人間関係の悩み④他人への恐怖の解消・緩和(4)
人間関係の悩み④他人への恐怖の解消・緩和(4)
<前回からの続き>
今回は、
他人への恐怖の解消・緩和に役立つ「意識の向け先を変える」ヒント
をお書きしたいと思います。
<他人への恐怖の解消・緩和(4)>
(先天的/後天的に)「過敏さ」を持っていらっしゃる場合、
或いは
幼少期に主に被虐待的な所謂機能不全家族や否定的な家族環境
の中で育った為に長期に渡って日常的にプチトラウマを負い続け、
「発達性トラウマ障害」や「複雑性PTSD」等と呼ばれる状態
になった場合等は、
他人からの攻撃や否定に敏感になり、防衛的になってしまっている
場合が多いでしょう。
ですから、
自分が攻撃や否定を受けない様に
常に「相手からどう見られているか?」を気にして、
攻撃や否定を受けない様な(顔や髪形、体形、服装などの)「見た目」
や
自分の声や話す内容やふるまい方等に神経をすり減らしてしまうでしょう。
そうなると、
「こんなルックスの私なんて誰も相手にしてくれない」(醜形恐怖等)
とか
「髪型が決まらないから外出できない」
とか
「人前で発表できない」
とか
「雑談に参加できない」
等、
社交不安障害的なお悩みを持つ様になるでしょう。
これはつまり、
防衛的になっているせいで、
「”自分”がどう見られているか?どう評価されているか?」
「攻撃や否定を受けない様に”自分”をどう変えて行かないといけないか?」
等と、
常に「”自分”に意識が向いてしまっている状態」だと言えるでしょう。
この様に
自分に意識が向き続けてしまうと、相手の反応に、より敏感になり、
「あ!、すれ違った人が”ニヤ”っとしたのは
私の事を変だと思ったからに違いない」
「だから、もっと変に思われない様にしなきゃ!」
等と益々防衛的になり、益々自分に意識が向くようになるでしょう。
そういった人にとって役に立つ事は
意識の向け先を「自分」から「他人」へと変えてゆく事です。
<他人への恐怖の解消・緩和(4)>
④意識の向け先を変える
「自分がどう見られているか?どう思われているか?」
は意識の向け先が”自分”になっていますので、
相手に意識を向けて
「私がこの人の事をどう見ているか?どう思うか?」
というように、
自分が相手を評価する側に廻る事が役に立つと思います。
この時に大切な事は、
相手の良い所や自分より優れている所ばかりに目を向けるのではなく、
自分が面接官になったつもりで、良い所もダメな所も、
好きな所も嫌いな所も、公正に見てゆく事だと思います。
ここまでお書きした内容を実践されて
「協働調性」、「自己調整」の力がある程度身について、
意識の向け先も変える事ができたら、
「相手との適切な距離感を保つ」事を目指してゆきましょう。
<次回へ続く>