RSD(拒絶過敏症)と発達障害,HSP②それらの関連性
RSD(拒絶過敏症)と発達障害,HSP②それらの関連性
前回お書きした様に、
RSD(拒絶過敏症)と呼ばれる
他人の拒絶や否定に対して過敏な反応をしてしまう人は、
●(快/)不快といった刺激に対して過度に敏感である
●他者との交流で安定する割合が大きい(Оタイプ)
●(敏感で「Оタイプ」の人が)対人交流でトラウマを負った
●感情のコントロール(調整)不全
といった、
4つの条件を満たしているのではないか?
と私は考えております。
RSDの概念を提唱されたウィリアム・W・ドッドソン博士は
「RSDはADHDを持っている人の大分部分に見られる」
と仰っておられますが、
私は
ADHDと言われる人以外でも、
上の4つの条件を満たしている様な、
例えばASDやHSP、HSS型HSP等と呼ばれる
敏感な人にはよく見られる反応だと感じております。
今回は、
この事について考察してみたいと思います。
<②RSD(拒絶過敏症)と
発達障害(ASD/ADHD)やHSPとの関連性>
①RSDとASDとの関連性
⇒先天的に「感覚過敏」と
「考える共感(=社会的メタ認知)」の不得意さ
といった特性を持っている人(=先天的なASD)で、
心を安定させる方向性として
「他者との交流で安定(Оタイプ)」
と
「不快刺激を無くす事で安定(Sタイプ)」
の比率が高い人の場合は、
親や他者との交流を求めるが、
相手の反応(言動や表情等)の意図を読み取る事が苦手なので、
「お母さんは僕の思う通りに愛してくれない」等、
愛着の形成がうまく成されず、
感情の自己調整機能が育たない可能性が出て来るでしょう。
その様な人の場合、
他者との交流でも相手の反応の意図が読み取り難いが故に、
「きっと彼は僕の事を否定してるに違いない」
等と決めつけてしまい、
(愛着形成不全の為に)対人交流においてもトラウマを負い易く、
RSDに見られる反応が起きる事もあると思います。
②RSDとHSPとの関連性
⇒「先天的な感覚過敏(HSP)」を持っている人が
何らかの理由で愛着形成がうまく成されなかった場合
や
虐待・ネグレクト等によって「後天的な感覚過敏」や
トラウマを持つに至った人(愛着障害も抱えていると思われる)で、
且つ、
心を安定させる方向性として、
「他者との交流で安定(Оタイプ)」
と
「不快刺激を無くす事で安定(Sタイプ)」
の比率が高い人の場合は、
虐待等によるトラウマが無かったとしても、
愛着障害によって感情の自己調整機能がうまく働かない為に
対人交流においても(拒絶・否定等の)トラウマを負い易くなり、
自己否定も強くなると考えられます。
ただ、
それでも(Оタイプなので)他者との交流を望んでしまうでしょう。
そして、
その際に「不快」を無くそうとするあまりに、
相手の顔色を見過ぎたり、迎合し過ぎたりでしんどくなる
でしょう。
そこまでしても、相手の拒絶や否定を感じると、
「あ~やっぱり私は嫌われるんだ」
と更に自己否定が強まり、
相手の拒絶や否定に益々敏感になってゆくでしょう。
何故なら、
「あの子に今度こそ受け容れて欲しい」
という願いを持ち続けると、
「拒絶・否定された」と感じた時には、
そのギャップで苦しくなりますから、
「どうせ私は嫌われるんだ」と自己否定しておけば
ギャップから来る苦しみが少しはマシになるから
だと考えられます。
(それでも勿論嫌われたり否定されると
ショックを受けますが・・・)
この場合もRSDに見られる反応が起きる
事があるでしょう。
③RSDとADHDやHSS型HSPとの関連性
⇒私はADHDの人やHSS型HSPの人も
(快)刺激を得る事で安定(Dタイプ)する割合が高い部分
は共通だと思います。
その中で
ADHDの人は、
生まれつき「考える共感」である、
他者の視点に立つ事が苦手で、
ASDの人と同様に、 愛着形成が成されずに
感情の自己調整機能が育たなくなる(=トラウマを負い易くなる)
可能性もあると思われます。
加えて、
先天的に感覚過敏(自分の快/不快に敏感)が強いが故に
不安定になり易いので(例えば、自分の発言で何故相手が
怒ったり拒絶したりするのかがわからなかったりすると
トラウマになり易い等)、
より安定させる、
即ち(快)刺激を得る必要が生じるでしょう。
次に
HSS型HSPの人も、
先天的な感覚過敏によって不安定になり易く、
加えて、何らかの理由で
愛着形成がうまく成されなかった場合は
より安定させる必要が生じて
(快)刺激を求める傾向も、より強くなってゆく
と思いますが、
(愛着の形成不全によって)
自分で感情を安定させる事ができずに、
対人交流においてトラウマを負い易くなってしまう
でしょう。
そして上記の様に、
愛着がうまく形成されなかったADHDやHSS型HSPの人
の中で、
(快)刺激を得る事で安定する事(Dタイプ)
に加えて、
他者との交流で安定(Оタイプ)する比率も高い人の場合は、
「他者との関係性の中で快刺激を求める」事を欲する
でしょう。
この場合は、
ASDやHSPの人と同様に
RSDに見られる反応が起きる可能性が高まる
と思います。
(対人交流においてのトラウマを抱えているのに、
他人を求めてしまう)
※但し、同じADHDやHSS型HSPの人の中でも、
(快)刺激を得る事で安定する比率は高い(Dタイプ)が、
他者との交流で安定する比率(О)が低い人は
「自分独りで快刺激を求める」という方向、
(例えば、ギャンブル/アルコール/薬物/買い物/ネット
等の依存症)に向かうでしょうから、
RSDの傾向は低くなると思います。
<結論>
RSD(拒絶過敏症)に見られる特徴は、
ADHDに限ったものではなく、
(ASD,ADHD,HSPに関わらず)
先天的/後天的に感覚過敏を有した人の中で
他者との交流で安定する傾向が強く、
且つ
何らかの理由で
愛着形成がうまく成されなかった人の場合は
(対人交流における)トラウマを負い易いので
誰でもRSDと呼ばれる状態になる可能性がある
でしょう。
そしてこのRSDは
他者との交流に苦しまれる
所謂「社交不安障害/対人恐怖」を抱えておられる方とも、
強い関連性があると思います。
⇒その辛さから抜け出すヒントは
今後またお書きしたいと思います。
※勿論、発達障害と定型発達がスぺくトラム(連続体)で
線引きが難しいのと同様に、
自分がRSDなのか否か?
や
ASDとADHDやASDとHSP、
ADHDとHSS型HSP
もスペクトラムであると考えております。
次回からは
「学習障(LD)」についての考察
をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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