雑談が苦手な方へ
雑談が苦手な方へ
目次
「私が好きなアニメの話をクラスの友人から振ってこられたら
沢山話せるのに、
それ以外の話になると何を話していいのか?わからなくなって
黙ってしまう・・・」
「仕事の打ち合わせや会議ではまともに話せるのに、
同僚とのランチや会社の飲み会では何を話していいのか?
わからなくなる」
「初対面の人とはまだ会話ができるのに、
毎日会っていると話題が尽きてしまって、沈黙の時間が続いてしまう
・・・。 私はきっと”二度見しり”だろうなあ」
うちのルームにも
「雑談が苦手」とか「二度見しり」等で
学校や職場での人間関係がうまく行かずに悩んでお越しになる方も多いです。
では一体、何故そうなってしまうのでしょうか?
その前にまず、
雑談が苦手な為に悩んでおられる方は、
「他人と親密になりたいのに、なれない」
「他人からハブられたくないのに、うまく行かない」
といった、
「他者との交流を求める気持ち」が強いのに
それが叶わないから悩んでいるはずです。
ですから悩んでおられる方は、
まずは
「私は本当は他人と交流したいんだ」と
自分の本当の欲求を認めてあげませんか?
(それでは改めて)
他者との交流を求める気持ちが強いのに、
その為に必要なフランクな会話・雑談が
何故苦手になってしまったのでしょうか?
次回からは、
「雑談が苦手になっている原因」
と
「雑談ができる様になる為のヒント」
をお書きしてゆきたいと思います。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
何故雑談が苦手なのか?①脳の機能的/器質的な問題
前回お書きした「例」の様に、
「他人と交流したい」
「他人と親密になりたい」
のに、
それを妨げてしまうであろう「雑談が苦手」とか「二度見しり」
という”問題”は何故起こってしまうのでしょうか?
今回からは
私が考えるその”原因”についてお書きしてゆきたいと思います。
まず、
原因としては主に
①「脳の機能的/器質的な問題」
②「感覚過敏によるもの」
③「(プチ)トラウマによるもの」
の3つに分類できると思います。
今回はまず「①」の原因についてお書きします。
<雑談が苦手な原因①脳の機能的/器質的な問題>
「自分の好きな話題」や「初対面の時に訊く事、訊かれる事」、
「会議や仕事の打ち合わせで話す事」等は
大体決まったテンプレートがある筈です。
つまり、
大脳に記憶として既に定着しているものを使えばよいので、
それを取り出すだけで済むはずです。
一方、
自由な会話・雑談には決まったパターンはほぼ無いと言えるでしょう。
ですから、
(1)相手の言っている話の内容に集中する
(2)それを把握しておいて、相手が「何を言いたいのか?」を要約する
(3)次に相手が「どういう答えを望んでいるのか?」
「どういう答えなら会話がうまく進むのか?を想像する
(4)頭の中で導き出したその”答え”を要約して発話する、
といった事を瞬時にしていかないといけない訳です。
ところが、
生まれつきに脳の「ワーキングメモリー」等の短期記憶域や
「統合力」がうまく働きにくい人は
「(1)」、「(2)」の部分で躓く事があるでしょう。
つまり、
自由な会話は脳に定着している潜在記憶を使うのではなく、
ワーキングメモリー等の一時的・超短期的な記憶域を使って
その直前までの内容と今の内容のどちらも要約(統合)して覚えておきながら、
それらをまた統合し、辻褄が合う様に次の発話を考える・・・
といった事を瞬時に繰り返しているのだと思います。
ところが、
「内容を統合する力」が足りないとワーキングメモリー等の短期記憶域は
すぐ一杯になるでしょうし、
逆に
「短期記憶域」に問題があると、統合しようにもその材料が得られない、
という事になり、
いずれにしても話の文脈が繋がらず「相手が何を言ってるのかわからない」、
或いは
「何を話せば良いのかわからない」
という事になるのではないでしょうか?
次に、
「(3)」の「相手の望んでいる事を想像する」「空気を読む」
等が苦手な人は、
「空気が読めない」等と言われたりして、
親密になる事を妨げる場合もあるでしょう。
これは恐らく、
「相手への共感力」に関係していると推測されている
脳の内側前頭前野やミラーニューロン等がうまく働きにくいせい
かも知れません。
次回は、
「雑談が苦手になっている原因」の2つ目についての推察をお書きします。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
何故雑談が苦手なのか?②感覚過敏によるもの
今回は
「雑談が苦手になっている原因」の二番目として考えられる
「感覚過敏」によるものについてお書きします。
前回お書きした様に、
自由な会話・雑談には決まったパターンはほぼ無いと言えるでしょう。
ですから、
(1)相手の言っている話の内容に集中する
(2)それを把握しておいて、相手が「何を言いたいのか?」を要約する
(3)次に相手が「どういう答えを望んでいるのか?」
「どういう答えなら会話がうまく進むのか?を想像する
(4)頭の中で導き出したその”答え”を要約して発話する
といった事を瞬時にしていかないといけない訳です。
ところが、
生まれつき「感覚過敏」があると、
上の「(1)」「(2)」の部分で躓く事があると思います。
例えば、
自分にとっての快/不快に極端に敏感な人なら、
興味の無い話題(=不快)は頭に入って来ないでしょうし、
逆に
興味を魅かれた部分(=快)やわからない部分(=不快)に引っ掛かって、
頭の中で想像を膨らませるか、不快を避けてすっきりする為に、
”答え”を探し続けて想像を巡らせてゆく事もあるでしょう。
そしてそうしている間に、会話について行けなくなるでしょう。
更に
五感が極端に敏感な人は、
相手の「表情」「目つき」「姿勢」「動き」「声色」「周りの音や声」
「その場の匂いや温度、雰囲気」等、
とてもたくさんの情報を拾ってしまい、話の内容に集中できない、
という事が起こり得るでしょう。
(上記の様に、五感からの刺激の中で”快”や”不快”を感じるものがあれば、
それに集中して、頭の中の想像の世界に入ってゆく事もあると思います)
次回は、
「雑談が苦手になっている原因」の3つ目についての推察をお書きします。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
何故雑談が苦手なのか?③(プチ)トラウマによるもの
今回は
「雑談が苦手になっている原因」の三番目として考えられる
「(プチ)トラウマ」によるものについてお書きします。
前回、前々回にお書きした様に、
自由な会話・雑談には決まったパターンはほぼ無い為に
(1)相手の言っている話の内容に集中する
(2)それを把握しておいて、相手が「何を言いたいのか?」を要約する
(3)次に相手が「どういう答えを望んでいるのか?」
「どういう答えなら会話がうまく進むのか?を想像する
(4)頭の中で導き出したその”答え”を要約して発話する
という工程が必要になると考えられます。
ところが、
トラウマやプチトラウマを抱えているせいで、
特に(1),(3)で躓いてしまう事は起き得るでしょう。
例えば、
幼少期に父親から虐待を受け、それがトラウマとなってしまっている人が、
大きな声の相手や表情や声に相手の怒気を感じた場合は、
恐怖に支配され、話の内容は入って来なくなるでしょう。
※トラウマをもたらせた父親を感じさせる要素が相手にあった場合も
同様の事が起きるでしょう(転移)
そして、
「どういう答えを言えば相手が攻撃して来ないのか?」
等と防衛的になり、相手の顔色を見過ぎて頭が真っ白になって、
上の「(3)」がうまいかなくなる事もあると思います。
また例えば、
生まれつき感覚過敏を持っている人が、幼い頃クラスメイトや家族に
「お前の言っている意味がわからない」とか
「あんたは空気読めないよね!」とか、「会話ができない子だね!」
等と言われた事がプチトラウマとなっている人も同様に
「(1)」や「(3)」で躓きやすいと思います。
次回からは、
「どうすれば雑談ができる様になれるのか?」についてのヒント
をお書きしてゆきたいと思います。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
どうすれば雑談ができる様になれるのか?①
今回からは
雑談が苦手な方、二度見知りしてしまう方に向けて、
雑談ができる様になる為のヒントをお書きしてゆきたいと思います。
今回はまず、
「脳の機能的/器質的な問題」によって雑談が苦手になっている
と考えられる人に向けて。
①脳の機能的/器質的な問題
以前(5月9日)お書きした様に、
生まれつきに脳の「ワーキングメモリー」等の短期記憶域や「統合力」が
うまく働きにくい人は
話の文脈が繋がらず「相手が何を言ってるのかわからない」、
或いは
「何を話せば良いのかわからない」
という事になる恐れがあるでしょう。
また、
生まれつき「相手への共感力」の部分が不足している場合は、
話が嚙み合わなくなったり、
「空気が読めない」と言われる事もあるでしょう。
その様な人が雑談の苦手さを克服するヒントをお書きしたいと思います。
<雑談ができる様になる為のヒント①脳の機能/器質的な問題の場合>
(1)相手の声・話すスピード・表情・姿勢・動作(身振り・手振り等)
を観察する
元々、短期記憶域や統合力がうまく働きにくいのであれば、
「相手の言った事を全て把握しよう」
とか
「こっちの言いたい事を的確にまとめよう」等といった事を意識すると
大変な事になるでしょう。
そうではなく、
相手の声・話すスピード・表情・姿勢・動作(身振り・手振り等)
等を観察してゆきましょう。
(2)”それ”が変化した時を捉える
人が会話をする時には、
「話を聞いて欲しい」「もっと喋らせて欲しい」「会話を楽しみたい」
「肯定して欲しい」「認めて欲しい」「わかって欲しい」「慰めて欲しい」
「相手の事を知りたい」「自分と合うかどうか探りたい」
等といった目的(=ポイント)がある筈です。
※ポイントのパターンは大まかには10種類も無いでしょうから
覚えておきましょう
そして、
その”ポイント”に差し掛かると、
相手の声や表情、姿勢・動作等の変化に現れる事が多いでしょう。
ですから、
その”ポイント”以外の部分は「そうだよね」とか「そうそう!」等と
肯定的な相槌を打っておくと良いでしょう。
(3)”それ”が変化した時の対応
相手の声や表情、姿勢・動作等が変化した時には
・相手の感情を想像する
その時の相手の感情は(声や表情、姿勢・仕草等から)
「喜び/楽しい/満足/安堵」なのか?、「驚き」なのか?
「怒り/憎しみ/不満」なのか?、「悲しみ」なのか?
「寂しさ」なのか?「不安/恐怖」なのか?、「恥ずかしさ/情けなさ/自責」
なのか?・・・
等と想像してゆきましょう。
※感情のパターンも大まかには10数種類くらいでしょうから
覚えておきましょう
・相手の感情に合った相槌を打ち、質問によって話を膨らませる
例:
A子「あの先生キモイ・・・授業中にチラチラ私の事を見て、
目を合わすとすっと目を逸らすんだよ」
(眉をしかめながら、低く小さな声)
私「そうそう、本当にキモいよね!私もこの前”チラ見”された。
気づかなかったけど、前からよくそんな事あったの?」
A子「そうよ!あったあった!・・・あいつったら・・・」
A子「そう言えば、この前B子と駅前のクレープ屋へ行ったんだ」
(にこやかな表情で弾んだ声)
私「美味しかったの?」
A子「美味かった!、あんなクレープは初めて食べたよ」
(声が強くなって、目も大きくなった)
私「そんなに美味しかったの?!!普通のとどこが違ってたの?」
等々。
※LINEやメールのやり取りでは、
「相手が送ってきた文章のポイントを要約して紙に書き出す」
⇒「自分の返事を思いつくままに紙に書き出す」
⇒「相手のポイントを外さない様に要約して紙に書き出す」
といった作業を予め紙に下書きしておけば、
紙が短期記憶域の代わりになるでしょうし、要約し易いと思います
次回は、
「感覚過敏によって雑談が苦手になっている人」に向けて、
それを克服するヒントをお書きしたいと思います。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
どうすれば雑談ができる様になれるのか?②
今回は、
以前(5月13日)お書きした様な
「感覚過敏によって雑談が苦手になっている人」
に向けて、
それを克服するヒントをお書きしたいと思います。
<雑談ができる様になる為のヒント②感覚過敏の場合>
(1)自分がどんな友人を求めているか?を把握する
(生まれつきの)感覚過敏、特に自分にとっての快/不快に対する過敏さ
によって、雑談が苦手になっている人は、
まず自分がどんな友人とどんな関係になれば”快”を感じるか?
を書き出してみましょう。
例:
「趣味の話が楽しくできる人」「勉強でわからない所を教えてくれる人」
「悩みを打ち明けられる人」等々。
(2)相手に意識を向けて評価してゆく
例:「A君は趣味の話が合いそうだけど、性格が合わなさそうだから
表面的な趣味の話だけに留めておいた方がいいかも?」
「B君はどこか冷めた感じだけど、勉強はできるし、
教えてもらえる関係になれるかも?」
「C君は趣味は合わなさそうだけど、面倒見が良くて素直そうだから
悩みを聴いてもらえる関係になれるかも?」
等々。
(3)自分の目的に合いそうで、自分の評価が高い人
とコミュニケーションを取る
ターゲットとなる相手とコミュニケーションを取る時には、
たとえば、
興味の無い話題(=不快)やわからない部分(=不快)が会話の中で出て来た
としても、
「この人と友達になったら、趣味の話を沢山話せたり、
一緒にイベントへ行ける様になるかも?」等と
自分にとっての”快”に意識を向けて、
そうなった時の”快”の想像に切り替えて、
”不快”を引きずらない様にしましょう。
更に五感が極端に敏感で、相手や周囲の情報を拾いすぎて
話の内容に集中できなくなる人は
(相手の話の内容+)「自分にとって心地よい刺激」を一つ選んで
それに集中しましょう。
例:「相手の人の優しい表情」、「安心感を感じさせる相手の声」、
「窓から入って来る心地よい風と鳥の鳴き声」、等々。
次回は、
「(プチ)トラウマによって雑談が苦手になっている人」に向けて、
それを克服するヒントをお書きしたいと思います。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
どうすれば雑談ができる様になれるのか?③
今回は、
以前(5月16日)お書きした様な
「(プチ)トラウマによって雑談が苦手になっている人」
に向けて、
それを克服するヒントをお書きしたいと思います。
<雑談ができる様になる為のヒント③(プチ)トラウマの場合>
(1)(プチ)トラウマの処理
相手によっては、対話の際に過去のトラウマがフラッシュバックしたり、
強い身体反応(頭が真っ白になったり、呼吸が苦しくなったり、心臓が
バクバクする等)
や
ネガティブな感情(不安・恐怖、恥、等)が出て来るのであれば、
何らかのトラウマが関わっている可能性が高いでしょう。
だとすれば、
「EМDR」や「ソマティック・エクスペリエンシング」等で
トラウマを処理しておく事も大切です。
※詳細は省略します
(2)転移を防ぐ
無数のトラウマがあり、
特定の場面に絞れなかったり(複雑性PTSDや発達性トラウマ障害等)、
特定の場面を思い出せなかったりする場合で、
今も特定の相手(例:年上の男性、同年代の同性、特徴的な人、等)に対して
共通して身体反応やネガティブな感情が生じてしまう人は、
その特定の相手と、過去にトラウマをもたらせた相手を
無意識がダブらせてしまっている(転移)可能性があります。
そういった場合は、
転移している過去の相手を思い出し、転移を防ぐ事も有効です。
※詳細は省略します
(3)自身の客観視と自分への好奇心・慈悲
トラウマ反応として自身の中に生じている身体反応やネガティブな感情を
「自分=反応や感情」等と、自分と同一視してしまうと、
自分でケアする事ができなくなります。
ですから、
それらの反応や感情を自分と切り離して客観視し、
その上でそれらに好奇心と興味を持って慈しみケアしてゆく、
という事が必要です。
※詳細は省略します
(4)相手への集中と好奇心・慈悲
上記の「(1)」~「(3)」によって、
(ポリヴェーガル理論で言うところの)
交感神経系による逃走/闘争反応やパニック/混乱が落ち着き、
背側迷走神経系によるシャットダウン/解離から回復して初めて、
他人との交流システムである腹側迷走神経系が働くと考えられます。
そうなれば、
「この人はどんな人なんだろう?」「何が好きで嫌いなのかな?」
「どんな考え方をする人なんだろう?」
等と、対話の相手に興味と好奇心を持ったり、
「この人を楽しませて、笑顔にするにはどうすればいいのかなあ」
「この人の役に立つにはどうすればいいのかなあ」
「この人の気持ちが楽になる為にどうすればいいのかなあ」
等と、慈悲を持って相手に集中する事が可能になります。
そしてそれが実行できれば、
自ずとスムーズな会話と暖かい交流が可能となるでしょう。
※お独りでは難しい場合はお気軽にお問合せ下さい。
#人間関係の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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