並外れた集中力を持っている人達

並外れた集中力を持っている人達

A子「私の一重の目が嫌い。みんな私の顔の事を陰で笑ってる気がする
  ・・・。だから二重に整形した。
  けど今度は鼻の低さが気になって、そこもいじった。

  でも今度は頬骨が出てる所も気になるから、そこも整形しなきゃ
  と骨を削ったけど、全体のバランスが、より悪くなった。
  こんな顔じゃあ、人前に出られない・・・」
 と、外出できなくなった所謂”醜形恐怖”と思われる女性。



B男「外に出たら汚染される・・・。
   だから外から帰って来たら手を何度も洗い風呂に入って、
   服もすぐに洗濯機に放り込まないといけない・・・。

   両親だって外で汚染されてるから、僕の部屋には入れない。
   僕の聖域である部屋だけは汚染されない様にしなきゃ!」
  と、日常生活に支障が出て来てしまっている
  所謂”強迫性障害”と思われる男性。



C子「リーダー職になって、自分が後輩達をうまく管理できるのかなあ?
   うまくできなかったらどうしよう?・・・
   この前の会議でもうまく喋れなくて、役員達に渋い顔された
   ・・・。 来週の会議も心配で心配で・・・」
  と、夜も眠れなくなった所謂”不安障害”と思われる女性。

こういった人達は「並外れた集中力を持っている人」と言えると思います。

何故なら、
誰しも自分の容姿が気になる時や、汚れが気になる時、不安になる時
はあると思います。



でも、
上の例の人達は気になる所や自分のこだわりたい部分に集中し続ける事
ができるといった凄い能力を持っていると言えるのではないでしうか?

ところが、その集中先が
結果として本人や周囲が困ってしまう方向に向いてしまっているから
”問題”とみなされたり”症状”といったレッテルが貼られてしまう
のだと思います。

それでは、
「何故並外れた集中力を持っているのでしょうか?」

そして
「何故”問題や症状”となる対象に集中し続けるのでしょうか?」

次回からは、
私が考えるそれらの”理由”とそこから脱出するヒント
をお書きしてゆきたいと思います。

 

何故並外れた集中力を持っているのか?

 

前回、例に挙げた様な
”醜形恐怖”や”強迫性障害”、”不安障害”等で苦しんでいる人達は
(恐らくそれ以外の”症状や問題”を抱えている人の多くも)、

「並外れた集中力を有し、それを”症状や問題”に向け続けている」
といった私見をお書きしました。



もしそうだとすれば、
何故こういった凄い人達は、並外れた集中力を持っているのでしょうか?

今回は私が考えるその理由をします。






<何故並外れた集中力を持っているのか?>

例えば、
騒がしいカフェに入ったとして・・・

周りの人の話し声や笑い声、スマホの着信音や車が行き交う音。
眉間にシワを寄せて物思いにふけっている年配の男性。
意地悪そうな表情を浮かべ、友達に上司の悪口を言ってる若い女性。

誰かが咳をしたりスプーンが落ちる音、
周囲の人達から感じる独特の生活臭や体臭や香水や柔軟剤の匂い、
・・・。

何となく心がざわざわし、
「注文したモカが早く来ないかな~」とスマホをいじりながらそわそわする。

そんな時「お待たせしました」とモカが来て一口味わうと、
その香りと味、暖かさにホッとし、
「うん、やっぱりここのモカは最高だなあ~、私は酸味がなきゃダメ。
 深煎りなんて苦いだけだわ・・・

 そう言えば、今の旦那と初めてデートした時も私はモカを頼んで、
 彼は紅茶だった・・・。懐かしいなあ」
と暖かい気持ちに満たされて自然と顔がほころんでゆく。



上の例では、
情報が沢山入り込んで来て脳が混乱して心が不安定になっている時に、
コーヒーとそれに纏わる記憶や感覚に集中する事により、
心の安定を取り戻したと言えるでしょう。

つまり、
脳は情報(刺激)過多によって不安定になった時には、
安定させる為に、集中させる傾向があるのでは?と思います。



別の例では、
人の名前が思い出せそうで、出て来ない時・・・。

そんな時には、
「〇〇さんだっけ?いや違うな、△△さんだっけ?それも違う・・・」
と、脳はあらゆる可能性を検索してフル回転、
つまり、
情報(刺激)過多に陥り、モヤモヤしたりいらだったりといった
心が不安定な状態になってしまうでしょう。

そして、”答え”が見つかった時には、最早可能性を検索する必要が無くなり、
”答え”に集中すれば良いので心は安定するでしょう。



私が考えるに、
「並外れた集中力を持っている人」は
恐らく先天的或いは成育環境等、後天的に拾う情報量が多い
のではないでしょうか?

例えば、
人が気にならない刺激(五感から入って来る音や声、表情や態度等)
の情報の量が多い、所謂「感覚過敏」を有していると、

刺激過多で圧倒されたりカオスの世界に入ってしまい、心が不安定になり易い
と想像します。

それ故、
そこまで敏感でない人に比べ、安定させる必要性がより高くなり、
何かに集中する必要性も、より高くなるのでは?と考えます。

それでは、
この様な理由で「並外れた集中力を持っている人」が
何故”問題や症状”となる対象に集中し続ける事になってしまった
のでしょうか?




次回は、
私が考えるその”理由”をお書きしてゆきたいと思います。

 

 

何故”問題や症状”となる対象に集中し続けるのか?

 

前回、
「情報(刺激)過多に陥ると脳が混乱し、心が不安定になる。
 そして脳の働きとしては、混乱を収拾させようとする。

 その一つの手段(傾向)として何かに集中する事によって心を安定させる。

 ところが「感覚過敏」を有している人は、そうでない人に比べて
 情報(刺激)過多に陥り易い。

 それ故、
 より一つの事に集中する必要性が出て来るから並外れた集中力を持つ
 事が多い」
といった私の推論をお書きしました。



もしそうだとしても、そういった「並外れた集中力」を持っている人が、
何故”問題や症状”となる対象に集中し続け、苦しまれているのでしょうか?

今回は私なりに考えるその”理由”をお書きしたいと思います。






<何故”問題や症状”となる対象に集中し続けるのか?>

例えば前々回お書きした所謂”醜形恐怖”のA子さんの例で言いますと、

A子さんが子供時代、
仲良しの友達が「ねえねえA子、(アイドルグループの)〇〇ちゃんは
目がパッチリした二重で可愛いよね!」と言ったとします。

ここでもしA子さんが感覚過敏を有していると、
その言葉を言った時の友達の微妙な声のトーンや表情、雰囲気等の
情報を沢山拾ってしまい混乱するでしょう。

A子(・・何故一重瞼を気にしてる私に敢えてそんな事を言って来たのかな
  ・・・。
  もしかしたら嫌味?、そう言えば時々私の事を冷たい目で見てる時が
  あるよな。

  でもこの前は私の悩みを聴いてくれたし、そうじゃないのかも・・・

  いや、体育祭の時もずっこけた私を見て笑ってたよな~

  あ~もうわかんなくなってきちゃった、
  私の事どう思っているんだろう?・・・)

等と情報(刺激)過多に陥ってしまい、
仮の”答え”として「友達は本当は私の事を嫌っているのかも?」
という考えを導き出す。

そしてA子が友達に接する態度がぎこちなくなってしまった結果、
その友達はA子より、他の友達と一緒に居る時間が増えた。

A子は傷つき、
「何で友達に嫌われちゃったんだろう?私のどこが悪かったのかな~

 私があの時、宿題を写させなかったからかなあ~、
 それとも、私の暗い性格が嫌になったのかなあ~・・・」
と再び混乱に陥り、

「いや、きっと私の顔が好きじゃなかったのに
 無理して付き合ってくれてたんだ。
 そうだ!この一重の瞼がダメなんだ・・」
等と、
仮説が確信に変わり、ひとまず混乱が収拾する訳です。

そうなると、
「整形してより綺麗になる事」が「他人から嫌われて傷つく」事を防ぐ、
或いは「他人から愛される」希望を叶える唯一の手段となるでしょう。



そしてそこに集中し続ける訳ですから、
「あんたは今のままでも綺麗だよ」と母親が言おうが、
「気にし過ぎよ」と言われても、聞き入れないでしょう。

何故なら、
その”確信”を手放してしまうと、再び混乱に陥り、
同時に「他人から嫌われる恐怖」や「他人から愛されない絶望」
の世界に戻ってしまうからです。



譬えて言うと、
借金が返せなくなり、混乱して心が不安定になった人が
「ギャンブルで稼いで返そう!」とそれに集中する事によって
心は安定するけれど、
結局借金が更に増えて、より苦しむ事になる、

つまり、
安定を求めて集中している対象が、結果として苦しむ方向性に偏っている
と言えるでしょう。

それでは、
そういった”問題や症状”となる対象に集中し続けて苦しんでいる人は
どうすれば良いのでしょうか?




次回からは、
そこから脱出するヒントをお書きしたいと思います。

 

 

”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント①

 

前回までに、

「(先天的・後天的に)”感覚過敏”を有してると情報(刺激)過多に陥り易く、
 そうなると脳が混乱し、心が不安定になる。

 そして脳の働きとして、混乱を収拾させる為に何かに集中する事
 によって心を安定させる。

 その集中先が(元来感覚過敏な人は不安になり易く、傷つき易いので)
 何かのきっかけで”問題や症状”となる対象に向かってしまい、
 心を安定させる為に、
 それ(こだわりや信念、常同行動、儀式等)に集中し続けるのだが、
 逆に苦しみ続けてしまう。」

という私の推論をお書きしました。

だとすれば、
様々な症状や障害と言われる状態になって、苦しんでいる人は
どうすれば良いのでしょうか?



今回からはそこから脱出するヒントをお書きしたいと思います。






<”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント①>

①トラウマ等の心の傷や不安を解消する



そもそも「感覚過敏」を有しているのであれば、多くの場合は
(情報過多から来る混乱を避ける為に)「並外れた集中力」を持っている
と考えられます。

ですから、その集中力を薬でごまかしたり(笑)するのは勿体ないと思います。

例えば、
その「並外れた集中力」を活かせば、研究・発明・芸術・創作等の
大切な資源になりますし、
”信念の人”として名を残す業績を成し遂げる可能性もある訳です。

或いは、
ギャンブルやアルコール、過食/拒食等に集中して安定している人を
入院させる等して、物理的に集中の対象をシャットアウトしてしまうのも
いかがなものか?

入院中は(集中する対象が物理的に無くなるので)我慢できても、
退院後はまた元に戻ってしまう事もあるでしょう。

何故なら物理的に刺激をシャットアウトしても、
記憶や思考や感情からの情報で心的に圧倒されるので、
常に心(脳)の中では、依然として集中対象を渇望していると思われるからです。

ですから私は集中力を削ぐ事や集中先を無くそうとする立場には
(緊急の場合は別ですが)余り賛同できません。



私の推論が正しければ、
(感覚過敏によって)「並外れた集中力を持っている人」が
心の傷や不安等の何かのきっかけで、
結果として自分や周囲が苦しむ方向へ集中し続けているとすれば、
まずは心の傷や不安を解消する事が先決だと思います。

※認知行動療法等は確立されたエビデンスのある技法で、
 次にお書きする新たな集中先(新たな信念、新たな行動等)への移行には
 素晴らしいと思いますが、
 時間が掛かったり、ドロップアウトしてしまう人がいらっしゃるのは、
 この部分が弱いからだと思います。

※具体的なトラウマケアや心の傷の修復、不安の解消等の方法は
 以前のコラムをお読み頂くか、お気軽にお問合せ下さい。

 

 

”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント②

 

前回お書きした「①」によって、
トラウマ等の心の傷や不安を解消できれば、
集中する対象を”問題や症状”に繋がるものから別の対象に移行させましょう。



但し、その前に今現在の心を安定させる必要があると思います。
まずはそのヒントから。






<”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント②>

②意識(大脳皮質)が無意識(大脳辺縁系)に圧倒されない様にする

「心を安定させる集中の対象を
 ”問題や症状”に繋がるものから別の対象に移行させる」

・・・言うのは簡単ですが、実行するのは難しいと思います。



何故なら、
そもそも心を不安定にしているものは
「感覚過敏」によって収集された
無意識下の過去・現在・未来の自分や他人に纏わるネガティブな記憶
(五感で感じたものや思考・信念、その時々の感情)が、

膨大な情報として、意識・理性を司る大脳皮質を常に圧倒し続けている
と考えられるからです。

ですから、
例えばゲームや動画に集中しようとしても
無意識下の膨大な記憶に圧倒されるとすぐに集中が妨げられるか、
ゲームや動画を見るのをやめれば、すぐにまたカオスの状態に戻って、
元の対象に集中してしまうでしょう。

だとすれば、
まず無意識から意識に上がって来る膨大な記憶に巻き込まれない様に、
距離を取る事から始める必要があると思います。

それでは、
どうすれば意識が無意識に圧倒されない様に距離を取る、
つまり自分を客観視したり俯瞰で見る事が出来る様になるのでしょうか?

今流行のマインドフルネス等も意識が無意識と距離を保ち、
巻き込まれない様にする方法ですが、
簡単な方法としては、「紙に書き出す」という事が役に立つと思います。

以下、その手順をお書きします。

(1)無意識から湧き出して来るネガティブな感情・感覚・記憶。思考・信念
 等を都度書き出してゆく



(2)書き出したものを下記の6つに分類・仕分けしてゆく

 例えば、
 A「過去の自分に纏わるもの」

  例「あの時の出来事で恥の感情と罪悪感を感じ、
    自分はダメ人間だと思った」



 B「過去の他者に纏わるもの」

  例「母にあんな事を言われて悲しかった。もう誰も信じられないと思った」



 C「今の自分に纏わるもの」

  例「私はコミュニケーションが苦手で、他人と関わるのが怖い!
    こんな私なんて生きている価値が無いと感じる」



 D「今の他者に纏わるもの」

  例「彼は今日もすぐに返信をしてくれない。
    ”他の女の子と会ってるのかな?”と思って胸が締め付けられる。
    淋しいし、情けないし、ムカつく!
    あれだけ”好きだよ”と言ってた癖に、
    やっぱり私の事なんてどうでもいいんだ・・・」



 E「未来の自分に纏わるもの」

  例「また、会社がしんどくなって辞めちゃった・・・。
    もう何回目だろう?
    このままじゃあ、私の将来どうなっちゃうんだろう?・・・
    こんな私なんて誰も必要としてくれないんだ、と思うと
    不安と恐怖と絶望に襲われる」



 F「未来の他者に纏わるもの」

  例「最近、彼は”忙しいから”と、会ってくれる回数が減ってきた
    ・・・。
    もしかしてフェイドアウトしようとしてるのかな?
    と考えると、胸が苦しくなって、今夜も眠れそうにない。
    結局私なんて誰からも愛されないんだ・・・」



 
ここまでできれば、
集中する対象を”問題や症状”に繋がるものから別の対象に移行させる
為の準備完了です。

次回からは、「集中先を別の対象へ移行させるヒント」を
お書きしてゆきたいと思います。

 

 

”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント③

 

前回お書きした手順に従って、

「無意識から意識に上がって来る膨大な記憶に巻き込まれない様に、
 距離を取る事」ができる様になれば、

集中する対象を”問題や症状”に繋がるものから別の対象に移行
させてゆきましょう。



ここで、
”集中する対象”としては、

・「ネガ(ティブなもの)」と「ポジ(ティブなもの)」の2方向



・「自分」「他者」「それ以外(仕事・趣味・勉強・家族・世の中/世界
 ・ペット等の興味の対象)」の3方向



・「過去」「現在」「未来」の3方向

といった、18種の方向が考えられます。



新たな”集中先”を考える時の基本としては、

「今の(症状や問題と繋がる)集中先とは違う方向に集中する」という事です。



但し、
今現在の集中先が次々と苦しみをもたらす”情報”を意識上に登らせてきて
それに圧倒されている状態だとすれば、

それを放っておいて、
「素敵な未来を想像して、そちらに集中しましょう!」
というのは通用しないと思います。



ですから、まず前回書き出した
無意識から湧き出して来るネガティブな感情・感覚・記憶。思考・信念
''等の情報に対して、
ポジティブな情報を集める事へ集中対象を移行する事''から始めた方が良い
と思います。

以下、その手順をお書きしまう。






<”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント③>

③集中する対象をポジティブな情報収集へと変える



例えば、前回の「A」の例で言うと、

A 「あの時の出来事で恥の感情と罪悪感を感じ、自分はダメ人間だと思った」



これに変わるポジティブな情報収集として、

過去の出来事で、誇らしさや自尊感情、貢献感等を少しでも感じ、
「私って、そんなにダメじゃないかも?」と感じた場面
をできるだけ沢山書き出し、
その時の感情・感覚・記憶・思考・信念等の細かい情報も
併せて書き出してゆく。

加えて、
今日から毎晩、一日を振り返って同様に感じた場面の詳細を書き出す等。



※同様に「B」~「F」に対するポジティブな場面と
 感情・感覚・記憶・思考・信念等の細かい情報も
併せて書き出してみましょう。



そしてこれを繰り返し、今の(症状や問題と繋がる)集中先が変わり、
最早無意識から湧き出して来るネガティブな情報に圧倒されなくなって来れば、
新たな集中先も見つけてゆきましょう。

 

 

”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント④

 

前回お書きした手順に沿って、ポジティブな情報収集を行ってゆき、
今の(症状や問題と繋がる)集中先が変わり、

最早無意識から湧き出して来るネガティブな情報に
圧倒されなくなって来れば、
新たな集中先を見つけてゆきましょう。



以下、そのやり方のヒントをお書きします。






<”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント④>

④新たな集中先を見つける

(1)過去からヒントを得る



前回お書きした手順に沿って書き出したポジティブな情報
(特に「A」と「B」)を読み返してみましょう。



どこで誰と居る時、そして何に意識を集中して何をしている時に
ポジティブな気分(安心・安らぎ・幸福感、誇らしさや自尊感情・貢献感、
楽しさ・喜び・ワクワク等)になっていた事が多かったでしょう?

そして、その時の感情・感覚・記憶・思考・信念は?

それを何パターンか書き出してみましょう。



例えば、

 A「過去の自分に纏わるもの」



  例「あの時の出来事で恥の感情と罪悪感を感じ、
    自分はダメ人間だと思った」



 B「過去の他者に纏わるもの」



  例「母にあんな事を言われて悲しかった。もう誰も信じられないと思った」

というネガティブな情報に対して、

 A’「家で、病気になった猫を”この子を救ってあげなきゃ!”に集中し、
   独りで必死で看病して、元気になった時・・・
   ホッとして、”私でも役に立てた!”と感じて、喜びで何か暖かいものが
   胸の中から湧き出てきた感じがした」


   
 B’「カフェで親友の相談に乗った時に、
   ”こんな私にいつも付き合ってくれて有難い!
   何とか恩返ししなきゃ!
   ”親友の気持ちが少しでも楽になる様に聴こう”に集中して

   ”助かった!こんな事を相談できるのは由美だけだから・・・
   有難うね”と言われた時・・・

   認めてもらえたと感じ、親友との繋がりを強く感じ、
   信頼できる人が居てくれるという安心感や喜びで、
   胸が熱くなって涙が出そうになった」

等とポジティブな情報を書き出してみます。



他にも
  「独りで自然の中で好きな絵を描いている時は、
   心地よい風や鳥の鳴き声を感じながら絵と自然の美やに集中して、

   気持ちいい!こんなに贅沢な時間を過ごしたのは久しぶりだな~
   私はやっぱり自然と絵が好きなんだなあと感じ、
   ほっこりした気持ちになった」

等々。

(2)”今”集中したい事をみつける



上記の(1)を参考にして
今、同じような感情・感覚・思考になれそうな事を
いくつか書き出してみましょう。



例えば、

A”「もう一度ペットを飼おう。植物を育てるのもいいかな・・・。
   難民の人へ寄付したり、ボランティアするのもいいかな・・・。」



B”「友人に連絡を取って、また話を聞いてあげたい。
  妹の相談にも乗ってあげたいかな・・・。
  元彼はとんでもない人だったけど、優しい彼氏が欲しいなあ」



他にも
  「また時間を作って自然の中で絵を描きたいな・・・。
   あ、そうだネイルアートも勉強してみたいな」

等々。

 

 

”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント⑤

 

前回お書きした手順によって新たな集中先をが見つかれば、
そこへ集中してゆきましょう。



     
<”問題や症状”への集中から脱出する為のヒント⑤>

⑤新たな集中先に集中してゆく

前回見つけた新たな集中先の候補へ集中し、
そこへ一歩でも近づく為に、今できる事から始めてみましょう。



ここでの注意点は、

「自分の顔の気に入らない所」や「強迫的な思考・行為」や「不安」
等といった”問題や症状”への集中をを減らそうとするのではなく、
”新たな集中先の候補”へ集中する時間を増やしてゆく事だと思います。

そしてもし候補が複数あれば、
全て試してみて、一番集中したい対象を見つけてゆきましょう。



例えば、
「え~っと、まずどんなペットがいいか?ネットで調べてみよう。
 観葉植物なら育てやすいし、今度の休みにでも買いに行こう。
 難民への寄付なら今すぐできそうだけど、ボランティアは・・・
 まずボランティアを募集してる所を探してみよう」
等。



そして、”小さな一歩”を踏み出してみて、
「何に集中している時に自分が一番心地よいか?」を考えて、
それに集中する時間を増やしてゆきましょう。

(複数あれば、器用な人はそれぞれに集中する時間を区切って、
 並行して集中して行くのもいいと思います)


”問題や症状”から離れ、
ポジティブな未来を創造してゆく

 

前回までにお書きした事をヒントにして、

今度は(”問題や症状”から離れた)ポジティブな未来を創造してゆきましょう。



但しここで注意が必要なのは、

過去のトラウマや心の傷が解消され、
過去のネガティブな情報がポジティブな情報に書き換わっている事、

そして、今現在、”新たな集中先”に向けて集中する時間を取り、
それに向けて行動を起こしているという事が前提条件になると思います。
(つまり、今迄お書きした事をクリアされている事)



何故なら、
人間は「過去がこうで、今がこうだから、きっと未来はこうなるだろう」
といった予測によって、心を安定させるといった脳の機能を有しているから
だと考えられるからです。



だとすれば、

過去のトラウマが解消されず、
過去と現在のネガティブな情報に圧倒されているのに、
「プラス思考になりましょう!」
「幸せな未来を思い浮かべましょう」
等と言われても無理があると思います。






<”問題や症状”から離れ、ポジティブな未来を創造してゆく>

⑥ポジティブな未来へ集中してゆく

(1)ポジティブな未来を想像する



独りになれる時間を確保し、
以前書き出した過去のポジティブな情報を読み返し、
その感覚を五感で味わってみましょう。



例えば、
カフェで相談に乗ってあげて、
「助かった!こんな相談ができるのは由美しかいない・・・有難う」
と言ってくれた時の親友の声、表情や周りの景色、温度や空気感、
コーヒーの香や味、座っている椅子や床の感じ、胸にこみあげてくるもの
や涙があふれそうな感覚」等を

今、その場に居てそれが今起こっているかの様に感じてみましょう。



次に
今、”新たな集中先”に取り組んでいる時に感じている事も
同様に五感で感じてみます。

そして、
「今取り組んでいる事を続けて、幸せになったとすれば、
 どんな未来になるだろうか?」
と自問します。

そしてそうなった未来の自分の或る日の一日の自分を密着取材したビデオ
(情熱大陸の様に)を観るかの様に、思い浮かべましょう。

更に、
その「或る日の自分の一日密着ビデオ」をイメージで見終わったら、
それをストーリーで書き出してみましょう。



例えば、
「朝7時に起きて、お気に入りの家具をそろえた部屋を見まわしている。
 隣に居る優しい旦那さんは今日は休みでまだ寝息を立てている・・・。
 旦那を起こさない様に気を付けながら、パンを焼いてコーヒーを淹れている。

 少し顔がほころんでいる。お気に入りの服を着たり用意をして、
 電車に乗って山へ向かっている。
 自然豊かで誰も居ない山は晴れ渡っていて、綺麗な花々が咲き乱れてい る
 ・・・。そこでスケッチをして・・・」
等々。

(2)ポジティブな未来へ集中する

上の「(1)」に従って、
ポジティブな未来をイメージし、それを書き出す事ができれば、
今度はそこへ集中してみましょう。



ここで大切な事は
「自分がその(未来の)場に居て、今それを行っている」と想像して、
その時の自分に成りきって、その感覚をしっかりと五感で感じる事
だと思います。



何故なら、
意識(大脳皮質)は(過去・現在・未来といった)「時制」を持っている
と考えられるので、
いくらポジティブな未来を想像しても、
「今がこんななのに、そんな未来なんて本当に来るのか?」
と拒否してしまう事もあるでしょう。

ところが、
無意識(大脳辺縁系)は「時制」を持たないと考えられますので、
未来に起きている事なのか、今起きている事なのか?を判別できないので、
イメージと五感を使って無意識に落とし込み、
それが「今起きている事」として認識してくれれば、
その実現に向けて働き始めると考えられます。

つまり、
「いかに意識の”門番”を通り抜けて、無意識にアプローチできるか」
が鍵で、
その為にはイメージと五感をフル活用する必要があると思います。

(引き寄せの法則等でうまく行かない場合は、この辺りが原因である
 と私は考えます)






以上、”問題や症状”から脱出し、ポジティブな未来を創造してゆくヒント
をお書きして来ましたが、お独りでは難しい場合はお気軽のお問合せ下さい。

 

 

 

 

 

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。