発達障害グレーゾーンとは?
発達障害グレーゾーンとは?
今回は、
(ASD=自閉スペクトラム症を例に)
「発達障害グレーゾーン」についてお書きしたいと思います。
そもそも、
ASDの「スペクトラム」とは”連続体”という意味です。
例えば
色味の黒~白の間には、
「濃い黒~淡い黒」、「黒に近いグレー~白に近いグレー」等、
それこそ無数の色があります。
仮に
「発達障害」を黒とし、「定型発達」を白とすると、
どこまでが白でどこからがグレーで、どこからが黒なのか?
等とははっきりと決められません。
そうなると診断できませんので、
どこかで線引きをしないとなりません。
その為に
便宜的に作られたのが診断基準と言えるでしょう。
※「定型発達」というのも
スペクトラムのどの部分を基準にしているのか?
は定かではありませんので、
当然グレーに近い人も遠い人も含まれている筈です
ここで再度、
医師の診断の拠り所となる、
アメリカ精神医学会が定めたDSM-5における
自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)の
診断基準を見て見ましょう。
<自閉スペクトラム症の診断基準>
以下のA、B、C、Dを満たしていること。
A:社会的コミュニケーション及び
相互関係における持続的障害
(以下の3点で示される)
①社会的・情緒的な相互関係の障害。
②他者との交流に用いられる非言語的コミュニケーションの障害。
③年齢相応の対人関係性の発達や維持の障害。
B:限定された反復する様式の行動、興味、活動
(以下の2点以上の特徴で示される)
①常同的で反復的な運動動作や物体の使用、あるいは話し方。
②同一性へのこだわり、日常動作への融通の効かない執着、
言語・非言語上の儀式的な行動パターン。
③集中度・焦点づけが異常に強くて限定的であり、
固定された興味がある。
④感覚入力に対する敏感性あるいは鈍感性、
あるいは感覚に関する環境に対する普通以上の関心。
C:症状は発達早期の段階で必ず出現するが、
後になって明らかになるものもある。
D:症状は社会や職業その他の重要な機能に
重大な障害を引き起こしている
上の「A」~「D」の基準を4つ共満たして初めて
「自閉スペクトラム症」とみなされる訳ですから、
例えば
「A」~「C」の特性を強く持っていたとしても
「D」を満たさない(=本人が困っていない)場合は、
ASD的な特性を持ちながらも診断基準を満たしていない訳
ですから、「グレーゾーン」となるでしょう。
つまりそれは
「特性を持っていても、
社会生活に困らなくなれば”障害”の枠から外れる」
と言う事です。
逆に、
「A」しか満たさない人が、社会生活に困難を
感じていたとしても、確定診断に至らず
「グレーゾーン」になってしまう場合もあるでしょう。
「発達障害は治らないのでは?」
と思われている方もいらっしゃいますが、
診断枠から外れる=社会生活において生き辛さが減って、
そこまで困らなくなれば、それは最早障害では無い訳であって、
医師や我々カウンセラーは、そこを目指す訳です。
発達障害とは、(先天的/後天的に関わらず)
脳のある部分の神経系の発達が不十分なために
社会生活を困難にしている訳ですから、
その神経系の発達を促す事ができれば、
「完治」とは言えないにしても、
診断基準から外れる「寛解」という状態に持って
行ける筈です。
勿論、
一概に「ASD」や「ADHD」と言っても、
脳の神経系の発達の「どの部分がどの程度妨げられているか?」
とか
「どの部分が発達し難い/し易いか?」
は個々人によって千差万別です。
ですからそれを見極めて、
その人の発達し易い部分からアプローチしてゆく必要がある
と思います。
(※「発達障害から来る悩み/苦しみの解決/改善法」は
今後お書きする予定です)
<次回へ続く>
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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