勝ち負けに拘る事の苦しみから脱する為のヒント(4)

勝ち負けに拘る事の苦しみから脱する為のヒント(4)

<前回からの続き>

今回は

「他人の迷惑を省みずに勝ち負けに拘り続けて、他人を苦しめてしまう人」

の中でも、

オキシトシンシステムの働きが極めて弱い(と考えられる)が為に、
自らの勝ち負けへの拘りのせいで、

家族や他人を苦しめても罪悪感や申し訳なさを感じる事ができず、
反省もできないタイプの人

(自分の思い通りにならない相手に腹を立てたり、
 自分にとっての不都合やデメリットが生じた時に
 ”お前のせいだ!”と他人のせいにするタイプ)
に対して、

その”拘り”を弱める方向へ導くヒントをお書きしたいと思います。






<勝ち負けに拘る事で他人を苦しめる事を弱化させる為のヒント(4)>

D.不快(嫌悪)刺激を強化する

こういった
(持って生まれて?)オキシトシンシステムが極めて弱いタイプの人でも、

「自分にとっての”メリットやデメリット”」への拘りはとても強い
様に感じます。



例えば、
思い通りにならない奥さんにキレて、DVやモラハラを繰り返す夫

奥さんの立場を考えたり気持ちに共感する事も無く反省もできず、
「言う事聞かないお前が悪いんだ!」とか「お前が俺を怒らせるんだ!」

等と相手のせいにし続ける・・・。

愛情ホルモン系のオキシトシンシステムが極めて弱いと考えられます。



でも、
そんな夫でも近所の人には愛想良く接していて「優しそうな旦那さん」
と思われている場合もあるでしょう。



愛情ホルモン系が余り働かないのに、
何故ご近所さんには優しく接する事ができるのでしょうか?



私は、
「近所の人に嫌われるのが不快だから(=デメリット)
 良い夫に見せて自分の評価を良くしよう(=メリット)
といった、

自分にとっての
デメリット(不快)を避けてメリット(快)を手に入れようとする傾向
がとても強いからだと考えられます。



(”相手が思い通りにならない”という不快を避ける為に怒りを使い、
 ”思い通りにする”という快を手に入れようとしてる、とも言えるでしょう)



もしそうだとすれば、こういったタイプの人には

「自分にとってのデメリット」を徹底的に意識させる必要があるでしょう。

例①:

「負けた分を取り返そうと家族の事を省みずにギャンブルにのめり込んで、
 莫大な借金を抱えてしまう人」



「もし借金が返せなくなったら、最悪どうなる?」



「自己破産し、離婚する事になるだろうなあ」



「そうなったとすれば、最悪どうなる?」



「”破産者”として自分に傷がついて、仕事も変えなきゃいけなくなる。
  そんな中で養育費を払って・・・、となると
  自分で使えるお金が無くなってしまう」



「そうなったら最悪どうなる?」



「破産してるから借金もできなくなって、死ぬしかないかな?」



「そうなる事を考えるのはどんな感じ?」



⇒「それだけは嫌だ!」

等と
「最悪の最悪」を書き出してゆく

例②:

「ライバルに勝ちたい!と卑怯・姑息な手段を使って、
 周りから顰蹙を買ってしまっている人」



「もし、それが周りにバレたら、最悪どうなる?」



「俺の事をよくは思っていない部長にバレたら、
  今のポジションから降ろされるだろうな」



「そうなったら、最悪どうなる?」



「そんな恥をかいてまで、この会社に居たくない」



{⇒「会社を辞めたとすれば、最悪どうなる?」};



「転職すればいい!」



「もし、業界全体にあなたの不正が知れ渡っていたとすれば?」



「・・・他の業界で見つけるまでだ!」



「もしそこで他の若い社員と同じように、
  上から目線で叱られたり、舐められたらどうする?」



「それでけは死んでも嫌だ!」

等と
「最悪の最悪」を書き出してゆく

例③:

 「文句を言ったら、逆切れして倍返ししてくる決して”負けない”夫」



「妻にキレ続けたら、最悪どうなるか?」



「離婚するとか言ってくるだろうな」



「そうなったら、最悪どうなる?」



「モラハラやDV等といいやがって、
  密かに証拠を集めて弁護士を立ててくるかも知れない」



「そうなったら、最悪どうなる?」



「慰謝料を請求して来たり、最悪訴えてくるかもな」



「そうなったら、最悪どうなる?」



「こっちも弁護士費用がかかるし
  慰謝料とかになったら大損してしまう。それだけは嫌だ!」

等と
「最悪の最悪」を書き出してゆく。

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