発達障害の本当の原因を探る⑥ASDとADHDの共通点と違い
発達障害の本当の原因を探る⑥ASDとADHDの共通点と違い
今回は、
発達障害と呼ばれる特性の中の
「ASD(自閉スペクトラム症)」
と
「ADHD(注意欠如多動症)」の共通点と違い
をお書きしたいと思います。
<ASDとADHDの共通点>
今迄お書きして来た様に私は
神経発達症(ASD,ADHD等)の根本原因の一つは
強度の感覚過敏から来るものであり、
診断基準にある様な様々な特性や気質はほぼ全て、
この強度の感覚過敏を持った人の防衛反応で説明がつく
のではないか?と考えております。
そういった意味では、
ASDやADHDと呼ばれる特性を持った人は、
感覚過敏を有しているが故に
すぐに傷ついたり、不快や不安・恐怖を感じ易かったり、
混乱したり・・・
つまり心が不安定になり易い訳です。
ですから不快を感じた時には、
即座に”逃走”、”闘争”、”凍り付き”といった
「防衛反応」が働いて、
心を安定させる方向へ持って行くのだと思います。
つまり、
(ASD、ADHDの)どちらも強度の感覚過敏から
”不快刺激に対する強い防衛反応”が生じ、
それが、診断基準にある様な”症状”として現れるのだと思います。
次に、
その仮説を基に「ASDとADHDの違い」について
お書きしたいと思います。
<ASDとADHDの違い>
ASDとADHDの診断基準に示される症状の違いは、
恐らく「心を安定させる方向性の違い」ではないか?
と考えております。
私は今迄の知見と臨床経験から、
「ASDとは、不快刺激に対する防衛反応(逃走)として、
セロトニンやアセチルコリン等の神経伝達物質の力を借りて
不快を無くす方向で安定する傾向が強い人」、
「ADHDとは、不快刺激に対する防衛反応(逃走/闘争)として、
ドーパミンやノルアドレナリン等の神経伝達物質の力を借りて
(快)刺激を得る方向で安定する傾向が強い人」
と考えております。
以下、
3つの例を挙げてみたいと思います。
(1)中学に入学したA君とB君
二人が入学した中学のクラスは別の小学校出身の子も多く、
顔も名前も知らない子達も多かった。
おまけに騒がしい子が多い様で、休み時間はあちこちで
大きな声や笑い声が絶えなかった。
刺激に敏感なA君は
そんな”刺激過多”の状態が苦痛となった様で、
次第に学校に行けなくなって(刺激が無い方向への
逃走/回避反応)、
自室で好きな鉄道模型を組み立てたり、
動画を観たりする事に集中し始めた。(不快を無くす事
への傾向性が強い=ASD的)
一方、こちらも刺激に敏感なB君は、
面白くもなく退屈な授業(無快)を
貧乏ゆすりで何とか紛らわせて(刺激がある方向
への逃走/回避)、
休み時間にはみんなと一緒に大騒ぎする様になって
(快刺激を得る事への傾向性が強い=ADHD的)、
度々先生から注意される様になった。
(2)高校のクラスの友人とギクシャクしたCさんとDさん
敏感なCさんは、
クラスの友人が最近自分に素っ気ない様子を
見せてる事を気に病んでいた(不快刺激への過度の反応)。
かと言って、その理由を聞く事も怖くて、
自分もその子に話し掛ける事も無くなり(不快刺激の回避)、
孤立してしまった(不快刺激を無くす事への傾向性が強い
=ASD的)為に学校に行くのも辛くなってきている。
一方
敏感なDさんも友人が最近冷たくなった事が引っ掛かり
その友人に「何なん?なんかあったん?」と訊くと、
友人は「別に・・・」といって「プイ」と横を向いてしまった。
その態度に腹を立てたD子さんは、
「何やねん、あんたは!・・」と散々友人に文句を言って、
友人のLINEをブロックし、(不快刺激との闘争)
別の友達に「あの子、最悪やで・・・」等と
面白おかしく陰口を言いまくっている。
(不快をやっつけて、勝利=快刺激を得る事
への傾向性が強い=ADHD的)
(3)結婚生活が始まったEさんとFさん
同時期にデキ婚し、新婚生活が始まった
EさんとFさんの男性二人。
敏感なEさんは、
「ワンルームから3LDKのマンションに移ったし、
生まれて来る子の育児に専念したいと妻は仕事を辞める
予定だし、家賃も食費も光熱費も独身時代の倍になる・・・。
それに子供の養育費に将来の老後の資金の事を考えると、
今の俺の給料だけでは到底まかなえなくなる・・・」
と強い不安に駆られ、
家計簿をつけはじめ、毎月の貯金額の目標を定め、
昼間は妻の握ったおにぎり1つで済ませ、
妻にも節約を求めた(不快刺激からの逃走/回避)
ところが、
”妻が無駄遣いしてる”と感じたEさんは、
妻を執拗に責める様になった。
(自分の思い通りにならない他者=不快との闘争)
奥さんは
「しまった!夫はモラハラする人だった」と気づいたが、
「新婚で身重の自分は従うしかない」と日々辛い思いをしている。
(夫Eさんは不快刺激を無くす事への傾向性が強い=ASD的)
一方、同じく敏感なFさんは、
やはり経済面での将来の不安が時折頭をかすめるが、
「まあ、何とかなるだろう」等と相変わらず飲みに行ったり、
パチンコへ出掛けている。
いくらたしなめても言う事を聞かない夫に
奥さんは不安を募らせている。
(夫Fさんは不快刺激を回避して、快刺激を得る事
への傾向性が強い=ADHD的)
次回は、
近頃よく耳にする様になった、
「ASDとADHDの合併症」は何故起きるのか?
についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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