相手への気遣いで疲れ果てている人へ
相手への気遣いで疲れ果てている人へ
A子「昨日の昼休みに、クラスの友達グループの中のヒトミが
脱毛サロンに行ってきたって話し出した。
私は、”凄いね!腕なんてスベスベになってるよね!”と言ったら、
ヒトミは一瞬私をジロッと見て、明らかにテンションが下がって、
その後はグループの他の子達にだけ笑顔で話してた・・・。
私、また余計な事言って、ヒトミを怒らせて
嫌われたんじゃないのかな・・・
もしかしたら、脱毛の仕上がりが不満だったのかな?
それとも、”私の腕は前は汚かったとでも言うの?!”って
受け取られちゃったのかなあ。
あ~明日学校に行くのが怖いな。また眠れなくなりそう。」
誰しも他人から嫌われたり、バカにされたり、なめられたり、失望されたり、
怒られたり、無視されたり、認めてもらえない等と感じる事は
嫌な事だと思います。
所が、
上のA子さんの様に、それが極端になり過ぎて、
常に相手の顔色を見ながら一喜一憂する様になってしまうと、
不眠や不安症やうつ等のメンタルの疾患に繋がる場合もあるでしょう。
そして、
気を遣い過ぎて会話がぎこちなくなり、友人や周りの人との関係が悪くなり、
相手との距離ができていって、孤独になってゆく可能性もあります。
ぞれでは、
何故そんな事になってしまうのでしょうか?
それは、
①この人から嫌われたりバカにされたり不機嫌にされたりするのは嫌だ
↓
②だから、相手を不快な気分にさせちゃあいけない
↓
③だから、相手の顔色や反応を見ながら不快にさせない様に言葉
を選んで、表情を作らなきゃ!
といった自分側の感覚・感情、認知や思考が働いているからです。
これはつまり、
「自分が不快になる事を防ぐ」為の、言わば「防衛的な気遣い」
と言えるでしょう。
特に
HSPやASD等とカテゴライズされる様な敏感な人にとっては、
相手のちょっとした表情や言動に引っ掛かってしまい、
心が大きく動揺しますので、
「相手が一瞬でも冷たい表情を自分に見せるのは耐えられない」
等と感じて、
相手が自分に対して、
不快を表出する事を完璧にコントロールしようとするでしょう。
でも、
たとえ相手が親友であっても、気分がすぐれずにムスッとする時もある
でしょうし、
イラっとした表情を見せる瞬間もあるでしょうから、
現実は相手の不快をコントロールする事は不可能です。
ところが、
そういった極端な「防衛的な気遣い」を続けている人にとっては
それは(自分の不快を避けるという意味では)許されない事であって、
より相手を完璧にコントロールしようとして
益々相手への気遣いがエスカレートしてゆき、
自分は疲れ果て、おまけに相手との距離もできてしまい、
耐えられなくなって相手との関係を断ち切ってしまう、
等といった「罠」に陥る事も少なくないでしょう。
それでは、
そういった極端な「防衛的な気遣い」の罠に陥っている人は
どうすれば良いのでしょうか?
次回からはそのヒントをお書きしたいと思います。
<次回へ続く>