発達障害の悩み/苦しみから抜け出す方法①動機付け
発達障害の悩み/苦しみから抜け出す方法①動機付け
今回からは
発達障害の病態や症状等の生き辛さから抜け出す為の
具体的なヒントをお書きしてゆきたいと思います。
前回お書きした様に、
発達障害の寛解(診断基準から外れる事)
や
二次的な症状や主観的な生き辛さから抜け出す為には、
①発達(寛解/治癒)へのモチベーション(動機づけ)
を高める
②安心・安全の場を確保し、防衛反応を緩和する
③「メタ認知」(自分を客観視する)に纏わる神経系
の発達を促す
④「感覚過敏」や「トラウマ」による過度な反応
を抑える為の「感情の自己調整」に纏わる神経系
の発達を促す(または新たに造る)
⑤「考える共感(=社会的メタ認知)/心の理論」
に纏わる神経系の発達を促す
⑥(その上で必要に応じて)SSTや認知行動療法
等の教育/訓練によって社会的な適応を目指す
⑦(それでも難しい場合は)環境調整や薬物治療を検討する
という事が大切だと私は考えております。
今回はまず、
「①」についてお書きします。
<①発達(寛解/治癒)への
モチベーション(動機づけ)を高める>
「発達障害」とカテゴライズされた人(やそのご家族の人)は
「もう一生治らないのでは?」
という諦めと、
「もしそうなら、これからの人生は
どうなってしまうのだろうか?」
といった
不安や恐怖に苦しまれている事が多いと思います。
ただ、
発達障害の原因が(先天的/後天的な)神経系の発達遅滞
だとすれば、発達させる事ができる
と考えられますので、ご安心下さい。
(1)マインドセット
(脳の)神経系は”可塑性”といって、何歳になってからでも
変化し、新しい機能を獲得してゆく(=発達する)事ができる、
という事がわかっています。
実際、
スタンフォード大学のジャミール・ザキ博士の研究では、
ASDやADHDの人が苦手な”相手の視点に立つ”
という共感力(考える共感/社会的メタ認知/心の理論)も
発達/強化してゆく事ができると仰っています。
※詳しくはザキ博士のご著書
「スタンフォード大学の共感の授業」をご一読下さい
そして、
「発達障害は発達させる事ができる」というマインドセット
ができれば、
次に発達へのモチベーションを高めてゆきましょう。
(2)発達へのモチベーションを向上させる
発達障害と呼ばれる特性を持っていても
もし仮に今はそこまで深刻な困難を感じていない人は、
変化へのモチベーションを高める為に、この先の
「最悪の未来の想像」や「最高の未来の想像」
を書き出してみましょう。
例えば、
「他人の顔色を見過ぎてしまい、
少しでも相手の冷たい感じを感じたら、
怖くなってその人と話せなくなり、
自分から避けてしまい、孤独になってしまう。」
という傾向を持っている人の場合。
【最悪の未来】
「就職しても孤立してしまい、居場所がなくなり、
いたたまれなくなり退職してしまう」
(もしそうなったら最悪どうなる?)
⇒「転職先でも同じ事が起きて
結局働く場所がなくなってしまい、
最悪ホームレスになって
周りの人達から蔑まれるのに耐えられずに、
生きてゆく事ができなくなる・・・
そして最後には
”私の”人生は何だったのだろうか?”と感じるかも」
【最高の未来】
(もし神経系を発達させる事ができて、
今の苦しみが無くなったら?)
⇒「学校や職場に友人ができて、居心地がよくなって、
ストレスが減るから、自分の好きな趣味を楽しんだり、
もしかしたら彼氏もできるかも・・・」
(もしそうなったらどんな素敵な未来が待っている?)
⇒「そうしたら結婚して好きな人から愛されて
子供ができたら育てていって、
人生の最期に子や孫に看取られて
”こんな私でも幸せになれた!”
と満足して死んでいけるかも?」
また
例えば、
妻に「あなたは自分の事しか考えていない!」
といつも説教されて、
「お前の方こそ、過去の細かい事まで持ち出して、
自分の思い通りに動かない俺を否定しやがって!」
と逆ギレしてしまい、
夫婦仲がどんどん悪くなって行ってる事に
イライラしている夫の場合
【最悪の未来】
「このまま行ったら、遅かれ早かれ離婚になるだろうなあ」
(もしそうなったら最悪どうなる?)
⇒
「そうなったら、
”あなたのモラハラが原因だ!”とあいつは主張して、
子供2人の親権を取られ、
子供達と会わせてもらえないだろうに、
養育費だけは払わないといけなくなるだろうなあ」
(もしそうなったら最悪どうなる?)
⇒
「可愛い子供達の成長も見られないのに、
金だけ払わされて・・・。
しかも、お喋りなあいつの事だから
”夫のモラハラで別れた”って
周りに言いまくるだろうなあ。」
(もしそうなったら最悪どうなる?)
⇒
「そうなったら、家も売り払って子供とも逢えず、
養育費の負担もあるから
安アパートで独り淋しく酒浸りになりそうだなあ。
そして、あいつの話が広まって
”モラハラで女房に逃げられた男”
なんて世間様から見られたら
外出するのも億劫になりそうだ。
そして、益々酒に頼って心も体もボロボロになって
独り淋しく死んでゆくんだろうなあ。」
「そんな人生なんてまっぴらごめんだ!」
等々。
要するに
「最悪(不快)を避ける」事や「最高(快)を求める」
という事でモチベーションの向上を図る訳です。
※特にADHD傾向がある人は
”今の(快)刺激”に意識が集中しますので、
未来の想像(事の成り行きの想像)は苦手だと思います。
そういった場合は、
「そうなったら、1年後に(最悪)どうなりそう?」
⇒
「そうなったとしたら、その1年後には
(最悪)どうなってそう?」
等と短いスパンで
「最悪の最悪の最悪」等を考えてゆくのも良いと思います
次回は
②安心・安全の場を確保し、防衛反応を緩和する
についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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