精神疾患と心理療法②原因を探り仮説を立てる(2)

精神疾患と心理療法②原因を探り仮説を立てる(2)

<前回からの続き>

今回も引き続き、
前回お書きした抑うつ症状に陥っていると思われる
架空のA子さんの例で彼女のストレスの原因の仮説を立ててみます。






<A子さんにうつ症状をもたらしているストレスの原因(仮説)

・幼い頃の厳しい母親像を取り込んで「優秀でなきゃここに居られない」
 「完璧にできなきゃ、私はダメな姉だ。そうなったら愛されない」
  等といった根底の思考が形成された(中核信念、スキーマ=認知



・「上」の立場に立った事で「優秀(な”姉”)でないとダメだ」という
 思考パターンが益々強くなり、自分のミスを益々許せなくなった



・それ故毎晩自分のミスをチェックし、結果としてよりダメ出しが増えた
 (自己否定思考の反芻)



・また仕事で行き詰っても「甘えちゃいけない、迷惑かけちゃいけない」
 上司や周囲に頼れず、独りで抱え込んでしまい、ストレスが増えた
 (思考→行動)



「もっと完璧に仕事しなきゃ!」益々仕事に没頭する様になり、
 ストレスを緩和する趣味の時間も取らなくなった(行動)



「優秀でなきゃいけないのに優秀じゃない自分」(思考)
 VS「でも、もうこれ以上頑張れない」(思考)葛藤により
 涙が溢れ出て来る(感情)






一旦仮説ができれば(仮説はいつでも修正・追加できる柔軟なものでないと
いけないと思います)、それに基づいて介入(治療)を始めます。

例えば、
上のA子さんの例で言いますと、「否定的な自他に対する思考」(認知)
を変え、頑張り過ぎたり趣味の時間も取らない事、周囲に頼らない事(行動)
を変える、「認知行動療法」がオーソドックスな手法だと思われます。



ただ、
それでも改善しない、或いはドロップアウトしてしまうのであれば
「症状を維持するもの」に焦点を当てて、新たな仮説を考える事も大切
だと思います。

次回は
「症状を維持するもの」について(の仮説)お書きしたいと思います。

<次回へ続く>

 

#私のカウンセリングについての考え方や取り組み方は、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。