人間関係の悩み④他人への恐怖の解消・緩和(3)
人間関係の悩み④他人への恐怖の解消・緩和(3)
<前回からの続き>
前回は、
(先天的/後天的を問わず)「過敏さ」によって
他人への恐怖を感じてしまう人が
神経系や感情等を人間関係の中で調整する(協働調整)力を高めてゆくヒント
をお書きしましたが、
今回は
自分で調整する(自己調整)力を高めてゆく為のヒント
をお書きしたいと思います。
※幼少期に主に被虐待的な所謂機能不全家族や否定的な家族環境
の中で育った為に
長期に渡って日常的にプチトラウマを負い続け、
「発達性トラウマ障害」や「複雑性PTSD」等と呼ばれる状態
になった場合も同様に
「協働調整」「自己調整」する力を強化する必要があると思います
<他人への恐怖の解消・緩和(3)>
③過敏さを持っている人の場合
(2)自己調整する力を高める
頭にカーっと血が上ったり、ドキドキしたり、パニックになったり、
恐怖や不安が強くなって逃げ出したくなったり、イライラしたり
などの状態は交感神経系が優位に働いているからで、
逆に
頭が真っ白になったり、現実感が無くなったり、身体が動かなくなったり、
背筋が凍り付いたり、等は背側迷走神経系が優位に働いているからで、
いずれも防衛反応が強く生じている状態です。
そして、
それらの神経系が優位な時には、
他人との交流に必要な腹側迷走神経系は働かなくなり、
社会的な交流ができなくなってしまいます。
そんな状態に陥らない様にする為には、
神経系の「自己調整力」を高めてゆく必要があります。
そのヒントとしては、
◎自分を客観視する(感情や反応を自分と切り離す)
例えば、
・お気に入りのぬいぐるみやフィギュアを2つ用意して、
「交感ちゃん」と「背中ちゃん」と名付ける
・不安が強くなったら、「交感ちゃん」を手に取り、
「今、交感ちゃんが不安が強くなって、逃げだしたくなってる」
「交感ちゃんは苦悶の表情を浮かべて、そわそわしてる」
等と実況中継してゆく
◎腹側迷走神経を働かせてケアする
例えば、
・「交感ちゃん」に思いやりを持って共感する
”それは不安になるのも無理ないよね!でも、私が安心させてあげる”
等と笑顔で優しい声のトーンで伝える
・”その不安が的中したとしても、私が〇〇してあげるから大丈夫”
等と言って、笑顔でナデナデしたり、ゆらゆらさせてあげて安心を与える
※学校や職場等、外で防衛反応が生じた場合は、
「交感ちゃん」や「背中ちゃん」が、
”自分の身体のどこに出てきているかな?”とボディスキャンして
その部分に対して同様のケアを行う
次回は、
他人への恐怖の解消・緩和に役立つ「意識の向け先を変える」ヒント
をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>