何故後悔をひきずる(手放せない)のか?

何故後悔をひきずる(手放せない)のか?

「あの時私は何故彼にあんな事を言って(して)しまったのだろう」

「あの時私は何故あんな間違った判断をしてしまったんだろう」

そうやって、過去の後悔をずっと引きずって前へ進めない人もいらっしゃいます。

こういった人は頭(意識)では「後悔しても仕方がない」と思っても、
無意識の中に「責め続けなければならない理由」があるのだと思います。

ですから他人が「過去は変えられないからいい加減に後悔を手放しなさい」
とアドバイスしたところで、手放す事はできないでしょう。

では「責め続けなければならない理由」とは一体何なのでしょう?

それは例えば「自分は失敗してしまう」とか「失敗したものは許されない」
等の無意識の”中核にある信念”を持っている場合・・・。

そこから「失敗しては(間違っては)いけない」とか「完璧でなければならない」
という”派生的な信念”が産まれます。

そして判断を間違えた(失敗した)場合は「失敗してはいけない」のに
失敗してしまった・・・。
「失敗したものは許されない」・・・という無意識の信念に従って
自分を責め続ける必要がある訳です。

では何故、敢えてわざわざ自分を責め続ける必要があるのでしょう?

それは「無意識の信念に従っておけば安全だ」という自分の中の
(無意識の)”暗黙のルール”があるからです。

それでは、こういった”無意識の信念”や”暗黙のルール”は
どの様にして作られたのでしょうか?

それは例えば、子供時代に自分が失敗した時に親や周囲の人から厳しく叱られたり
罰を受けて育った場合・・・。

成功ではなく、悉く失敗に焦点を当て続けられると
「自分は失敗してしまう」という信念が出来上がってもおかしくありません。

そして失敗の度にきつい叱責や罰を受け続けると
「失敗したものは許されない」という信念もできる事が多いでしょう。

もしそうなら、なんせまだ子供ですから自分の失敗を罰する親等に対して
「そんな事ないわ!私は成功もしてるのよ!凄いのよ!」等と反抗したり、
叱責や罰に抵抗すれば、もしかすると「もう愛してもらえなくなるかも?」
という恐怖が湧いて来ます。

ですから「愛情を失う事の恐怖」より反抗や抵抗する事無く
それらの”信念”を受け入れる事の方がまだマシ(安全)な訳です。

こうして”暗黙のルール”が作られると推測されます。

その様にして、幼い頃に無意識に刷り込まれた”信念””ルール”
大人になってからも自分の思考や行動を操ってしまう事が多いです。

そうして「ここがチャンスだ!この事を後悔し続けて自分を責め続ければ、
”信念”が強化できて、”安全”が確保できるんだ!」と
後悔を”手放さない”様にする訳です。

※因みに後悔は一般的に自分を責める事ですが、中には意識では(表面上は)
 そうしながら、実は無意識的には相手を責める為に利用している場合もあります。

 どういう事かと言うと、例えば「こうなったのもあいつのせいだ!」と
 直接責める事ができないので、自分を責め続ける事で、その”失敗”を
 生じさせた相手を無識下で責め続けたり、その”信念”や”ルール”を
 植え付ける環境の元となった相手(親等)を無意識的に責め続けている場合も
 あると思います。

 或いは、自分を責め続ける事によって他者からの同情や愛情を得ようとする
 無意識の”作戦”の場合もあるでしょう。

  更には「失敗をした時の自分」ではなく、その”信念”や”ルール”に
 屈服してしまった子供時代の自分を実は責めている場合もあると思います。

いずれにしても、もしあなたがここに書いた事が「そうかも?」と思われた
のであれば、その”信念”や”ルール”の変更をしてゆく事ができます
お手伝いが必要な方はお気軽にご連絡下さい。