なぜ不幸な境遇から逃れられないのか?②
なぜ不幸な境遇から逃れられないのか?②
<前回からの続き>
今回も引き続き、
「自分が不幸になる道を(無意識に)選び、
繰り返してしまう事から抜けられない」原因の2番目
を私の考察に基づいてお書きしたいと思います。
<不幸・不運な境遇を繰り返してしまう原因②>
①スキーマ等の偏った信念によるもの
例えば、
前々回の例で申しますと、
1例目の方は
「他人を助けなければいけない」「助けなければ私の価値がない」、
2例目の方は
「私は嫌われるに違いない」「誰からも愛されない」、
3例目の人は
「私は否定されるに違いない」「他人に逆らってはいけない」、
等の偏った”信念”(スキーマ等)を持っているのかも知れません。
これらの”信念”があると、
その信念を裏付ける相手や環境を無意識に選び、
そういう状況が繰り返し作り出されるでしょう。
勿論、
これらの”信念”は生まれた時には無かったものですから、
幼い頃の成育環境等によるものと考えられます。
そして私は、これらの”信念”が形作られた原因として、
大きく分けると
「トラウマによるもの」
と
「感覚過敏からくるもの」
の2種類があると考えます。
まず、
トラウマによって形作られた”信念”は、
前回お書きした、トラウマ場面での防衛反応が完了していないが為の
未完了のエネルギーとセットになっていると考えられます。
一方、
そこまでのトラウマを受けて来なくても、
(持って生まれた)感覚過敏によっても、そういった”信念”は作られる
と感じています。
例えば、
そういった感覚過敏を持ちながらも注意が散漫な部分がある子が、
学校の宿題を度々忘れて先生から叱られて、
母親からも「あ~また忘れたのね・・・」とがっかりされた様に感じた。
そして、級友の子達からも白い目で見られている様に感じた。
そうすると
「僕はダメ人間だ!」「ダメ人間な僕は誰からも相手にされないに違いない」
等の”信念”が簡単に作られてしまうでしょう。
次回は、
「自分が不幸になる道を(無意識に)選び、
繰り返してしまう事から抜けられない」原因
の3番目についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>