完璧主義の素晴らしさ

完璧主義の素晴らしさ

うちのルームにも
所謂、”完璧主義”が高じて生き辛くなって悩んでお越しになる方
もいらっしゃいます。



そういう方にとっては、

「完璧主義のせいで苦しいのだから、完璧主義をやめたい」
と思われるのも当然だと思います。



ただ、
人間にとって”理想的な”完璧主義は
とても素晴らしいものだと私は思っおります。



例えば、
野球のイチロー選手や大谷選手等の様に、
「完璧なバッティング」や「完璧な投球」を求めて
日々努力を積み重ねている姿には感動を覚えますし、

本人達も「完璧主義をやめたい」とは思っていなさそうです。



他の専門職の人でも、
自分のこだわりの分野に関しては完璧を目指し
常に努力・向上しようとされてる人は
”プロフェッショナル”として尊敬・賞賛されたり、
本人もそれを誇りに思っている事でしょう。



勿論、
そういった”プロ”でなくても、
好きなゲームを完璧に攻略しようと、攻略本を必死に読みあさる子供
や
完璧なスタイルを目指し、完璧にメイクして街を闊歩している人
もいるでしょう。



過去、日本の技術者たちも”完璧なモノづくり”を目指したからこそ、
日本の技術は世界に認められる様になったのだと思います。



こういった面にスポットを当てると、
完璧主義は個人の成長や社会の発展に寄与する素晴らしいもので
思わず「完璧主義、万歳!」と言いたいところです。



なのに、
一方ではその”完璧主義”ゆえに苦しんでおられる人もいらっしゃいます。

それは何故か?

次回はその”違い”について私見をお書きしたいと思います。

 

 

「建設的な完璧主義」と「防衛的な完璧主義」

 

前回お書きした様に、

一概に「完璧主義」と言っても、

自身や社会の成長・発展に繋がるもの
と
自身を苦しめてしまうもの

の2種類があると考えられます。



そしてそれは(大別すると)
「建設的な完璧主義」と「防衛的な完璧主義」
があるからだと思います。

例えば、

ダイエットに目覚め、同じように厳しい食事制限を自分に課してる
A子さんとB子さんという二人の女性が居るとします。



A子さんは元々ファッションに興味があって憧れるモデルさんが居て、
「私もあのモデルさんみたいになりたいな。まずはダイエットして
 あの人が格好良く着こなしてるパンツがはける様になりたいなあ。」
と思って、

そのモデルさんのウエストサイズを目標にダイエットを始め、
そのパンツと似た柄・シルエットのものをネットで探し出し、
買い物かごに入れて
自分がそのパンツをはいている姿をいつもイメージしていました。



一方B子さんは、
高校生になって部活をやめてから「太った?」と
家族や友人から言われた事が気になってダイエットを決意しました。

食事は野菜のみで糖質や脂質を採らないものですから、
どんどん体重が落ちて行ってとうとう30㎏少しになってしまいました。

母親からも「あなた、やせ過ぎよ!これ以上食べないでいると
病気になっちゃうよ!」と言われても、

「まだ太ってる、もっと痩せなきゃ!」と食事制限をやめられず、
とうとう起きる事もできなくなり、”拒食症”と診断され
入院を余儀なくされました。






同じ様に完璧なスタイルを求めて完璧な食事制限をしている
A子さんとB子さんでは何が違うのでしょうか?



それは恐らく、

A子さんは、
自分に対するセルフイメージがそこまで否定的(マイナス)では無く
ダイエットによって付加価値(プラスα)を付けてゆく、
といった言わば「建設的な完璧主義」が働いていると考えられます。

ですから、
小さな目標でもそれが達成できれば自分に付加価値がプラスされるので、
そこまでダイエットにこだわり続ける必要も無い
のだと思います。



B子さんの場合は、
自分に対するセルフイメージが恐らく否定的(マイナス)で
他者からの攻撃を常に脅威と感じていて、

それに対する防衛としてダイエットを始めた
のだとすれば、「防衛的な完璧主義」と言えるでしょう。

もしそうであれば、
自分が測定不能なマイナスを背負い込んでいるとすれば、
そこにいくらプラスを積み重ねても”±ゼロ”には達する事ができない、
つまり自己肯定できない
でしょう。

そう感じている人にとっては、
「これだけ痩せたから攻撃されない」なんて保証はない訳ですから、
目標が見出せず「まだダメだ!もっと痩せなきゃ」等と
無限ループにはまり込んでしまうのでしょう。

(※こういった「防衛的な完璧主義」は、拒食以外にも、整形や仕事、
 家事・育児、共依存、等様々な問題と絡んでいると思われます)






もし、そうであるなら
B子さんの様な「防衛的な完璧主義」で苦しんでいる人は
どうすれば良いのでしょうか?

次回からは、そのヒントをお書きしたいと思います。

 

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

「防衛的な完璧主義」から抜け出すヒント(上)

 

今回からは

前回で定義した「防衛的な完璧主義」から抜け出す為のヒント
をお書きしてゆきたいと思います。









<(防衛的な)完璧主義から抜け出すヒント(上)>






①自己否定の緩和

(1)自分の容姿や性格、能力等で、気になる所を細かく分ける

 例:自分の容姿が気になる⇒(細かく分けると)顔、首、胸、
   ウエスト周り、脚、姿勢・・・等々。


   

(2)その中で特に否定が強い部分を更に細かく分けてピックアップする

 例:顔(細かく分けると)⇒一重のまぶたが嫌、と
   ウエスト周り(細かく分けると)⇒太い、くびれてない所が嫌




(3)その部分の否定に対しての反論や言い訳を用意する

 例:「一重まぶたも、ウエストがくびれてないのもお母さん側の遺伝
    だし、私のせいじゃない。

    ウエストが太くなったのも、高2で勉強に専念する為に
    部活をやめさせられたから仕方がないし・・・」等々。






②自己肯定への足掛かりを見つける






(1)自分の容姿や性格、能力等の中で、肯定できる、若しくは
 否定的に感じない部分をできるだけ沢山ピックアップする

 例:「鼻がスッとしてるのは少しは気に入ってるし、
    困っている友達を放っておけないお人好しの性格も悪くない、

    好きなダンスは結構自信があるし、
    我ながら頑張り屋さんだとも思う。」等々。

(2)その部分に少しでも肯定的なイメージを加える

 例:「鼻の形だけで言うと憧れているアイドルの人と似ている。
    鼻筋が通ってるのは、私のお爺ちゃんと似てるから、
    お爺ちゃんに感謝しなきゃ!

    友達みんなから好かれているのは、私のお節介な性格のお陰
    だとすれば、その性格にも友達にも感謝しなくちゃ。

    ダンスを頑張っている自分の事は褒めてあげたいな。」等々。

 

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

「防衛的な完璧主義」から抜け出すヒント(下)

 

<(防衛的な)完璧主義から抜け出すヒント(下)>









③自己否定解消に向けての目標を設定する






(1)前回の「①」でピックアップした特に否定が強い部分の解消
  に向けての自分なりの案を沢山出してみる



 例:「一重の瞼は、アイプチを使ったり、アイラインやつけまつげで
    目を大きくしたり、最悪プチ整形も考えたり、色々試してみよう。
    ウエストを細くする為には・・・バランスボールとか
    炭水化物抜きダイエットなんかも良さそう。」等々。






(2)その案に基づいて具体的且つ、小さな目標と対策を定めて、
  それを実行する



 例:「まず、アイプチの使い方をクラスの〇〇に聞いて、
    アイラインやつけまは動画で研究しよう。
    それと、ウエストはマイナス5cmをまず目標にして、
    バランスボールを注文して、毎日朝と夜にそこに乗ってみよう。
    そして、取り敢えず間食はしない様にしよう。」等々。









④自己肯定にプラスを加える事ができる目標を設定する






(1)前回の「②」でピックアップした自分の中で肯定できる部分
 を強化する為の案を沢山出してみる



 例:「鼻のラインをもっと綺麗に出せればなあ。
    友達からもっと好かれたい。もっと”お節介”してあげようかな。
    ダンスがもっとうまくなるにはどうすればいいか?
    考えてみなくちゃ。」等々。






(2)その案に基づいて具体的且つ、小さな目標と対策を定めて、
  それを実行する



 例:「鼻筋を綺麗に見せるファンデなんかの化粧の勉強を
    動画でしてみよう。
    明日から、一日一つ友達が喜ぶ事をやっていこう。
    ダンスのレッスンから帰って来たら、”今日も頑張ったね!”と
    鏡に向かって自分を褒めてあげよう。
    そうすればもっとやる気が出て上手くなりそう」等々。








    
⑤上の「③」と「④」を繰り返す






 自己否定解消への小さな目標が一つ達成できれば、
 次に自己肯定強化の小さな目標達成を目指す、
 といった「③」と「④」を交互に繰り返す



※お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

 

 

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。