎖)

また同様に「こうであるべき」という自分が守って来た”ルール”を
子に押し付けてしまい、
自分のルールに従った愛情表現≠子が求める愛情表現となり
子も同じ”ルール”に縛られ、その”ルール”自体と更なる満たされない想いも
子や孫に受け継がれてゆくかも知れません。(この辺りは前回でも触れましたが)

こんな事を言うと、
「じゃあ、親もACだったとすれば、親自身も満たされない想いを抱えて
無意識のルールに縛られていたから責任はないっていうの?」
と言われそうですが、そんな事はないと思います。

じゃあ「親の責任」、「子の責任」とは一体何なのでしょうか?
(随分引っ張ってしまいすみません(笑))

まず「子の責任」としては、
ACの親に育ててられ親が子に求める愛情>親が子に与える愛情、
親のルールに従った愛情表現≠子が求める愛情表現
となってしまった場合は、子には全く責任はないと思います。

全て(ACの)親の責任です。
ですから、親を憎んでも恨んでもいいです。
(親への感謝は感謝として、憎い部分は憎い、と分けて考えて下さい)

次に「親の責任」ですが、
親自身もACの場合は、上記の様に子供時代は責任はありません。
ただ、大人になってから「満たされない想い」をそのままにしたり、
自分を苦しめている親から受け継いだ”ルール”を改定せずに、
自分の子供に受け継いでしまう事には責任が生じると思います。

つまり「親の責任」としては、「満たされない想いを満たし、
自分を苦しめていた”ルール”を改定し、我が子をACにしない」という責任がある
と思います。

ですから、あなたが「私の親自身もACだから、仕方がなかった」
と同情する必要はないと思います。

だって、あなたの親は「あなたをACにしない」といった責任を負わなかった
訳ですから。
いくら感謝できる部分があったとしても、その部分では無責任だと思います。

ですから、あなた自身も「ACでは?」と思われるのなら
「あなたの子をACにさせない」という責任を負っていると思います。
その為に、手助けが必要であればいつでもお気軽にご連絡下さい。

 

#アダルトチルドレンのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#人間関係の悩みのカウンセリングについては、こちら

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。