我慢する事について⑦我慢し過ぎて苦しんでる人(1)
我慢する事について⑦我慢し過ぎて苦しんでる人(1)
<前回からの続き>
前回までに
「我慢が得意な人」と「我慢が苦手な人」についてお書きしましたが、
今回からは
「我慢し過ぎて苦しんでいる人」についてお書きしたいと思います。
<我慢し過ぎて苦しんでいる人>
私は、
「我慢し過ぎて苦しまれる人」のパターンとして、
大きくは以下の3つに分類できると思います。
(1)元々我慢が得意な人が極端な方向へ走る
(摂食障害、共依存等)
(2)元々我慢が苦手な人が後天的に我慢する習慣が身についた
(「我慢したくない」⇆「我慢しなきゃいけない」の葛藤)
(3)元々我慢が苦手な人が対象を見失った場合
(興味の対象や交流する相手の喪失)
今回は、
上の「(1)」についてお書きしたいと思います。
「元々我慢が得意な人」というのは(以前お書きした様に)、
「不快刺激を取り除いて心を安定させる傾向性」が強い人
と言えると思います。
そうした人の中には、
(快/不快への)先天的な敏感さや成育環境やトラウマ等によって
後天的に敏感さを身につけた人も多くいらっしゃるでしょう。
そして、
敏感であればある程、些細な不快が気になるはずですし、
それを取り除く事で安定するのであれば、
”どんな些細な不快も無くしていこう!”と、完璧主義に陥り易い
と考えられます。
例えば、
A.「摂食障害」
他人からは「全然太っていないよ」と言われても、
「モデルの〇〇さんに比べたらウエストが絞れてない」等と
敏感さが強い為に、理想と現実の些細なギャップに強い不快を感じる
⇒生まれつき「不快刺激を取り除いて心を安定させる傾向性」が強い場合は、
その不快を無くす為に、極端なダイエットに走る。
⇒「我慢が得意」なので、本能的な欲求に抗い続ける
''⇒でも、最終的に本能的な欲求には勝てないので、過食してしまう''
(拒食症等、本能的な欲求を打ち負かす程不快に敏感な人もいますが)
⇒それでも、不快を取り除かないと安定できないので、
嘔吐したり下剤を使ったりする
B.「共依存」
敏感さを持ち、尚且つ成育環境等で
「誰かを助けないと自分の存在価値が無くなる」
といった信念を身につけてしまった場合、
元々「不快刺激を取り除いて心を安定させる傾向性」が強い人は
”自分の存在価値が無くなる”といった最大限の不快を取り除く為に、
自己犠牲をしてまで、誰かを助け続けるでしょう。
そして、
自分の欲求を犠牲にしている限りは幸せにはなれないでしょうし、
相手の人の依存傾向もどんどん強くなってゆき、
二人共自立から遠ざかってゆくと思います。
※「強迫性障害」等も「不快刺激を取り除いて心を安定させる傾向性」と
「敏感さ」が結びついた場合によく起きる事だと思います
※これらの苦しみの解消にご興味がある方は、お気軽にご連絡下さい
次回は「(2)」の
「元々我慢が苦手な人が後天的に我慢する習慣が身についた」為に
我慢して苦しんでいる場合についてお書きしたいと思います。
<次回に続く>