自己憐憫について
自己憐憫について
<前回からの続き>
今回は、
”自己憐憫”についてお書きしたいと思います。
<自己憐憫について>
”自己憐憫”とは、
「自分自身に対して哀れみの感情を抱く事」
と定義する事ができるでしょう。
自分の思い通りに行かなかった為に気落ちしたり、
自分が傷つく様な出来事があった場合に、
そんな自分に共感し、慈悲の心を向けてゆく訳ですから、
(敏感で、思いやる事ができ、尚且つ自分を客観視できる人にとっては)
とても大切な事だと思います。
例えば、
以前(5月30日の記事)の例で言いますと、
それまで課長に評価されていた入社2年目の人が
新卒で入って来た人の方を課長が評価する様になった為に、
自分の事を”可哀相”と慰めるC男さんとD男さんの例をお書きしました。
彼らが、嫉妬や怒りといった
交感神経系による闘争反応の炎に巻き込まれなかったのは、
”自己憐憫”によって腹側迷走神経系が働き、鎮火したから
と言えるでしょう。
ただ、その後の対応として
C男さんの様に、お酒に逃げ続ける等の
(交感神経系による)逃走反応を採ってしまう人もいれば、
劣等感に苛まれ、(背側迷走神経系による)凍りつき反応に襲われる人もいる
でしょう。
或いは、
D男さんの様に
(腹側迷走神経系と適度に制御された交感神経系を働かせ)
「もう一度、課長から信頼される様に頑張ろう!」と前を向く人
もいるでしょう。
自己憐憫の後に、どの神経系を働かせてどう行動するか?
に正しいとか間違いは無いと思いますが、
心身の健康といった観点からは、
D男さんの様に建設的に前を向けるに越した事は無いと思います。
次回からは、
「自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント」
をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>