自己否定/劣等感から抜け出すには?

自己否定/劣等感から抜け出すには?

<前回からの続き>

以前(6月10日)の記事で、



・自己否定や劣等感は、主に背側迷走神経系の凍り付き反応によるもの。



・そうなると、誰を見ても”劣等感”に苛まれ続け、
 (凍りついて)動きの無い状態が続き病んでしまう事も多い。



・この様なタイプの人は、快/不快に極めて敏感で、
「不快を感じる/感じさせるのは、全て自分のせいだ!」
 という考え方が身についてしまっているから。



・そうなった原因は、被虐待的な環境で育った為に敏感になり、
 おまけに否定され続けたトラウマがあるか、

 或いは、
 生まれつき極めて敏感な人が「自分はダメだ」「自分には価値が無い」
 と感じる出来事によって、プチトラウマとなっているか、

 のいずれかである可能性が高い。



といった私の考えをお書きしました。






だとすれば、
自己否定や劣等感から抜け出すには、どうすれば良いのでしょうか?

今回からは、そのヒントをお書きしてゆきたいと思います。









<自己否定/劣等感から抜け出すには?>






自己否定や劣等感から抜け出す為には、
以下の段階を踏んでゆく事が大切だと思います。






①自己イメージに関してのポジティブな面を探す

②自分へ慈悲の心を向ける

③抜け出した後のイメージを形作る

④それに向けて”半歩”踏み出す






次回からは、
「①」~「④」の一つ一つについて、より詳しくお書きしてゆきます。

 

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

自分に厳しく他人に甘い人(または、その逆)

 

他人がミスをした時は「誰にだってミスはあるよ。気にしない、気にしない」
と言ってあげるのに、いざ自分がミスをした時には自分を許せなくなる・・。

→所謂「自分に厳しくて他人に甘い人」ですね。

こういった方の多くは
「自分は特別だ!自分は他人よりも優れていなければならない」という信念
が根底にある訳です。

だから、その基準をクリアできない自分を責めてしまう。

では、何故「自分は他人より優れていなければならない」という信念を持つ
に至ったのでしょうか?

それはその更に根底に「自分は他人より劣ってる。悔しい!恥ずかしい!怖い!
だから他人より勝っている存在にならなきゃいけないんだ」という
劣等感に基づいた強迫的な思い込みがあるからだと思います。

勿論、それがうまく利用された場合はスポーツやビジネス等の分野で
一流になってゆく事もできるでしょう。

でも、その劣等感や強迫的な思い込みに支配され苦しんでる人は
何とかしないといけないでしょう。

逆に「自分に甘く、他人に厳しい人」も、
「自分を守って他人を引きずりおろさないと自分の能力や価値のなさが露呈
してしまう」という無意識の働きがあるからだと思います。

つまり、こちらも根底にあるのは「劣等感」です。

「自分に厳しく他人に甘い」

「自分に甘く他人に厳しい」

そういった意味では、どちらも劣等感が根底にあるから自分と他人を比較し、
自分に対する扱いと他人に対する扱いが違ってくるのだと思います。

では、どうすればその「劣等感」から解放されるのでしょうか?

多くの人の場合は、動機は劣等感からかも知れないですが、一流を目指し、
努力を積み重ねて行ったり、敢えて苦手な交流の中に飛び込んで行ったりして、
自信をつけて劣等感を埋めていくのだと思います。(人間的な成長ですね)

但し、今はまだ劣等感が強すぎて「そういった冒険がとてもできそうもない」
という人はどうすればいいのでしょうか?

そういった人は、まず「自分は劣等感を持ってるんだ」と認識する事
が第一歩だと思います。

次に「その劣等感が本当なのか?」を調べていきませんか?

例えば、「私は可愛くない」(だから彼氏ができない)といった思い込み
をしてる人は、街中のカップルで可愛くない女性を探してみるのもいいでしょう。

或いは、「僕は何をやってもダメだ」と思い込んでいる人は
周りの家族や友人・知人が全員「お前はダメだ」と言うかどうか
聞いて廻ってもいいでしょうし、
或いは「ダメじゃなかった場面」、や「少しでも成功した部分」を
書き出してみるのもいいかも知れません。

更には、劣等感を克服する為に行った努力を全て思い浮かべてみて
「自分がどれだけ努力したか?」、「その努力によって、どの部分が少しはマシ
になったのか?」等を挙げていって、過去の自分と比べてみるのもいいでしょう。

それでも「何の変化もない」とか「もう努力するのは無駄」と思う方は
カウンセリングを受けてみるのも一手段かも知れません。

 

#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

 

 

自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント(1)

 

<自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント>






①自己イメージに関してのポジティブな面を探す

自己否定や劣等感に苛まれている人は

被虐待的な環境で育った為か、

或いはもって生まれた敏感さ故に、ちょっとした出来事が
自己否定につながる様なプチトラウマとなったと推測されます。



そして、
いずれにせよまた否定されるのでは?といった恐怖・脅威
や
「自分はダメ人間だ」「自分には価値が無い」等と

身動きできない状態、つまり恐怖に対しての”凍り付き”
という防衛反応が継続してしまっていると考えられます。



これは、
「ポリヴェーガル理論」で言う所の背側迷走神経系による「凍り付き反応」
の状態です。



だとすれば、この状態のまま、
「思考や認知、行動を変えよう」
とか
「ポジティブ思考で行こう!」

等と決意したとしても、恐らくうまく行かないでしょう。



そうではなく、
まずは心身の治癒や社会的な交流に不可欠な腹側迷走神経系を起動させる
必要があります。



その為の第一歩として、
自分自身のポジティブな面に意識を向けてみましょう。






・今迄に他人に褒められたり、認められた場面を
 できるだけ沢山思い出してゆく
 (書き出してみても良いでしょう)



・今迄に「そこまで自分はダメでは無いのでは?」
 とか
 「私もそこそこ頑張ったじゃん」等と
 自分を(否定でなく)肯定的に捉えられる場面を
 できるだけ沢山思い出してゆく
 (書き出してみても良いでしょう)



・(そういった記憶が全くない場合は)
 「私の事を”ダメ人間だ”と思わない人は誰だろう?
 と想像してみる
 (家族/親戚の誰か?昔の友人?先輩/恩師?”推し”のアイドル?神/仏?)

 その人に、
 「私はダメ人間です!」と言ったとしたら、何て反論するだろうか?
 を考えてみましょう
 (それを書き出してみても良いでしょう)

その”材料”が少しでも調達できたら、
次回のヒント(2)へ進みましょう



※万が一「肯定的な場面も肯定してくれる人も全く思いつかない」という人は
 まずはそれを見出してくれて、腹側迷走神経系の起動に導いてくれる様な
 人(カウンセラー等)に頼ってみましょう

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント(2)

 

自己否定や劣等感が強い人は、

(過去に)否定されたり、比べられて価値下げされたり等といった
記憶や感覚、感情、認知等が
無意識(大脳辺縁系や脳幹)の中に貯蔵されています。



そして、
それらによって(理性的な判断や制御を行う)前頭前野が乗っ取られた状態
が続いていると言えるでしょう。



だとすれば、
まずはその乗っ取り状態を解除してゆく必要があります。



その為には、
自分を俯瞰で見る(客観視する)事ができる様になり、
否定されたり傷つけられた(過去の)自分に対して、
共感し、慰め、肯定し、勇気づけてゆくという作業が必要になると思います。









<自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント>






②自分へ慈悲の心を向ける

・否定されたり傷つけられたりした記憶を思い出す



・もしそれが自分の大切な人(親友/恋人/配偶者/我が子等)なら、
 どう感じるか?を想像する

 例:「可哀相」「酷い目に遭ったよね!・・・そいつら許せない!」
   等々



・その否定されたり傷つけられた為に自己否定が強い大切な人を
 どうすればそこから救い出せるか?を考える

 例:「あなたは悪くない!何の罪もないよ。
    否定してきたそいつらが最低だよ」
    と目を真っすぐに見て肩を叩きながら、何度も繰り返してあげる
   等々

・その大切な人に、どうしてあげれば勇気づけたり励ましたりできるか?
 を考える

 例:「だからあなたは悪く無い!あなたは他人を否定したり
    意図的に傷つける事はしてこなかったよね!
    だから今後あなたを否定する人に出逢ったら、
    ”あ~、この人はダメな人だわ”と思っていいし、
    真に受けなくてもいいよ!」と笑顔で頷きながら言ってあげる
   等々

・それを(胸の中に居る)”否定されてきた過去の自分”に対しても
 納得するまで、やってあげる。
 加えて、前回の「①」で見つけた自己イメージに関しての
 ポジティブな面も利用し、肯定してあげる

 

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント(3)

 

前回までの方法で、自分を客観視できる様になって、
自身に思いやり(慈悲)を向ける事ができる様になって
初めてポジティブな未来像をイメージする事ができるでしょう。









<自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント>






③抜け出した後のイメージを形作る

・ある朝目が覚めたら、
 魔法みたいに自己否定や劣等感がすっかり無くなっていたとすれば、
 どんな人生を生きたいか?を想像し、できるだけ具体的に細かく書き出す

 例:「郊外の静かでこじんまりしたマンションで独り暮らしして、
    好きな絵が行かせるIT系の会社でデザインの仕事をして、
    休日は友人達と出かけたり、優しい彼氏と食事に行ったり
    ・・・。」等々。

・そんな”未来の一日”を自分を主人公にしたドキュメンタリー番組
 を見てるかの様に
 朝起きてから寝る迄を音声付きの動画で見ているイメージをする

・今度は、その”未来の一日”を今まさに自分が体験してるかの様に、
 自分の眼で見て、自分の耳で聴いて、自分の肌で感じて、
 自分の鼻や口で匂い味わう、
 といった主観的にイメージしてゆく。

例:「あ~目覚ましが鳴ってるから起きなきゃ。
   でもこの布団は気持ちよくて暖かいなあ。
   カーテンの隙間から朝の陽ざしが差し込んでまぶしいなあ。
   でも今日も晴れみたいでさわやかだなあ。

   昨日は上司に褒められたし、きっと今日の仕事もうまくできるだろう。
   そして、また褒められたら嬉しいな。

   今夜は彼氏とデートだ。今日は私のリクエストで焼肉。
   この前の肉も美味しかったなあ。今夜も・・・(中略)

   あ、そろそろ出かけなきゃ。こうして歩いてると気持ちいいなあ。
   花壇の花が綺麗で、良い香りがする。・・・(中略)

   お早うございます!と私が言えば、職場の人達も
   笑顔で挨拶してくれてる。
   〇〇さんが朝からまたジョークを言ってくる。
   ほんと楽しい職場だわ。

   あ、部長が近づいてくる。
   ”本当に君には助けてもらってるよ!今日も期待してるよ!”
   って、優しい笑顔で言ってきてる。

   嬉しいなあ!胸がわくわくしてる。本当この職場は最高だ!」

等と、
五感をフル活用して、今起こっているかの様に、
できる限りリアルにイメージして、
その時の感情や感覚も再現できれば最高です。

 

#性格の改善については、こちらに原因と解決へのヒント
をお書きしてますので、ご参照ください

 

 

自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント(4)

 

前回の方法で、

ポジティブな未来像をイメージする事ができれば、
その未来に向けて、今できる小さな事を実行に移しましょう。









<自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント>






④それに向けて”半歩”踏み出す


   
 
前回お書きした方法によって、
魔法みたいに自己否定や劣等感がすっかり無くなっている”未来の一日”
を十分主観的にイメージできれば、
その感覚に暫く浸りましょう。



そして、

・その未来の自分からの視点で、過去(即ち、苦しんでいる今現在)の自分
 をイメージして眺めてみましょう


 



・どんな表情や姿勢、様子をしてますか?何か訴えている様に感じますか?






・その過去の自分を見て、どう感じますか?






・その過去の自分に思いやりや安心感を与えましょう

例:「君は悪くないし、ダメでもない。
   でも傷つけられてそう思い込んでしんどかったね。

   けど、今の僕を見てごらん・・・君がそんな地獄を耐え抜いた
   お陰でこうなれたよ!有難う。
   
   だから今は辛いだろうけど、大丈夫だから安心してね。」等々






・未来の自分から見て過去の自分、つまり今現在の自分へ
 半歩踏み出すアドバイスを与える

例:例えば、3年後の”未来の自分”としての感覚・感情を
  十分味わっている時に、

  (3年前の苦しい自分が、ほんの1ミリでも半歩でも
   今の自分に近づく為には何をすればいいかな?と考えて)

  「気持ちよく感じる布団を手に入れて、
   朝陽が差し込む場所にベッドを移動して、
   まず朝起きるところから始めてみない?」

  或いは
  「朝早く起きて外に歩きに行って、花の香りや風、鳥のさえずり
   等の自然を感じてみない?」

  また或いは、
  週に1日は、”未来の自分に成りきる日”を作って、
  未来の自分のイメージの中に出て来た事柄のうち、
  今無理なくできる部分を実行してゆく、等々。






※お独りでは難しい場合はお気軽にご相談下さい

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。