嫉妬、憧れ、自己憐憫

嫉妬、憧れ、自己憐憫

A子

「中学の時は、私はクラスの女子からも”可愛い”と言われて、
 その気になっていた。

 でも、高校のクラスの”ユミ”は、”超可愛いよね!”と
 みんなからチヤホヤされて、私は影が薄くなってしまった・・・。

 悔しい!調子に乗ってるユミを許せない!
 絶対に化けの皮を剥がしてやる!」

B子

「中学の時は、私はクラスの女子からも”可愛い”と言われて、
 その気になっていた。

 でも、高校のクラスの”ユミ”は、”超可愛いよね!”と
 みんなからチヤホヤされてる。

 いいなあ~、私もユミみたいになりたいなあ~。

 まずはダイエットして、バイトでお金を貯めてプチ整形もしたいなあ」






C男

「去年、新卒で入社した時は、
 課長から期待されてちょくちょく飲みにも連れてってもらった。
 だから必死で頑張って成果も上げてきた・・・。

 なのに、今年の入社組の中で、ずば抜けて仕事ができる奴が居て、
 課長はそいつに乗り換えたみたいで
 重要な仕事はそいつに廻す様になって
 この間”C男君、彼のサポートに廻ってくれ”なんて言ってきた。

 ああ~俺は頑張ってきたもんな、なのに見放されて可哀相だよなあ。
 と、昨夜もヤケ酒を飲んで、今朝も二日酔いだ」

D男

「去年、新卒で入社した時は、
 課長から期待されてちょくちょく飲みにも連れてってもらった。
 だから必死で頑張って成果も上げてきた・・・。

 なのに、今年の入社組の中で、ずば抜けて仕事ができる奴が居て、
 課長はそいつに乗り換えたみたいで
 重要な仕事はそいつに廻す様になって
 この間、”C男君、彼のサポートに廻ってくれ”なんて言ってきた。

 ああ~俺は頑張ってきたもんな、なのに見放されて可哀相だよなあ。
 でも、確かにデスクワークはあいつには叶わないけど、
 営業には自信がある。
 よし、営業力をもっと磨いて、課長の信頼を取り戻そう!」









皆さんの中でも、

「嫉妬の暗い炎を燃やしてしまう事」

「誰かに憧れる事」

「自分を憐れむ事」

を経験された方も数多いと思います。



勿論、
「嫉妬」「自己憐憫」等は自然と生じて来る思考や感情ですので、
それ自体を否定する必要は無いと思います。



ただ中には、

「嫉妬が止まらなくて、相手を傷つけてしまった」
とか
「"自分はダメだ"と自信を失い、仕事や勉強のやる気も無くなってしまった」
等といったお悩みを抱えてる人もいらっしゃるでしょう。



そういった人はどうすれば良いのでしょうか?






次回からは、

「嫉妬と憧れの違い」、
「自己憐憫について」、
「嫉妬や自己憐憫を幸せの方向へ向けるヒント」

といった事をお書きしてゆきたいと思います。

 

 

嫉妬と憧れの違い

 

今回は、

「嫉妬」と「憧れ」の違いについてお書きします。









<嫉妬と憧れの違い>






①嫉妬とは?

”嫉妬”

「自分と同じレベルだと感じている人が、
 自分よりも優れていると感じた時に抱く妬みや嫉みといった感情」

と言えるでしょう。






②憧れとは?

それに対して”憧れ”とは、

「元々自分よりも上のレベルの人と認めている人に対して抱く感情」

と言えるでしょう。

”嫉妬”自体は自然な感情ですので、
その感情をネガティブに捉えたり、抑圧してしまう必要は無いと思います。



但し、

前回お書きした「A子」の例の様に
”嫉妬した相手を下げようとする人”は、

ターゲットになった人に迷惑を掛ける事も出て来るでしょうし、
人間関係をうまく結べなくて、本人自身も困る事もあるでしょう。



逆に「B子」の例の様に
”嫉妬した相手に追いつこうとする人”は、

誰も傷つける事無く建設的で、自己成長に繋がってゆくでしょう。






次回は、その辺りをお書きしたいと思います。

 

 

嫉妬した相手を下げようとする人

 

今回は、

同じ”嫉妬”でも、

「嫉妬した相手を下げようとする人」

「嫉妬した相手に追いつこうとする人」

違いを考察してみます。









①嫉妬した相手を下げようとする人






”嫉妬”自体は自然な感情ですので、

その感情をネガティブに捉えたり、抑圧してしまう必要は無いと思います。



ただ、

「同じレベルのライバルに自分が負けている」
と感じる事は誰しも不快でしょう。



特に、

”自分の快/不快”に極めて敏感で、

尚且つ、
自分を客観的に評価するという”想像力”が弱い人で、

しかも、
相手の快/不快(を想像できない為)に鈍感であったり、
相手への共感力や思いやりが弱い人は、
(自分を省みて客観的に評価できない為に)

「何で私が変わらなきゃいけないのよ!
 私が不快を感じるのはあいつのせいだ!」
と考え、

(足を引っ張られた相手の快/不快に無頓着であったり、
 相手への思いやりに欠ける為に)
「あいつに嫌がらせして、ギャフンと言わせてやる!」

等と、
嫉妬の炎をメラメラと燃やす事になるでしょう。
(前述の「A子」の例)









②嫉妬した相手に追いつこうとする人






逆に、

前述の「B子」の例の様に、

”自分の快/不快”に極めて敏感で、
「同じレベルのライバルに自分が負けている」といった
強い不快を感じる(ここまでは「A子」と同じです)が、

自分を客観的に評価するという”想像力”が備わっていて

しかも、
相手の快/不快にも敏感で、相手への共感力や思いやりが強い人(ここは
「A子」と違う所です)は、

自分の足りない部分をちゃんと評価して相手を価値下げせず、
逆に憧れを持って、追いつこうとする訳です。






次回は

「嫉妬した相手や憧れの人に劣等感を抱く人」
についてお書きしたいと思います。

 

 

嫉妬した相手や憧れの人に劣等感を抱く人

 

<嫉妬した相手や憧れの人に劣等感を抱く人> 

「嫉妬した相手や憧れの人には自分は絶対に追いつけない」
と感じる人もいらっしゃいます。



これはある意味”諦め”であり、これも自然な感情ですので、
それ自体を否定する必要は無いと思います。



ここで、

「私はあの人とは違う」とか「俺は俺!等と
割り切れたら良いのですが、

中には、

「あの人と比べて私はここもダメ、あそこも劣っている・・・。
 本当に私はダメ人間だ」
等と自己否定から劣等感を抱く人もいらっしゃいます。



これは、
「不快を感じさせる相手をやっつけよう!」
とか
「不快を無くす為に自分を変えて行こう!」
等といった、

交感神経系のある意味パワフルな闘争/逃走反応とは違い、
背側迷走神経系の凍り付き反応によるものと思われます。



そうなると、
誰を見ても”劣等感”に苛まれ続け、(凍りついて)動きの無い状態が続き、
病んでしまう事も多いでしょう。

この様なタイプの人は、快/不快に極めて敏感で、
「不快を感じるのは、全て自分のせいだ!」
という考え方が身についてしまっているからだと思います。



そしてそれは恐らく
被虐待的な環境で育った為に敏感になり、
おまけに否定され続けたトラウマがあるか、

或いは、
生まれつき極めて敏感な人が、「自分はダメだ」「自分には価値が無い」
と感じる出来事によってプチトラウマとなっているか、

のいずれかである可能性が高いでしょう。



※そういった自己否定/劣等感から抜け出す為のヒントは
 後述したいと思います。






次回は「自己憐憫」についてお書きします。

 

 

自己憐憫について

 

今回は、
”自己憐憫”についてお書きしたいと思います。









<自己憐憫について>






”自己憐憫”とは、

「自分自身に対して哀れみの感情を抱く事」
と定義する事ができるでしょう。



自分の思い通りに行かなかった為に気落ちしたり、
自分が傷つく様な出来事があった場合に、

そんな自分に共感し、慈悲の心を向けてゆく訳ですから、
(敏感で、思いやる事ができ、尚且つ自分を客観視できる人にとっては)
とても大切な事だと思います。

例えば、
以前(5月30日の記事)の例で言いますと、

それまで課長に評価されていた入社2年目の人が
新卒で入って来た人の方を課長が評価する様になった為に、
自分の事を”可哀相”と慰めるC男さんD男さんの例をお書きしました。



彼らが、嫉妬や怒りといった
交感神経系による闘争反応の炎に巻き込まれなかったのは、

”自己憐憫”によって腹側迷走神経系が働き、鎮火したから
と言えるでしょう。



ただ、その後の対応として

C男さんの様に、お酒に逃げ続ける等の
(交感神経系による)逃走反応を採ってしまう人もいれば、

劣等感に苛まれ、(背側迷走神経系による)凍りつき反応に襲われる人もいる
でしょう。



或いは、

D男さんの様に
(腹側迷走神経系と適度に制御された交感神経系を働かせ)

「もう一度、課長から信頼される様に頑張ろう!」と前を向く人
もいるでしょう。



自己憐憫の後に、どの神経系を働かせてどう行動するか?
に正しいとか間違いは無いと思いますが、

心身の健康といった観点からは、
D男さんの様に建設的に前を向けるに越した事は無いと思います。






次回からは、
「自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント」
をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。