多重人格障害(解離性同一症)の治療法①カウンセリング(2)SB達に安心・安全を与える
多重人格障害(解離性同一症)の治療法①カウンセリング(2)SB達に安心・安全を与える
前回のやり方で、
(主に前頭前野の働きによると考えられる)”基本人格”が
安心・安全の基地を得たら、
今度は
SB(サブパーソナリティー=交代人格)達に、安心・安全を
与えてゆきましょう。
<多重人格障害(解離性同一症)の治療法①カウンセリング
(2)SB達に安心・安全を与える>
まず最初に、
SB(サブパーソナリティー=交代人格)達には
自他を傷つける子や
暴力的な子、
大人びた理屈を言う子や自暴自棄な子、
大人しく抑うつ的な子や赤ちゃんの様に甘える子、
等、
沢山の個性を持った子達が居ると思います。
この障害で苦しんでおられる人は、
SBの大半の子達に対して、
否定的に捉えてらっしゃると思います。
でも、
この子達は本当は
「愛情や助けが必要なのに
それが得られずに苦しんでいた
(幼い時の)内なる子(=インナーチャイルド)が、
それ以上傷つけられない様に、
或いは愛情が得られる様に、
守ったり助けようとしてきた」
のだと思います。
だとすれば、
SB一人一人に対して、
「この子はインナーチャイルドを
どうやって守ろうとしてきたのだろうか?」
と想像して、
彼ら彼女ら(サブパーソナリティー=交代人格)の
ポジティブな役割を見出してゆきましょう。
(どうしても受け容れ難い子は
カウンセラー等の他者の意見も聴いてみましょう)
そして、
それぞれのポジティブな役割が想像できたなら、
頭や胸の中に居るSB達全員に呼びかけて、
理解・肯定・謝罪・感謝・労い等を伝えてゆきましょう。
(できれば、カウンセラーが範を示した方が良い
と思います)
例:
「皆さん、聴いて下さい!・・・
あなた達は幼い京香ちゃんを
守ろうとしてくれてたんですね!
なのに、今迄はあなた達を嫌ったり、
消えて欲しいなんて否定していました。
ごめんなさい!許して下さい。
私は二度とあなた達を消そうとはしません。
そして、今日まであなた達が活躍してくれたから
京香ちゃんはそれ以上傷つけられずに生きてこられた。
有難うございます。
そして今迄大変な重荷を背負わせて来たので、
あなた達が休めたり、自由になれる様に、
これからは少しずつでも私(前頭前野の基本人格)が
京香ちゃんを守る様に努めてゆきます!」
等々。
そしてもし可能であれば、
SB一人一人に対して、同様に
理解・肯定・謝罪・感謝・労いを伝えてゆきましょう。
<次回へ続く>

