なぜ他人を外見だけで判断する人が増えているのか?

なぜ他人を外見だけで判断する人が増えているのか?

<前回からの続き>

前回お書きした様に、

「他人を外見だけで判断する人が増えてきていて今後も増え続けるであろう」
という想像が当たっているとすれば、それは何故なのでしょうか?

今回は、
私なりに考えるその主な3つの原因をお書きしたいと思います。



<他人を外見だけで判断する人が増える原因>




①感覚過敏を有している人の増加

特に自分にとっての不快刺激に対する「敏感さ」を有していると、

ちょっとした事で不安や恐怖を感じたり、すぐに傷ついたり、
落ち込んだり、混乱したりする事が起きやすくなるでしょう。


そういった人は、
相手が不機嫌になったり、相手が自分への拒絶や否定、嫌悪、嘲笑を示す事は
自分にとっては大きな不快刺激になります。

ですからそれを避ける為に
相手の顔色に敏感になり、相手の機嫌を取る為に、
従順(受動的)になって自分の意見を言わず、相手に合わせてゆくか、

相手から否定されたり嫌われない様に、
相手に合わせた”キャラ”を磨いてゆく
といった防衛的な戦略を発達させてゆくでしょう。


因みに、敏感な人が増えてきている原因として、
化学物質や放射線等の有害物質の増加や地球規模の気候・環境の大変動
といった人類の存続に関わる問題が露わになってきている今、

人類が種として生き残ってゆく(遺伝子のコピーを残し続ける)為には
敏感さの遺伝子を発現させる(エピジェネティクス)必要があるからでは?
と思います。




②社会構造の変化

今の時代は、ネットやSNSの時代です。

最近の某テレビ局の問題に象徴される様に、
最早テレビ・ラジオや新聞などのマスメディアは崩壊の危機に陥っている
と言えるでしょう。


ひと昔前なら、
マスメディアがもたらす一元的な情報によって、
(良くも悪くも)”常識”がもたらされていました


ところが、
”炎上系”のユーチューバーや炎上させる様なSNSでの書き込み等、
今の時代は様々な情報が氾濫し過ぎて、
「何が正しいのか?」わからない状態です。

そして、そうした極端な考え方の人の意見をマスコミが取り上げて、
新たな”常識”が作り上げられ、

自分の意見を言っただけで”モラハラ”や”パワハラ”と言われたりします。


そうなると、
(特に敏感さを有した人は)益々混乱し、防衛的になって
「自分を出せない」「キャラを作らなきゃいけない」
といった人が増えるのでしょう。


つまり、
自分をさらけ出せない訳ですから、
他人の”内面”なんて信用できなくなり、
外見だけが判断基準になってゆくでしょう。



③情報伝達の変化

我々が若い頃は、ネット等は無くスマホどころか”黒電話”でしたので、

情報伝達の手段としては、
「直接話す」か「電話で話す」「手紙やメモを書く」しかありませんでした。


ところが今の時代は、
「LINE」「SNS」「ゲーム」等での情報伝達で事足りる
様になってきました。


ある人が相手の”内面”を判断する材料としては、

発する言葉の内容だけではなく、
「声の感じ」「雰囲気」、「表情」・「仕草」等、
様々な要素があります。


ところが、今は
「LINEのやり取りでは”内面”なんて読み取れない」

或いは
もしかしたら(防衛的になって)作ったキャラかも知れない」
等、
信じるに値する相手の情報を得る事ができにくくなってきている
のではないでしょうか?


そうなると益々内面は軽視されてゆくのだと思います。


私は、
他人を外見だけで判断する事を否定するつもりはありませんが、
そこに「危うさ」を感じます。




次回は、
特に恋人やパートナー選びに関してのその「危うさ」
についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>