どうすれば不幸な境遇の繰り返しから脱出できるのか?
どうすれば不幸な境遇の繰り返しから脱出できるのか?
<前回からの続き>
前回までに、
「自分が不幸になる道を(無意識に)選び、
繰り返してしまう事から抜けられない」原因として、
①トラウマとなった出来事の再演
②スキーマ等の偏った信念によるもの
③内受容感覚の鈍麻
の3つを挙げました。
今回は、
「どうすれば不幸な境遇の繰り返しから脱出できるのか?」のヒント
をお書きしたいと思います。
<不幸な境遇の繰り返しから脱出するヒント>
①トラウマとなった出来事の再演
⇒これを食い止める為には、未完了となっている防衛反応のエネルギーを
完了させる必要があるでしょう。
但し、その時に注意が必要なのは
トラウマ場面を微に入り細に入り思い出させる事ではないと思います。
そんな事をしてしまうと、更なるトラウマの再体験によって、
益々未完了のエネルギーが増えてしまい、
トラウマはより強化されてしまうでしょう。
そうではなく、
例えば「ソマティック・エクスペリエンシング」等の身体感覚からの
アプローチが役に立つでしょう。
②スキーマ等の偏った信念によるもの
”偏った信念”を変化させる方法としては、
「認知行動療法」等が有名です。
但し、
トラウマ場面で未完了となった防衛反応のエネルギーがある場合や
感覚過敏が強い場合は「認知」、即ち”頭”によるトップダウンのセラピー
だけでは難しいと思います。
ですから、順番としては、
身体感覚等を用いる「ソマティック・エクスペリエンシング」等の
ボトムアップのセラピーによって、未完了なエネルギーを完了させたり、
「内的家族療法」等の、マインドフルなセラピーで感情や感覚の制御
を行ってこそ、
初めて、トップダウンのセラピーは有効となると考えます。
③内受容感覚の鈍麻
内受容感覚の発達が妨げられる原因としては、
トラウマもそうですし、
強い感覚過敏を有しているが為に、
優先順位として
「それどころではなくなっている場合」が考えられます。
いずれにしても、
「発達の遅れ」は取り返す事ができますので、
灰谷孝先生の「原始反射」に基づく身体アプローチ等が役に立つ
でしょう。
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