自己嫌悪・劣等感の正体
自己嫌悪・劣等感の正体
目次
「あ~・・・私は勉強もできないし、人付き合いもうまくできずに、
友達や彼氏もできない。
自分の顔も性格も嫌い・・・
こんな私って、生きている意味があるのかなあ~」
「僕はクラスの他の男子みたいに他人と気軽に話せないし、
運動も苦手で、帰宅部のアニメオタクだし、
クラスの女子達が”〇〇って気持ち悪いよね・・・”って
ヒソヒソ話をしているのが聞こえた。
きっと僕の事を言ってるに違いない。
あ~、こんなイケてない僕なんて、一生孤独なんだろうな。」
自己嫌悪や劣等感に苛まれて、
生き辛い人生を送られてる方もいらっしゃると思います。
こういった方の多くは、
「気にする事無いよ!」と言われても気にし過ぎるでしょうし、
他人から”良い所”を挙げられても、素直に受け容れられないでしょうし、
”良い所探し”に意識を向けようとしても、それが見つからなかったり、
それ以上の悪い所やダメな所をどんどん見つけてしまう
のではないでしょうか?
今回からは、そういった方に向けて
「何故自己嫌悪や劣等感が生じるのか?」
「何故自己嫌悪や劣等感から抜け出せないのか?」
「どうすれば自己嫌悪や劣等感から抜け出せるのか?」
について、私見をお書きしてゆきたいと思います。
自己嫌悪・劣等感の正体
①何故生じるのか?
誰しも、失敗したりうまく行かなかったら
「あ~、なんであんな事したんだろう?私の馬鹿!」
とか
「A子は可愛いくて顔も小さくて、クラスの人気者だ。
それに比べて私は可愛く無いし、6等身だし・・・」
等と、
自己嫌悪や劣等感を感じる事があると思います。
でも、
一方ではその自己嫌悪・劣等感を
心身に不調をきたす所までずっと感じ続けている人もいらっしゃいます。
今回は、まず
「何故自己嫌悪や劣等感が生じるのか?」
についての私見をお書きしたいと思います。
<自己嫌悪や劣等感は何故生じるのか?>
①変化や差異から生じた混乱・不安を終息させる為に理想化願望を持つ
例えば、
いつも決まった時間に帰宅する我が子が、
連絡も無しにその時間に帰って来ない(=差異)と親は誰しも混乱し、
不安になるでしょう。
そして、
その混乱を終息させる為に
「さっきネットで調べたら電車遅延の情報があったから、
きっと電車に閉じ込められてるから連絡もできないんだわ」
等と、
自分が安心できる様な理想的な結論に持って行こうとする事は誰でもある
と思います。(=確証バイアス等の認知バイアス)
それと似て、
特に敏感な人は僅かな”差異”からも混乱が生じてしまうので、
”差異”そのものが生じない様に、理想化願望を持つのだと思います。
ここで、
”理想化”の方向性としては、大きく分けると3種類あると思います。
即ち、
(1)理想的な相手の反応に導く為に相手を直接操作しようとする
これは、前回までにお書きした
「相手の顔色を見て、相手が理想的な反応をする様に相手に合わせて行く」
等で、自分を見失ってしまう可能性があります。
=主に(前回までにお書きした)
”セロトニンシステム”(不快刺激を無くす事で心を安定させる)
と
”オキシトシンシステム”(他人との繋がりで心を安定させる)
が優位な人に多いと思われます。
(2)相手が理想的な反応をする様に
相手にとっての理想の(と思われる)自分像を創る
これは例えば
”ちやほやされる事”や”尊敬される事”等を求めている人は、
当然、そうされている人達と自分を比べて、
自分の足りていない所に目を向ける筈です。
つまり、
このタイプの人は劣等感を持つ事が多くなると思われます。
=主に(前回までにお書きした)
”オキシトシンシステム”(他人との繋がりで心を安定させる)
+
”ドーパミンシステム”(報酬・快刺激によって心を安定させる)
が優位な人に多いと思われます。
(3)周囲に関係なく自分の理想像を創り、それとの差異を無くそうとする
これは例えば
「全打席ヒットを打ちたい」という自分の理想像を掲げながらも
凡退してしまった自分を責めて、理想との差異を無くす為に
ストイックに練習を重ねる、等といった野球のイチロー選手等
が典型でしょう。
それ故、このタイプの人は自己嫌悪に陥り易いと思います。
=主に”セロトニンシステム”(不快刺激を無くす事で心を安定させる)
と
”ドーパミン・アドレナリンシステム”(報酬・快刺激によって心を安定させる)
が優位な人に多いと思われます。
だとしても、
もしあなたが自己嫌悪・劣等感を心身に不調をきたす所まで
永続的に感じ続けて苦しまれているとすれば、それは何故なのでしょうか?
次回は、
そういった方に向けて私が考えるその理由をお書きしたいと思います。
自己嫌悪・劣等感の正体
②何故抜け出せないのか?
前回お書きした様に、自己嫌悪や劣等感は
・「変化や差異から生じた混乱・不安を終息させる為に理想化願望を持つ」
・「相手が理想的な反応をする様に相手にとっての理想の(と思われる)
自分像を創り、そうなる事で自分が理想とする相手の反応との差異を
無くそうとする」 →劣等感に繋がり易い
・「周囲に関係なく自分の理想像を創り、それとの差異を無くそうとする」
→自己嫌悪に繋がり易い
といった理由から生じるのでは?と私は考えます。
そして、
自己嫌悪や劣等感は状況によって誰しも感じた事があると思います。
ところが、
自己嫌悪・劣等感を心身に不調をきたす所まで
永続的に感じ続けて苦しんでおられる方もいらっしゃいます。
今回は、
そういった自己嫌悪・劣等感を感じ続けて、
そこから抜け出せなくなっている人に向けて、
私なりに考えるその”原因”をお書きしたいと思います。
<自己嫌悪や劣等感から何故抜け出せないのか?>
②感覚過敏を有している為に変化や差異に敏感である
生まれつき(主に遺伝)或いは成育環境による後発的な感覚過敏を有していると
五感から入力される刺激の”差異”に対しても、
とても敏感であると考えられます。
例:
「相手の顔色や声の変化に敏感」、
「自分の体調やメンタルの変化に敏感」、
「気候や気圧、環境の変化に敏感」等々。
そしてこの敏感さは、
(1)「相手の自分への否定・蔑み・認めない・大切に思ってくれない」
(=劣等感に繋がる)
や
(2)「理想通りの自分になれない、思うように行かない」(=自己嫌悪に繋がる)
等の”不快刺激”に対してもとても敏感であるが故に、
その混乱・動揺・不安・傷つき等も極めて大きなものとなると考えられます。
ですから、
尚の事「相手にとっての理想の自分」や「自分の理想像」に集中し続け、
その事が逆に理想とのズレ(差異)をより浮き彫りにし、
余計に”理想”に集中してしまう、といったループにハマってしまう
のだと思います。
※特に敏感さを持ち、尚且つ「否定されて育った」とか「友達に裏切られた」
とか「級友からいじめられた」等のトラウマが合わさっている人にとっては、
”理想”への執着=サバイバルする為の必須条件となるでしょうから、
より、そのループから抜け出す事が難しくなるでしょう。
次回からは、
そういったループににハマりこ込んで、苦しくなっている人へ
「どうすれば自己嫌悪・劣等感から抜け出せるのか?」のヒント
をお書きしてゆきたいと思います。
自己嫌悪・劣等感の正体
③劣等感から抜け出すヒント
今回からは
敏感さを有しているが故に、自己嫌悪や劣等感に苛まれ続けている人が
そこから抜け出す為のヒントをお書きしてゆきたいと思います。
今回はまず、
「劣等感から抜け出すヒント」から。
<劣等感から抜け出す為のヒント>
①自分にとっての理想の相手像を意識し、そこへ集中する
以前お書きした様に、
A「相手の顔色を見て、相手が理想的な反応をする様に、
相手に合わせて行く」と自分が無くなってしまうでしょうし、
B「相手が理想的な反応をする様に相手にとっての理想の(と思われる)
自分像を創る」事に集中すると、
自分の力では変えられない自分の(ダメな)部分が見えてくるでしょうし、
劣等感に苛まれ易くなると思います。
ここで、
上のAやBの戦略を採った場合は、
今迄の自分の性格や特性を否定して再構築しないといけない訳ですから、
既に自己否定があり、加えて再構築に向けての並々ならぬ努力が必要です。
そして、
どうしても変えられない部分に行き当たると、更なる自己否定や劣等感
を感じるでしょうし、
仮に理想の自分像に近づけたとしても、
相手が自分の理想通りの反応をするとは限りません。
だとすれば、
「労多くして功少なし」のリスキーな戦略と言えるでしょう。
ですから、
相手の反応をコントロールする為に自分を変えるのではなく、
「理想的な反応をする相手を選んでゆく」方が、より効率的だと思います。
(1)他人同士を比べる
例「私が”お早う!”と言った時にA子は笑顔で”お早う!”と返してくれるけど、
B子はツンとした表情のまま硬い声で”お早う!”と答える・・・
B子は私の理想通りの反応じゃないから距離を置いとこうかな。
でも、A子の反応は理想に近いので、もっとお話ししてみようかな
・・・」等。
(2)自分のダメな反応ではなく、他人のダメな反応に集中する
例「C子は、B子に気に入られようとして無理して笑ったり、
何か必死で合わせてる感じだなあ・・・私も以前はそうだったよなあ。
でも、しんどそうだよなあ~」等。
つまり、
敏感さから来る類まれなる観察眼を自分ではなく他人に向けてゆく訳です。
※もし劣等感にトラウマが関わっている場合は、その処理も必要だと思います。
次回は
「自己嫌悪から抜け出すヒント」をお書きしたいと思います。
自己嫌悪・劣等感の正体
④自己嫌悪から抜け出すヒント
今回は
「自己嫌悪から抜け出すヒント」をお書きしたいと思います。
<自己嫌悪から抜け出すヒント>
(周囲に関係なく)自分の理想像を創り、それとの差異を無くそうとする過程で
「理想通りの自分になれない、思うように行かない」時に感じるのが
自己嫌悪であるといった私の考えを以前お書きしました。
私はこの事自体は、
「自分の理想を追求し、それを目指して頑張る!」といった、
本来は自身の成長や自己実現に繋がる非常にポジティブなものだと思います。
現に、
誰が何と言おうと理想の自分を目指してストイックに努力を重ねる
大谷選手やイチロー選手、羽生結弦選手等は輝いて見えます。
なのに、
何故自己嫌悪ばかり感じ続けてしまう人が居るのでしょうか?
それは恐らく
A.自分の努力だけではどうしようも無い事柄が”理想の自分像”に含まれている
例えば、
「みんなから認めてもらう為に、できるだけ他の人の仕事を手伝った・・・
なのに仕事が増える一方で、一向に認めてくれたり心から感謝してくれる人
が出て来ない」
B.その”理想の自分”に至る過程に不快刺激が多かったり、快刺激が少ない場合
このタイプの人は、(以前お書きした様に)
敏感さから来る不安定さを
主に”セロトニンシステム”(不快刺激を無くす事で心を安定させる)
と
”ドーパミン・アドレナリンシステム”(報酬・快刺激によって心を安定させる)
によって安定させる傾向があるとすれば、
例えば
「住宅ローンの返済や子供達に好きな事をさせる為には
出世して昇給しなきゃいけない」
と頑張っているお父さん。
その過程では、様々な不快刺激を感じるでしょうし、
その頑張りのゴールに大きな報酬(快刺激)が待っていると感じられるのか?
もし自分にとっての報酬がそれほどでもない場合は、
苦しい努力を強いられるでしょう。
※おまけに「昇給・昇格」が自分の努力だけでは成しえないものだとすれば
尚の事だと思います
だとすれば、
(1)自分の努力のみで達成できる可能性がある事柄を理想像とする
(2)その理想像に至る過程には不快刺激が少なく、
そのゴールには大きな報酬が待ってる事
※上記3選手はこのどちらも満たしているからこそ、
自己嫌悪に打ちのめされる事無く、努力を積み重ねる事ができる
のだと思います
例えば、
「稼いでセレブな生活をする」を理想とする、
他人と話す事が不快では無い人が、
売り上げに応じて歩合が上がってゆく営業マンになった場合、
上記の「(1)」「(2)」を満たしてる訳ですから、
自己嫌悪に苛まれ続ける事は無いでしょう。
但し、
今自分が置かれている環境(学校や職場等)では
「(1)」「(2)」を満たす事が難しいと感じるのであれば、
「家族」や「趣味」、
「サークル活動やクラブ活動」、「将来の為の資格等の勉強」、
「独立起業の準備」、「異動・転職・転校」等の
「(1)」「(2)」を満たせそうな”理想像”にシフトしてゆく事も良いと思います。
※もし自己嫌悪にトラウマが関わっている場合は、その処理も必要だと思います。
※お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい。
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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