多重人格障害(解離性同一症)の治療法①カウンセリング(3)前頭前野によるSPへの傾聴・共感

多重人格障害(解離性同一症)の治療法①カウンセリング(3)前頭前野によるSPへの傾聴・共感

<前回からの続き>

前回のやり方で、

SP(サブパーソナリティー=交代人格)達に
安心・安全を与える事ができれば、

基本人格(本来の”今”の自分)の座であると考えられる
前頭前野がSP達に乗っ取られない様にしながら、
彼ら彼女らの訴えを傾聴して、
思いやりを持って共感してゆきましょう。

そして
この事には2つの目的があります。

一つは、
SP達の活性化を抑えて、解離やアクティングアウトを防ぐ事

二つ目は、
前頭前野(基本人格=本来の自分)を強化してゆく事

※そうする事によって、SP達の「乗っ取り」を防ぎ、
 最終的にはSP達によるインナーチャイルドの保護を
 基本人格(本来の”今”の自分)による保護へとバトンタッチして、
 ”自分自身”もSP達も、共に自由に幸せに生きてゆく事
 に繋げてゆきます。

 

<多重人格障害(解離性同一症)の治療法
 ①カウンセリング
 (3)前頭前野によるSPへの傾聴・共感>

(1)SP達の中の誰かが出て来た時に”気づく”

例:
「あ!今、16歳の暴力的な”ナルト”が
 入れ替わろうとしている!」

気が付く間もなく、乗っ取られる事が多いでしょうが、
まずは”意識的に”気づこうとしてみましょう。

そうして、”気づく”事が増えてゆけば、
それはつまり、
前頭前野が乗っ取られずに働いている時間が増える

という事にもなります。

 

(2)そのSPの訴えを聴く

例:
(京香)「ナルト君は、いつも怒っていて暴力的だけど、
    そうしないといけない
もっともな理由がある
    と思うの。
    もしあなたが暴力を振るわないと

    どうなっちゃう事が心配なのかなあ?」

(ナルト)「俺がこの子(インナーチャイルド?)を守らなきゃ、
     誰が守ってくれるって言うんだ?!
     そして、
     この子を傷つけてきたあいつらを絶対に許さない!

     ぶっ殺してやる!」
等々。

 

(3)そのSPに共感する

(京香)「そっか!今迄幼い京香ちゃんを
    守ってきてくれてたんだね!

       あなたが彼女を守ってくれたお陰で生きて来れた・・・。
    有難う!
    だとしたら、あなたの怒りは当然だと思うわ。
    あいつら、許せないもんね!
    なのにそんなナルトを誤解して嫌ってゴメンね!
等々。

 

<次回へ続く>

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