何故超短期でのカウンセリングが可能なのか?①
何故超短期でのカウンセリングが可能なのか?①
目次
私のカウンセリングでは1回~3回程度で、
どんなお悩みや症状でも、解決や改善の手ごたえを掴んで頂いたり、
寛解へ大きく近づく方が多いです。
(※約4 ,000ケースのうち、4回以上の長期間通われる方は全体の5%未満です)
例えば、
数百以上あると言われている心理学の学派の中で、我が国での現在の主流は、
傾聴をメインとする、「来談者中心療法」
と
「認知行動療法」と呼ばれるものです。
そして、いずれの方法に於いても、
終結に至るまでは、通常十数回~数十回の
カウンセリングが必要な事が多いです。
※中にはアメリカのMRIという機関で発展した
ブリーフセラピー(短期療法)という学派もあり、
こちらは数回での終結が多い様です。
様々な症状や障害、解決困難に思える問題等を
抱えておられるお客様にとっては、
「そりゃ、短期間で改善できたるに越した事はない」
といった思いと同時に、
「私の長年の悩みがそんな短期間で解決する筈もない」
という思いも抱かれると思います。
それでは何故超短期で改善する事ができるのでしょうか?
その答えをできるだけ分かりやすく簡単にお書きしたいと思います。
まずお客様は、
日常生活で何か困られている問題があり、
今の行動を変えたくても変えられないから
カウンセリングにお越しになられる訳です。
ですから、まず初めに
「どういうふうに行動を変えたいか?」
という目標を設定する必要があると思います。
(例)
A:「アダルトチルドレンの生き辛さから抜け出したい」
B:「依存症を克服したい」
C:「不安を無くしたい、性格改善したい」
D:「子供のゲーム依存と不登校に悩んでいる」
・・・等々。
例えば、
「A」の場合は、
「日常生活に於いてどんな場面で生き辛さを感じるのか?」
「その生き辛さの為にどんな事が妨げられてるのか?」
「生き辛さから脱したら、今はできないどんな事ができる様になるのか?」
等といった質問で、その方の「行動目標」を明確にしてゆきます。
(例)
→「自分の意見が言えず、人に頼れずに一人で仕事を抱え込んでしまい、
仕事に行けなくなってきた・・・
みんな頑張ってるのに、迷惑かけてるのが辛い」
だとすれば、
「迷惑かけるのが辛いので迷惑かけない様にしたい」
(その為には?)
→「迷惑かけない様に仕事に行ける様になる」
(その為には?)
→「一人で仕事を抱え込まない」
(その為には?)
→「自分の意見が言えたり、人に頼れる様になる事」
つまりこの場合は、
「自分の意見が言え、人に頼れる様になる事」
が、この人の行動目標になる訳です。
同様に、
「B」の場合は、ギャンブルやアルコール、SEX、恋愛、買い物、
過食等への依存をやめる事が行動目標で、
「C」は「A」と同様に、
「不安を無くしたり、性格改善できたら何ができるようになるか?」
が行動目標になり、
「D」は子供が学校に行く事やゲーム依存から脱却する、
或いは、以前の様に笑顔で元気になる、
といった事が行動目標になります。
この様に、自分(または子供や家族等の他者)の
「望ましい行動が出来る様になり、
望ましくない行動を減らしたり無くしてゆく」
といった、
「行動(アウトプット)を変える」という目標を明確にし、
お客様と共有する事がスタートだと思います。
ところが、
この「行動を変える」という事自体が曲者なのです。
「わかっちゃいるけどやめられない」
「しなきゃいけないけど、できていない」
といった経験は皆さんも少なからずあると思います。
まして、
変えた行動を日常生活で定着させる(般化と言います)
までは凄く時間がかかります。
ですから、
通常のカウンセリングでは時間がかかってしまうのも当然だと思います。
ところで、
この「行動(アウトプット)」に至るまでの流れとして、
①五感(或いはイメージ)での知覚(インプット)
②(それに纏わる)記憶の想起
③思考・意味づけの形成(認知)
④感情・情動の生起→生理的な変化
⑤反応・行動(アウトプット)
といったものが想定されます。
という事は、
「⑤」のアウトプットを変える為には、
「①」~「⑤」のどれか一つを、或いはすべてを変えれば良い訳です。
そして、その事を意識するか否か?によって、
カウンセリングが短期で終えられるのか?
それとも長期間かかってしまうのか?
の分かれ道になると思います。
#「私のカウンセリングの特長」については、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
何故超短期でのカウンセリングが可能なのか?②
前回の記事で、
「行動(アウトプット)を変える」為には、
①五感(或いはイメージ)での知覚(インプット)
②(それに纏わる)記憶の想起
③思考・意味づけの形成(認知)
④感情・情動の生起→生理的な変化
⑤反応・行動(アウトプット)
のどれか一つ、或いは全てを変えれば良いとお書きしました。
例えば、「来談者中心療法」」でしたら、
「①」~「⑤」のいずれも、積極的に変えてゆく働きかけは
殆どされないでしょう。
しっかりと傾聴し、共感する事によって、
お客様が「①」~「⑤」の変化を自ら起こしてゆけるような働きかけです。
ですから何より安全ですし、聴いてもらえてすっきりすると思いますが、
短期間での変化は難しいと思います。
また、「認知行動療法」では、
「①」の一部(例えば環境調整)と「③」と「⑤」 に働きかけようとします。
ところが、
トラウマチックな記憶の想起がフラッシュバックの様に生じてる場合の
「②」の部分や、
感情の抑圧によるイライラや涙が出て止まらない、等の「④」の部分は
直接的には扱いません。
(それを補う形の第三世代の認知行動療法として
「マインドフルネス」や「ACT」等が出ていますが・・)
ただし、認知行動療法の利点とすれば、
メジャーな症例毎にマニュアルがありますので、
それに沿ってカウンセリングを行えば、
当たり外れがなく、かなり確実な改善が証明されているという事です。
一方、
「ブリーフセラピー」(短期療法)では積極的で効果的なリフレーミング
(物事の捉え方の枠組みを変え、意味づけや思考を変える)を行い、
「①」、「③」、「⑤」、特に「⑤」の行動(や言葉)を変える事を促します。
加えて、
家族や集団の中で、誰か一人の「⑤」(アウトプット)が変わる事によって、
他のメンバーの「①」(インプット)が変わります。
=例えば、母親がゲームを止めない息子に対して、
「いつまでゲームしてるの?!やめなさい!」
と言い続けても子がゲームを止めないパターンがあった場合、
カウンセラーが、母親がすんなり納得できるようなリフレーミングを行い、
ゲームを止めない子供に対して、
何も言わず、肩を落として悲しそうな顔を浮かべ立ち去る・・・
という様に母親の「⑤」を変えたとすれば、
母親に対する子供の「①」のインプットが変わり、
当然以下の「②」~「⑤」の、
特に問題となってる子供の「⑤」の行動も変わる訳です。
そして、子供の「⑤」が変われば、母親のみならず
父親や兄弟等、家族全員のその子に対する「①」が変わり・・・と、
家族や集団自体が有機的に望む方向へ変化し続けてゆきます。
しかも実際の家族や集団の中で実行し続けるので、
家族や集団の「①」~「⑤」の変化が相互作用で維持され続けるので、
定着・般化が速やかに生じ、短期での改善が見込まれます。
※私見ですが、同じ「①」「③」「⑤」を変える事を目指しているのに、
認知行動療法とブリーフセラピーの改善までの時間の差があるとすれば、
以下の点の違いだと思います。
・「⑤」の行動(アウトプット)に変化を生じさせる様なリフレーミング戦略を
持っているか否か?
(認知行動療法でも「コラム法」等のリフレーミング手法がありますが、
ブリーフセラピーの場合は、「いかに無意識の抵抗をかい潜って、
お客様の心にスッと入るか?」を考えた、
瞬時に強力なリフレーミングを戦略として行います)
・「⑤」」の行動(アウトプット)を変える部分での実行のし易さ。
(認知行動療法では「暴露療法」等、
お客様にかなり頑張ってもらわないといけない課題を出す事もあります。
それゆえ、カウンセラーが励ましつつ、寄り添い
少しずつ変えてゆくので当然時間がかかります)
・家族や集団等の対人的な相互作用を利用するか否か?
(これに関しては上述した通りです)
・そのお客様が持っている、リソース(性格や目標・人間関係等の資源)
に注目し、それを生かそうとしているか?否か。
(ブリーフセラピーでは、「お客様に問題がある」とは考えず、
たとえ困難な症状でさえ、時にそれさえもカウンセリングに生かそう
としたり、
”毒親”でさえもリソースとして生かそうと考えたりします)
そしてそれによって、その人の自己肯定感や自己効力感にも影響が出たり、
家族や集団全体を一気にリフレーミングしたり、
等による事で「効率」に差が出たりすると思います。
但しお断りしておきますが、
私は決して「短期療法」が他より優れていると考えてる訳では、ありません。
傾聴や共感はどんなお客様にも必要な絶対条件だと思いますし、
それを望まれて、それによって楽になられる方には、それに徹します。
また、強迫性障害や依存症、不安障害、恐怖症などでは、
認知行動療法が不可欠だと思っています。
つまり、
「そのお客様の願いをできるだけ早く叶える為にはどうすれば良いか?」
といった「効率」を重視しています。
その為には「使えるものは何でも使う」といった、
ある種「功利主義的」なカウンセリングを目指しています。
次回は、私自身のカウンセリングについてお書きしたいと思います。
#「私のカウンセリングの特長」については、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
何故超短期でのカウンセリングが可能なのか?③
今回は私自身のカウンセリングの特徴をお書きしたいと思います。
まず、
お客様とカウンセリングでの目標を作り、共有します。
同時にお客様のリソースを探ってゆきます。
そして前回までにお書きした、
①五感(或いはイメージ)での知覚(インプット)
②(それに纏わる)記憶の想起
③思考・意味づけの形成(認知)
④感情・情動の生起→生理的な変化
⑤反応・行動(アウトプット)
に関して、
目の前のお客様の現在の「①」~「⑤」のパターンを把握します。
そして、
「①」~「⑤」の中で一番のキーポイントで、
変えやすいと思われる所に的を絞ります。
但し、
「②」の部分のトラウマや「④」の部分の感情の抑圧が大きい
と思われる方には、その処理を優先します。
(でないと、そこが引っ掛かって行動変容に
結びつかない事もあるからです)
加えて、
最近特に重要だと認識している事が、お客様の気質や傾向です。
例えばHSPや発達凸凹の傾向をお持ちか否か?
の見立ては特に重視し、
その場合は真っ先に考えないといけない事は、
「①」のインプットを変える(例えば環境調整)という事だと思います。
ここを押さえておかないと「③」や「⑤」に働き掛けても、
うまく行かない「難治例」となってしまい、
短期での解決は望めないと思うのです。
その後、
「①」~「⑤」の中でターゲットとした部分を変える為に、
様々な方法でリフレーミングします。
(リフレーミングはとても大切で、お客様の腑に落ちないと、
変化されるのは難しいと思います。)
※これは、家族療法の場合も同様で、
例えば、親御さんが我が子の”問題”を相談に来られた場合、
親御さんのお話から、親御さんとお子さん
(或いはご主人や他の家族も)の気質・傾向、リソース、
コミュニケーションパターン等から見立てをきっちりとし、
お子さんの「①」が変わる様に
親御さんの「⑤」が変わる様なリフレーミングを用いて介入してゆきます。
そして、
リフレーミングがうまく行くと、お客様はその部分を変えていこうとされます。
(その為に必要な簡単な課題をお出しします)
ここで、もしうまく行かなかった場合は、
「①」~「⑤」の中の他の部分に働き掛けます。
つまり、ターゲットは「①」~「⑤」の5つだけですので、
見立てを間違えずにリフレーミングがうまく行けば、
1~3回程度の面談の間に、お客様が望まれる方向へ
自ずと変化してゆく訳です。
では、
「日常生活での変化の定着(般化)はどうなるのか?」という問題ですが、
それに関しては、
「何故うまく行きましたか?」
「これができたら、次はこうして行きませんか?」
等と、「何故変化したのか?」「変化を継続したり
次の段階ではどう考え、どうしてゆけば良いのか?」という具体策を、
心理教育的に個々人に合わせてお伝えしますので、
後は実生活で実践して頂き、
ヒントが必要な時にのみ、またお越し頂ければよい訳です。
勿論、全ての方が「超短期」を望まれている訳ではないと思います。
実際「ここで肯定してもらって1週間の励みになる」
と週1回お越しになる方や、
「唯一の相談相手・話し相手になってほしい」
「何回かかってもいいから、私の辛い思いを受け止めてほしい」
と定期的にお越しになる方もいらっしゃいます。
ですから、
「超短期」を望まれる方も、じっくり話を聞いて欲しい方も
ご興味がお有りでしたら、ご連絡下さい。
#「私のカウンセリングの特長」については、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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